遊爺雑記帳

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ウクライナ侵攻「プーチンの終わりの始まりか」

2022-03-08 01:35:35 | ロシア全般
  エドワード・ルトワック氏に、産経がロシアによるウクライナ侵攻は今後、どのように展開していくのかをインタビューした記事がありました。
 侵攻は、プーチン軍国的権威主義体制の「終焉(しゅうえん)の始まり」を告げる可能性をはらんでいると。
 
ウクライナ侵攻「プーチンの終わりの始まりか」 ルトワック氏緊急インタビュー - 産経ニュース 2022/2/25

 ロシアによるウクライナ侵攻は今後、どのように展開していくのか。米歴史学者で戦略家のエドワード・ルトワック氏に聞いた

          ◇

 ロシアの
プーチン大統領が国際社会の警告をよそにウクライナ侵攻に踏み切った目的は、ゼレンスキー政権を転覆して親露派政権を樹立し、同国をロシア連邦に編入することだ。その一環として、2014年のウクライナ騒乱で失脚してロシアに亡命したヤヌコビッチ元大統領の復帰を画策していると思われる

 
だが、傀儡(かいらい)政権を早期に樹立できたとしても、その後の事態はプーチン氏に厳しい展開となるだろう

 ウクライナ軍による組織的な抵抗はあと数日も続かないだろう。だが、
プーチン氏が展開する十数万人程度のロシア軍の兵力では、首都キエフや一部の都市を占領できても、全土を掌握するにはロシア軍の総兵力の約半分にあたる50万人規模を投入する必要がある。完全制圧は現実問題として不可能にみえる。

 
戦争の勝利に必要な要素は「自国民の支持」と「自軍の被害を最小限に抑えて成果を上げること」だ。

 だが、
かつて露軍高官を務めた友人「プーチンは『親露派住民をジェノサイド(集団殺害)から守るため』などの幼稚な嘘を理由に開戦した。全く不必要な戦いだ」と不満を述べていた他のロシアの友人らの見方も同様だった。

 大半のロシア国民は事態をどう受け止めたらいいのか分かっていない状態だが、
ウクライナ人らのレジスタンス的な抵抗でロシア軍将兵の死者が増えてくれば、侵攻を疑問視する意見がロシア国内でも広がるのは必至だ。

 
ウクライナ人による抵抗は、ロシアの軍用トラックを遠方から狙撃するなどの散発的な行動となるが、地道に続いていくだろうすでに多数の小銃や弾薬が周辺国から運び込まれている。間もなく市民や民兵らに行き渡るとみられる。

 今後は、ロシアとの歴史的な結びつきが薄いウクライナ西部地域が抵抗勢力の拠点となっていくだろう。

 また、
1日に数人~十数人のロシア兵が抵抗活動で死亡する事態となればチェチェン紛争のときに「ロシア兵士の母の委員会連合」が率いた反戦デモのような動きがロシア国内で盛り上がる可能性がある

 さらに、ロシアがウクライナ人らを摘発し弾圧すれば、全世界の同情がウクライナに集まるだろう。そうした意味でも、
ウクライナ人がどれだけ抵抗できるかが将来のカギを握る

 
米欧など国際社会による対露制裁は、ロシアの天然ガスに依存する欧州諸国に配慮して、ロシアを国際銀行間通信協会(SWIFT)の国際決済ネットワークから排除することに踏み込んでいない

 
だが、これから春になって欧州諸国の暖房需要が減り、ロシアの天然ガス供給を心配する必要がなくなれば、SWIFT制裁を実行する局面も訪れよう今回の侵攻は国際秩序の侵害であり、かつてない対抗措置を講じてしかるべきだ。

 外国の企業や団体、個人も抵抗活動を展開し得る。反ロシア感情の強いポーランドでは、ドイツなどの西欧諸国からロシアに向かうトラックの物流をデモによる道路封鎖で阻止することが想定される。ポーランド当局も「ウクライナへの連帯」を訴えるデモを排除しないはずだ。

 
露軍の人的損失の拡大に加え、制裁などによる露経済への打撃が深刻化すれば、ロシア国内での反プーチン感情は確実に高まるだろう。侵攻は、プーチン軍国的権威主義体制の「終焉(しゅうえん)の始まり」を告げる可能性をはらんでいるのだ。

 (聞き手 黒瀬悦成)

 プーチン大統領が国際社会の警告をよそにウクライナ侵攻に踏み切った目的は、ゼレンスキー政権を転覆して親露派政権を樹立し、同国をロシア連邦に編入することだとルトワック氏。
 だが、傀儡(かいらい)政権を早期に樹立できたとしても、その後の事態はプーチン氏に厳しい展開となるだろうと。
 プーチン氏が展開する十数万人程度のロシア軍の兵力では、首都キエフや一部の都市を占領できても、全土を完全制圧は現実問題として不可能にみえると。

 戦争の勝利に必要な要素は「自国民の支持」と「自軍の被害を最小限に抑えて成果を上げること」だ。
 だが、かつて露軍高官を務めた友人は「プーチンは『親露派住民をジェノサイド(集団殺害)から守るため』などの幼稚な嘘を理由に開戦した。全く不必要な戦いだ」と不満を述べていた。他のロシアの友人らの見方も同様だったとルトワック氏。
 
 ウクライナ人らのレジスタンス的な抵抗でロシア軍将兵の死者が増えてくれば、侵攻を疑問視する意見がロシア国内でも広がるのは必至。
 ウクライナ人による抵抗は、地道に続いていくだろう。すでに多数の小銃や弾薬が周辺国から運び込まれている。間もなく市民や民兵らに行き渡るとみられると。

 1日に数人~十数人のロシア兵が抵抗活動で死亡する事態となれば、チェチェン紛争のときに「ロシア兵士の母の委員会連合」が率いた反戦デモのような動きがロシア国内で盛り上がる可能性があるとも。
 さらに、ロシアがウクライナ人らを摘発し弾圧すれば、全世界の同情がウクライナに集まる。
 ウクライナ人がどれだけ抵抗できるかが将来のカギを握るとルトワック氏。

 米欧など国際社会による対露制裁は、ロシアの天然ガスに依存する欧州諸国に配慮して、ロシアを国際銀行間通信協会(SWIFT)の国際決済ネットワークから排除することに踏み込んでいないのが現状。
 しかし、だが、これから春になって欧州諸国の暖房需要が減り、ロシアの天然ガス供給を心配する必要がなくなれば、SWIFT制裁を実行する局面も訪れよう。今回の侵攻は国際秩序の侵害であり、かつてない対抗措置を講じてしかるべきだと。

 露軍の人的損失の拡大に加え、制裁などによる露経済への打撃が深刻化すれば、ロシア国内での反プーチン感情は確実に高まるだろう。侵攻は、プーチン軍国的権威主義体制の「終焉(しゅうえん)の始まり」を告げる可能性をはらんでいるとルトワック氏。

 ロシア国内での反戦デモは既に始まっていますね。
 あの我慢強くて、欧米の経済制裁包囲網での耐乏生活に耐え、プーチン政権の反抗者を暗殺したり、強制送監する独裁・圧政にも眼を瞑ってきたロシアで、国民のデモが続いたり、財界の要人や側近から反戦・プーチン批判者が出始めているニュースに接することは、驚きですが、諸兄がご承知の通りです。

 ゼレンスキー氏が、暗殺の危機に 3回遭遇し、今後は会えなくなる可能性があるとかたっていましたね。
 ロシアがウクライナ・ゼレンスキー大統領暗殺へ傭兵400人派遣…英紙報じる : スポーツ報知

 露軍の人的損失の拡大に加え、制裁などによる露経済への打撃が深刻化すれば、ロシア国内での反プーチン感情は確実に高まるだろう。侵攻は、プーチン軍国的権威主義体制の「終焉(しゅうえん)の始まり」を告げる可能性をはらんでいるとルトワック氏。

 プーチンの暴走については、少なくない記事が見られますね。 エコノミスト誌は、プーチン氏の無用な戦争は、本人もロシアも勝つことができない戦いだと告げています。
 
ウクライナ侵略、行く手に待ち受ける恐怖 プーチンが戦争を激化させたら、世界は対抗しなければならない | JBpress (ジェイビープレス) 2022.3.7(月) The Economist

◆特別公開中◆
(*)本記事は、プレミアム会員向けの特別記事ですが、期間限定で特別公開しています。(この機会に、JBpressのすべての記事をお読みいただける「JBpressプレミアム会員」のご登録をぜひお願いいたします。)


<前略>

■プーチンもロシアも勝てない戦争
 プーチン氏がやったことの恐怖の実感がわいてくると、宮廷革命(側近によるクーデター)が現実味を帯びてくるかもしれない。

 経済は惨事に直面している。ロシア軍の犠牲者数も増えている。ロシア人のウクライナの親戚が、たった一人の男を満足させるために仕掛けられた戦争で虐殺されている。

 今でさえ、勇敢なロシア人たちは自国を汚す犯罪に抗議するために街頭に繰り出している。

 
深い意味において、プーチン氏の無用な戦争は、本人もロシアも勝つことができない戦いだ



 # 冒頭の画像は、東京でも行われた、ロシアのウクライナ侵略に反対するデモ行進(3月5日)




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