遊爺雑記帳

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中国への賠償請求の動き 豪英独仏へも拡大

2020-05-05 01:23:36 | 武漢肺炎
 新型コロナウイルスの地球規模の大感染について中国政府の責任を追及し、損害賠償を求める動きが、米国のみならずオーストラリア、イギリス、ドイツ、フランスなどでも顕著となってきたと、産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森氏が指摘しておられます。
 
英独仏も、世界に広がる中国への賠償請求の動き 新型コロナが生み出した世界の新たな対立構造 | JBpress(Japan Business Press) 2020.5.3(日) 古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授

 米国で、新型コロナウイルスの地球規模の大感染について中国政府の責任を追及し、損害賠償を求める動きが高まっている。その動きが米国のみならずオーストラリア、イギリス、ドイツ、フランスなどでも顕著となってきた。一方、中国政府はその動きを不当だとして、強硬な反撃を展開している。

オーストラリアで賠償金を求める動き
 コロナウイルスの各国への感染が中国政府の当初の隠蔽工作によって加速され、拡大されたとする非難は、まず米国で激しくなった。連邦議会で非難の声が高まると同時に、各州の民間団体、さらには州当局が実際に中国政府に損害賠償金の支払いを求める訴訟を起こした。たとえばミズーリ州当局による訴訟は中国の政府や武漢市に総額440億ドルに達する賠償金支払いを要求した。

 この種の動きで
とくに注視されたのは4月17日のトランプ大統領の言明だった。同日の記者会見でトランプ大統領は、「中国当局は武漢で発生したこのウイルスの拡大を効果的に防ぐことができたはずだ」と述べ、「中国政府の責任は多様な方法で追及されなければならない」と強調した。その責任追及には米国が受けた被害への賠償金支払いも含まれるとし、米国政府は今そのための「真剣な調査」を進めているとも述べた。

 コロナウイルスの各国への感染拡大に対して中国政府の責任を問い、賠償金を求める動きは
オーストラリアでも現れた。

 
4月中旬、オーストラリア与党の有力下院議員ジョージ・クリステンセン氏が「コロナウイルス感染によるオーストラリアの被害は中国政府の隠蔽工作に原因があるのだから、中国に被害への賠償を求めるべきだ」と公式に主張した。そのうえで同議員は、「中国政府が支払いに応じない場合、中国の国有、国営企業がオーストラリアで保有する土地などの資産を没収して、賠償に替えるべきだ」とも述べた。

 また、
4月17日にピーター・ダットン内務相が中国政府に対して「武漢ウイルスの発生源についての透明性」を要求した。続いて4月21日にはスコット・モリソン首相が米国のトランプ政権と協議を重ねた結果として「コロナウイルス感染に関する中国政府の責任の解明と追及」を進める方針を発表した。ここで言う「責任」には“賠償”も含まれることになる。

英、独、仏も中国の責任追及へ
 
イギリスでは4月上旬、保守党のボリス・ジョンソン首相にも近い大手研究機関の「ヘンリー・ジャクソン協会」が、コロナウイルス感染に関して中国政府の責任を指摘し、被害の重大なイギリスは中国に補償金の請求を求めるべきだという政策提案を発表した。

 同協会は、中国にその補償金を支払わせる方法として、中国政府や国有企業が保有するイギリス政府の各種債券やイギリス側の対中債務から取り立てることなど提示していた。

 またイギリスの
ドミニク・ラーブ外相は、事実関係を徹底的に調査して中国の責任を解明する、という方針を明らかにした。その背景には、国政レベルで中国との関係の根本的な見直しや中国企業ファーウェイとの取引の再検討を求める意見が高まってきたことが挙げられる。

 
ドイツでは最大手の日刊新聞「ビルト」が4月中旬、中国政府に対してコロナウイルス感染被害の賠償を請求すべきだという社説を掲載した。社説は同紙の編集主幹によって書かれ、ドイツが受けた被害への賠償金として総額1650億ドルを請求していた。

 ドイツの
アンゲラ・メルケル首相も同じ時期に、習近平政権がコロナウイルス発生時に情報を隠したことを批判した。メルケル首相はこれまで中国に友好姿勢を示していたが、その姿勢が一転した形である。

 その後、中国側の政府関係者がビルト紙の社説への強硬な反論をぶつけ、それを受けてビルト紙側がまた反論するという険悪な言論戦が続いている。

 
フランスでも中国に法的な責任を追及する動きが表面化してきた。エマニュエル・マクロン大統領4月中旬、イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙のインタビューで中国の新型ウイルスへの対応を明確に批判した。「独裁的な国では私たちの知らないことが起きる。中国の武漢でのコロナウイルスへの中国政府の対応に疑問があることは明らかだ」と述べ、中国政府の責任をはっきりと指摘した。

 その直前、
フランス外務省はパリ駐在の中国大使を召還して、中国大使館のウェブサイトに載った“欧米諸国のコロナウイルス対策への批判”に抗議した。同サイトは、「欧米諸国政府の対応は欠陥があり、多数の高齢者が施設内で次々に死ぬのを放置している」という趣旨の文章を掲載し、それに比べて中国のウイルス対処法はより効果的でより人道的だ、と記していた。フランス政府はその記述は事実に反しているとして抗議したという。

中国は「嘘やデマ」と激しく反発
 
諸外国のこうした動きに対して中国政府は反撃姿勢をますます強めるようになった

 米国での訴訟の動きに対しては中国外務省の耿爽報道官が連日のように「まったく事実に反する、くだらない訴えだ」と一蹴する対応をみせている。同報道官は米国議会で中国訴訟活動の先頭に立つ議員らの実名を挙げて、「嘘やデマに基づいている」と激しい表現で米国側の主張を否定する。

 またオーストラリアに対しては、オーストラリア駐在の成競業大使が「コロナウイルスに関する中国の責任追及の調査」を止めるよう要求した。オーストラリア政府がその要求に応じない場合はオーストラリア産のワインや穀物などの輸入をボイコットするかもしれない、というような威迫まで露わにしている。

 このように
新型コロナウイルス感染のグローバルな拡大は、その発生源の中国と感染を受けた諸国との間で前例のないほど険しい対立を生むようになってきた

 言いだしっぺは訴訟王国の米国。
 連邦議会で非難の声が高まると同時に、各州の民間団体、さらには州当局が実際に中国政府に損害賠償金の支払いを求める訴訟を起こしたのだそうです。
 極めつけは、トランプ大統領。4月17日の記者会見で、「中国当局は武漢で発生したこのウイルスの拡大を効果的に防ぐことができたはずだ」と述べ、「中国政府の責任は多様な方法で追及されなければならない」と強調。その責任追及には米国が受けた被害への賠償金支払いも含まれるとし、米国政府は今そのための「真剣な調査」を進めているとも述べたのだそうです。

 中国政府の責任を問い、賠償金を求める動きは各国にも広がっていて、オーストラリアでは、4月中旬に与党の有力下院議員ジョージ・クリステンセン氏が「中国に被害への賠償を求めるべきだ」と公式に主張。
 更に、4月17日にピーター・ダットン内務相が中国政府に対して「武漢ウイルスの発生源についての透明性」を要求。続いて4月21日にはスコット・モリソン首相が米国のトランプ政権と協議を重ねた結果として「コロナウイルス感染に関する中国政府の責任の解明と追及」を進める方針を発表したのだそうです。
 
 イギリスでは4月上旬、大手研究機関の「ヘンリー・ジャクソン協会」が、被害の重大なイギリスは中国に補償金の請求を求めるべきだという政策提案を発表。ドミニク・ラーブ外相は、事実関係を徹底的に調査して中国の責任を解明する、という方針を明らかに。
 
 ドイツでは最大手の日刊新聞「ビルト」が4月中旬、コロナウイルス感染被害の賠償を請求すべきだという社説を掲載。ドイツが受けた被害への賠償金として総額1650億ドルを請求。
 メルケル首相はこれまで中国に友好姿勢を示していたが、その姿勢が一転し、同じ時期に、習近平政権がコロナウイルス発生時に情報を隠したことを批判。

 フランスでも、マクロン大統領は4月中旬、イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙のインタビューで中国の新型ウイルスへの対応を明確に批判した。「独裁的な国では私たちの知らないことが起きる。中国の武漢でのコロナウイルスへの中国政府の対応に疑問があることは明らかだ」と述べ、中国政府の責任をはっきりと指摘。
 中国大使館のウェブサイトに“欧米諸国のコロナウイルス対策への批判”が載っていたのだそうですが。フランス外務省はパリ駐在の中国大使を召還して、抗議したのだそうです。
 
 諸外国のこうした動きに対して中国政府は反発。
 米国での訴訟の動きに対しては中国外務省の耿爽報道官が、米国議会で中国訴訟活動の先頭に立つ議員らの実名を挙げて、「嘘やデマに基づいている」と激しい表現で米国側の主張を否定。
 オーストラリアに対しては、オーストラリア駐在の成競業大使が「コロナウイルスに関する中国の責任追及の調査」を止めるよう要求。応じない場合はオーストラリア産のワインや穀物などの輸入をボイコットするかもしれない、というような威迫まで露わにしているのだそうです。

 発生源の中国と感染を受けた諸国との間で前例のないほど険しい対立を生むようになってきたと古森氏。

 また、報道では、更に、イタリア、エジプト、インド、ナイジェリアを加えた 8か国に及んでいる様ですね。
 すでに8カ国が中国に賠償請求、合計額は1京円超え!?中国G... | So-net

 日経新聞4月24日付に、英フィナンシャル・タイムズ(FT)のジャミル・アンデリーニ記者の〈自滅した中国コロナ外交〉という全6段の大きな記事が載っていたと門田氏。
 米ウィスコンシン州議会のロジャー・ロス上院議長にコロナ感染拡大に対する中国の取り組みを“称賛する決議案”を提案してほしいというメールが届いたエピソードが紹介されていて、冗談と思ったロス氏が調べるとシカゴの中国総領事からの実際のメールだった。氏は「親愛なる総領事殿 ふざけるな」と返信したのだと。
 日経記事は最後を〈ロス議長は「中国共産党を丸裸にし、その残忍な姿と中国が新型コロナ感染を隠蔽(いんぺい)したことで全世界に与えた損害とを世界に明らかにする」決議案を準備している。圧倒的多数の賛成で可決されることだろう〉と締めている。
 コロナ後がどうなるかを暗示する記事である。だが、よく読めば、これは日経が傘下に置いたFT紙の記事の転載だった。長い間、中国に可愛(かわい)がってもらった日本の新聞記者たちには、こんな記事が書けないとしたら情けないと門田氏。
 【新聞に喝!】「コロナ後」の世界とは 作家・ジャーナリスト・門田隆将 - 産経ニュース

 自民党や外務省の中には、コロナ終息後の習近平国賓招致の話が消えていないと、潮氏がニッポン放送の番組で指摘。
 その国賓招致の話の故に、中国からの来日観光客の規制ができず(中国側は団体の渡航を自粛)初期の国内感染を拡大したことや、今も尖閣諸島近海への海監の侵入を繰り返している現状には眼を閉じて、中国に媚びている輩が中枢にいて、中国の「世論戦」に犯されている日本。

 世界の各国の中国包囲網とは逆行する動きです。それは、天安門事件後、世界が採った中国包囲網を、天皇の政治利用で崩したことの再現です。その後の中国は、反日政策で国内世論を掌握、発展しました。
 同じ過ちを繰り返してはなりませんね。



# 冒頭の画像は、新型コロナウイルス感染症への対応についてビデオ会議で協議するフランスのマクロン大統領




  茶ノ木の花


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