遊爺雑記帳

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習近平 党大会では達成できたことと、できなかったことが混在

2017-10-26 23:58:58 | 中国 全般
 第19回党大会と1中総会を終え、独裁色を強め、「21世紀の中国の皇帝」への道を進み始めたとみえる習近平ですが、当初のもくろみ通りに達成できたことと、できなかったことが混在し、共青団など非主流派が巻き返す余地は、ないとはいえず、中国共産党の対立は終わらないと言うのは、産経新聞。

 
習近平氏は必ず中国の現代の皇帝になる - 遊爺雑記帳

 
中国共産党大会1中総会 党規約改正達成は「△」? (10/26 産経)

■習氏人事も挫折、定年の壁
 第19回党大会と1中総会を終え、2期目に入った習近平指導部。党の最高規則「党規約」の改正や最高指導部メンバーなど重要事項を決めたが、
習氏が当初のもくろみ通りに達成できたことと、できなかったことが混在
する。習指導部の先行きを占う上でも重要な党大会の達成度合いを振り返る。(三塚聖平)

 焦点だった
党規約改正では「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」を行動指針として明記することに成功した。当初は「毛沢東思想」や「トウ小平理論」と同様に「習近平思想」という簡潔な文言を狙っていたが、個人崇拝への党内反発で妥協に追い込まれたようだ。達成度合いは「△」といったところだろう。党規約では、1980年代に廃止された「党主席」ポスト復活を習派が一時画策したが、これは失敗
に終わった。

 
人事でも挫折を見た。盟友の王岐山氏(69)の常務委員留任を望んだが、「68歳定年」の壁を破ることはできなかった。腹心の陳敏爾・重慶市党委書記を後継候補として常務委員入りさせることも断念
した。

 一方、
共産主義青年団(共青団)出身の胡春華・広東省党委書記の常務委員入り阻止は成果といえる。共青団は胡錦濤前総書記が影響力を持ち、習派と対立関係にあるからだ。政治局員(25人)人事でも、側近の応勇・上海市長のメンバー入りはかなわなかったが、過半数となる13人(習氏を含む)を習派で固めることには成功した。


 
中国共産党の対立は終わらない 習氏が狙う党主席のイス (10/26 産経)

 中国共産党大会をへて2期目の習近平新指導部が発足したことにより、党内の権力闘争はひとまず決着した。だが、対立の火種はすでにくすぶっている

 25日、北京の人民大会堂の記者会見場に現れた新政治局常務委員の
王澹寧
氏。テレビの画面からは緊張のせいか視線が定まっていないように見えた。
 名門の復旦大学で教授職を務める一方、江沢民政権、胡錦濤政権、習近平政権と3代にわたって共産党の“知恵袋”として重用された珍しい存在だ。

 2期目の5年後にとどまらない
長期支配をにらむ習総書記(国家主席)にとり、総書記も国家主席も超越し、定年もない最高権力者「党主席」こそが、権力闘争の最終的な目標
と考えるのが自然である。
 「『党主席』制の導入復活へ、理論面に加え権力面でもパワーをもつことになる
王氏に、発案と実行を求める」
(外交筋)との見方が出ている。
 ただ、王氏は「改革派の学者」としてかつて評された背景があり、最近、王氏の論文の一部がネットで検索できなくなるなど、
党内で王氏の最高指導部入りに不満を持つ勢力が動いている
、との情報もある。

 25日の記者会見場にもう一人、
さえない表情の最高指導部メンバーがいた。王岐山氏の後任として党中央規律検査委員会書記に就任した序列6位の趙楽際氏
だ。
 趙氏は1期目の習指導部の下で党中央組織部長として党内人事を取り仕切ったが、これまで党員の不正を取り締まる
規律検査畑での実務経験はない
。反腐敗闘争で数々の大物政治家を打倒してきた王岐山氏のような豪腕を発揮できるのか。
 趙氏の硬い表情は、
権力闘争の矢面に立つ重圧
をうかがわせた。

 習氏は総書記に就任するまで、党中央で派閥を形成する余裕がなかった。このため、
「習家軍」とも呼ばれる習派はもともと人数が少ない上に経歴の浅い人物を抜擢(ばってき)して急拡大
してきた。

 一方、胡錦濤前国家主席と同様、李克強首相や新たに常務委員会入りした汪洋氏の出身母体である共産主義青年団(共青団)は、全国の政府機関や軍、企業にまで末端組織がある。
共青団など非主流派が巻き返す余地は、ないとはいえない
。  (北京 河崎真澄、西見由章、田中靖人)


 王岐山については、早い段階からチャイナセブン入りはないとの情報が主流でしたのでサプライズではありませんでしたね。習近平の専制政治化への功績が大きい事と、定年の慣習を破る前例を造りたかった習近平が断念した理由が、抵抗勢力の抵抗によって、慣習の壁が破れなかったのか、虎退治で力をつけた王岐山を習近平が疎ましくまた、自分の地位を脅かされると脅威に感じて自ら切ったとする説と、どっちなのかが知りたいところです。

 一番驚いたのは、ポスト習近平の陳敏爾と、胡春華の両者がチャイナセブン入りしなかった事。直前にその可能性を指摘する声があり、そうなれば、それはポスト習近平は習近平との決意表明の証と言われていました。
 まさに習近平の皇帝化の始まり。
 記事では指摘がありませんが、毛沢東の孫・毛新宇の失脚、紅二代の太子党勢の排除が進んでいる様ですね。
 まだまだ党内の政局争いが続く可能性があるとのこと。習近平が皇帝化を進めるための実績造りでの、南シナ海や東シナ海・尖閣諸島での覇権拡大に警戒強化が必要ですね。



  # 冒頭の画像は、長時間の演説を終えて席に戻った習近平に腕時計を示す胡錦濤




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