政府は「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環で、ミャンマーとスリランカ、バングラデシュのインド洋沿岸3か国で、円借款による港の整備に乗り出すこととしたのだそうです。
各国と政府間協議を水面下で始めており、来年にも政府間でそれぞれ正式合意したい考えなのだと。
港を整備する候補地はミャンマー南東部ダウェイ、スリランカ北部トリンコマリー、バングラデシュ南東部マタバリーの3か所。
ダウェイでは日本、ミャンマー、タイの3か国共同で新港を建設。新港の隣に経済特区を作り、タイ・バンコクからダウェイまでの幹線道路も整備し、港の建設に留まらず、新しい経済圏を生み出すのだそうです。
トリンコマリーでは、日本、スリランカ、インドの3か国で、現在の小規模港を大型船が寄港できる貿易港に広げ、港の後背地での工業団地建設や農地開発も視野に入れているのだと。
マタバリには数百億円規模の費用を投じて新港を建設。バングラデシュの貨物量の半分を荷揚げするハブ港として、一帯の開発につなげる構想。
ダウェイやマタバリ周辺では、中国も新港建設を模索したが、日本の計画を受けて頓挫したのだとか。
中国が「真珠の首飾り」と呼ばれる海洋戦略に基づき、インド洋沿岸国に海外拠点を築いていることにインドが強く反発していることは、諸兄がご承知の事ですが、インドなどの周辺諸国の間には「中国海軍が外洋展開へ布石を打つ戦略」との懸念が根強いのだそうです。
記事では触れられていませんが、開発投資費用は、高金利での貸し付けとなり、工事は中国企業が請け負い、労働者も中国から連れて来るので、地元に経済効果の恩恵はないことも、良く知られている話ですね。
一帯一路に“反旗”を翻す動き マレーシアも一帯一路に反旗を翻すと一帯一路そのものが絵に描いたモチになる
安倍首相が掲げ、トランプ大統領がアジア歴訪時に推奨し、インドやオーストラリアも賛同している「自由で開かれたインド太平洋戦略」が、ダウェイではミャンマー、タイと、トリンコマリーでは、スリランカ、インドと、更にバングラデシュのマタバリで、具体的な計画が動き始めようとしているのですね。
中国の一方的な札束外交での覇権拡大。その自国優先の開発の地獄に巻き込まれる国々を護るためにもなる、中国と対抗する「自由で開かれたインド太平洋戦略」を進めると同時に、膨大な資金を要するインフラ開発を成就させるために、選定条件付で「一帯一路」の関連事業に協力する両面作戦の安倍政権。
インド、オーストラリ、米国や、アジア各国と連携した「自由で開かれたインド太平洋戦略」や「CPTPP(TPP11)」の構築、発展が進められることを期待します。
少子高齢化で人口減が進む日本国内市場。国内の需要は減速一途なのですから、少子化対策が進み、人口減に歯止めがかかり逆転しないかぎり、海外市場(特に成長著しいアジア市場)との連結は必須です。
TPP関連法案の成立、「自由で開かれたインド太平洋戦略」への具体的始動といった中長期戦略の具体化に期待が膨らみます。
# 冒頭の画像は、「真珠の首飾り」とシーレーン
この花の名前は、オキザリス
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各国と政府間協議を水面下で始めており、来年にも政府間でそれぞれ正式合意したい考えなのだと。
インド洋 円借款で港整備 政府方針 海上交通を確保 (5/25 読売朝刊 一面)
政府は、ミャンマーとスリランカ、バングラデシュのインド洋沿岸3か国で、円借款による港の整備に乗り出す。安倍首相が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環で、アジアから中東、アフリカをつなぐシーレーン(海上交通路)を確保する狙いがある。
ミャンマー・スリランカ・バングラ
港を整備する候補地はミャンマー南東部ダウェイ▽スリランカ北部トリンコマリー▽バングラデシュ南東部マタバリーの3か所。
ダウェイでは日本、ミャンマー、タイの3か国共同で新港を建設する。開発には数百億~2000億円程度かかるとみられる。新港の隣に経済特区を作り、タイ・バンコクからダウェイまでの幹線道路も整備し、新しい経済圏を生み出す。
トリンコマリーでは、日本、スリランカ、インドの3か国で、現在の小規模港を大型船が寄港できる貿易港に広げる。整備費は100億~130億円程度を見込む。港の後背地での工業団地建設や農地開発も視野に入れている。
マタバリには数百億円規模の費用を投じて新港を建設する。将来的にはバングラデシュの貨物量の半分を荷揚げするハブ港として、一帯の開発につなげる構想を描く。
日本はいずれの計画についても、各国と政府間協議を水面下で始めており、国際協力機構(JICA)も整備計画案づくりに取りかかっている。来年にも政府間でそれぞれ正式合意したい考えだ。
日本がこれらの港の整備を進めるのは、インド洋沿岸国の港湾機能が充実すれば、海上保安能力も向上し、日本のタンカーや商船の安全確保につながるためだ。中国が「真珠の首飾り」と呼ばれる海洋戦略に基づき、インド洋沿岸国に海外拠点を築いていることも関係している。ダウェイやマタバリ周辺では、中国も新港建設を模索したが、日本の計画を受けて頓挫したとされる。
中国はこれまでに、スリランカ南部ハンバントタ港を99年使える権益を得たほか、パキスタンやバングラデシュ、ミャンマーの港湾整備を支援する。これに対し、インドなどの周辺諸国の間には「中国海軍が外洋展開へ布石を打つ戦略」との懸念が根強い。
対中関係改善を目指す日本は、習近平国家主席が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」の関連事業に協力する構えをみせている。ただ、中国の軍事拠点化につながる恐れがある港湾整備は対象から外す方針だ。
政府は、ミャンマーとスリランカ、バングラデシュのインド洋沿岸3か国で、円借款による港の整備に乗り出す。安倍首相が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環で、アジアから中東、アフリカをつなぐシーレーン(海上交通路)を確保する狙いがある。
ミャンマー・スリランカ・バングラ
港を整備する候補地はミャンマー南東部ダウェイ▽スリランカ北部トリンコマリー▽バングラデシュ南東部マタバリーの3か所。
ダウェイでは日本、ミャンマー、タイの3か国共同で新港を建設する。開発には数百億~2000億円程度かかるとみられる。新港の隣に経済特区を作り、タイ・バンコクからダウェイまでの幹線道路も整備し、新しい経済圏を生み出す。
トリンコマリーでは、日本、スリランカ、インドの3か国で、現在の小規模港を大型船が寄港できる貿易港に広げる。整備費は100億~130億円程度を見込む。港の後背地での工業団地建設や農地開発も視野に入れている。
マタバリには数百億円規模の費用を投じて新港を建設する。将来的にはバングラデシュの貨物量の半分を荷揚げするハブ港として、一帯の開発につなげる構想を描く。
日本はいずれの計画についても、各国と政府間協議を水面下で始めており、国際協力機構(JICA)も整備計画案づくりに取りかかっている。来年にも政府間でそれぞれ正式合意したい考えだ。
日本がこれらの港の整備を進めるのは、インド洋沿岸国の港湾機能が充実すれば、海上保安能力も向上し、日本のタンカーや商船の安全確保につながるためだ。中国が「真珠の首飾り」と呼ばれる海洋戦略に基づき、インド洋沿岸国に海外拠点を築いていることも関係している。ダウェイやマタバリ周辺では、中国も新港建設を模索したが、日本の計画を受けて頓挫したとされる。
中国はこれまでに、スリランカ南部ハンバントタ港を99年使える権益を得たほか、パキスタンやバングラデシュ、ミャンマーの港湾整備を支援する。これに対し、インドなどの周辺諸国の間には「中国海軍が外洋展開へ布石を打つ戦略」との懸念が根強い。
対中関係改善を目指す日本は、習近平国家主席が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」の関連事業に協力する構えをみせている。ただ、中国の軍事拠点化につながる恐れがある港湾整備は対象から外す方針だ。
港を整備する候補地はミャンマー南東部ダウェイ、スリランカ北部トリンコマリー、バングラデシュ南東部マタバリーの3か所。
ダウェイでは日本、ミャンマー、タイの3か国共同で新港を建設。新港の隣に経済特区を作り、タイ・バンコクからダウェイまでの幹線道路も整備し、港の建設に留まらず、新しい経済圏を生み出すのだそうです。
トリンコマリーでは、日本、スリランカ、インドの3か国で、現在の小規模港を大型船が寄港できる貿易港に広げ、港の後背地での工業団地建設や農地開発も視野に入れているのだと。
マタバリには数百億円規模の費用を投じて新港を建設。バングラデシュの貨物量の半分を荷揚げするハブ港として、一帯の開発につなげる構想。
ダウェイやマタバリ周辺では、中国も新港建設を模索したが、日本の計画を受けて頓挫したのだとか。
中国が「真珠の首飾り」と呼ばれる海洋戦略に基づき、インド洋沿岸国に海外拠点を築いていることにインドが強く反発していることは、諸兄がご承知の事ですが、インドなどの周辺諸国の間には「中国海軍が外洋展開へ布石を打つ戦略」との懸念が根強いのだそうです。
記事では触れられていませんが、開発投資費用は、高金利での貸し付けとなり、工事は中国企業が請け負い、労働者も中国から連れて来るので、地元に経済効果の恩恵はないことも、良く知られている話ですね。
一帯一路に“反旗”を翻す動き マレーシアも一帯一路に反旗を翻すと一帯一路そのものが絵に描いたモチになる
安倍首相が掲げ、トランプ大統領がアジア歴訪時に推奨し、インドやオーストラリアも賛同している「自由で開かれたインド太平洋戦略」が、ダウェイではミャンマー、タイと、トリンコマリーでは、スリランカ、インドと、更にバングラデシュのマタバリで、具体的な計画が動き始めようとしているのですね。
中国の一方的な札束外交での覇権拡大。その自国優先の開発の地獄に巻き込まれる国々を護るためにもなる、中国と対抗する「自由で開かれたインド太平洋戦略」を進めると同時に、膨大な資金を要するインフラ開発を成就させるために、選定条件付で「一帯一路」の関連事業に協力する両面作戦の安倍政権。
インド、オーストラリ、米国や、アジア各国と連携した「自由で開かれたインド太平洋戦略」や「CPTPP(TPP11)」の構築、発展が進められることを期待します。
少子高齢化で人口減が進む日本国内市場。国内の需要は減速一途なのですから、少子化対策が進み、人口減に歯止めがかかり逆転しないかぎり、海外市場(特に成長著しいアジア市場)との連結は必須です。
TPP関連法案の成立、「自由で開かれたインド太平洋戦略」への具体的始動といった中長期戦略の具体化に期待が膨らみます。
# 冒頭の画像は、「真珠の首飾り」とシーレーン
この花の名前は、オキザリス
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