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遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

米国議会の政策諮問機関が、中国新政権指導者を分析

2012-03-26 23:44:21 | 中国 全般
 習近平新体制への移行を控え、勢力争いが強まっている中国の情勢に注目しています。
 薄煕来氏の失脚で、胡錦濤派(共青団)+温家宝氏(無派閥)、江沢民派(上海閥)、習金平派(太子党)、人民解放軍が複雑な形で競っている様ですが、ここへきて胡錦濤氏の共青団の勢力が強まった声が増えてきている様です。
 
 米国議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」が、政治局常務委員会のメンバーを分析した新政権の動向の予測を公表したとの記事がありましたが、やはり、共青団派が力を発揮すると観ている様です。
 

「民族主義 傾向強まる」 中国の次期指導者を分析 米諮問機関 (3/26 産経)

 
【ワシントン=古森義久】米国議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」は23日、中国共産党の次期指導者らを分析する報告書を公表し、習近平国家副主席をはじめとする新指導層は米国に対しても実務能力を高め、自信に満ち、民族主義的志向の強い政治姿勢をとるとの予測を打ち出した。

 超党派の同調査委員会専門スタッフが作成した同報告書は「中国共産党と新登場する次世代指導者たち」と題され、習近平氏の共産党総書記就任や政治局常務委員会の人事がどのような対外政策、対米政策につながるかをも占っている。
 報告書では、メンバー9人のうち7人が交代する政治局常務委員会では
胡錦濤総書記の「共産主義青年団(共青団)派」が力を発揮する
との見通しを強調した。
 そのうえで習氏を中心とする次世代指導者たちの特徴として(1)当初の数年は劇的な政策変更はしないが、
現世代よりも教育水準も行政の実務能力も高く、国際的視野も広い(2)同時に共産党への忠誠や共産主義イデオロギーへの信奉が強く、中国の民族主義をも強く反映する(3)若い時期から共産党エリートとして育ったために優越意識や特権意識が強く、対外関係への思考にも反映されかねない
-などを指摘。米国にとっても手ごわい相手と位置づけている。
 習氏自身については同氏が江沢民前国家主席、曽慶紅前国家副主席に対し多様なアプローチで支持を勝ち取ったことを詳述する一方、胡錦濤氏との協調の巧みさから「太子党(高級幹部の子弟グループ)ながらも共青団派からの支持も強い」と評した。
 習氏自身の対米姿勢に関しては(1)米中関係の重要性を公式言明で再三、強調してきた(2)娘が米国の有名大学に入ったとみられる(3)しかしその一方、人民解放軍の将軍で米国敵視で知られる劉源氏ときわめて親密とされる-ことなどから断定は難しいとして、
習氏は米国に対し多様な態度をとる
だろうとも予測した。

 次世代指導者たちの特徴として挙げられている、「若い時期から共産党エリートとして育ったために優越意識や特権意識が強く、対外関係への思考にも反映されかねない」という点が注目されます。
 中華思想が一段と強まる=覇権拡大志向が強まることになると言えそうです。一方では、「現世代よりも教育水準も行政の実務能力も高く、国際的視野も広い」とされていますので、世界の常識にも聡いとなれば、今の一方的な覇権拡大志向に、歯止めがかかる期待も望めなくもないような。

 習近平氏が次期主席の座を射止めたのは、江沢民に多様なアプローチで支持を勝ち取ったことと、胡錦濤氏との協調の巧みさから両派から支持を得たとするのも、現状を観れば納得します。
 薄煕来氏の失脚で共青団の台頭劇で登場した、劉少奇元国家主席の子息で、習近平氏と幼馴染の劉源大将の名前がここでも登場しています。しかも、米国敵視で知られる人物とされています。腐敗した軍の粛清は、劉源大将にしかできないと期待されているのだそうですが、彼もまた太子党でありながら、共青団にも通じているのでしたね。
 軍を征するものが最高権力の座に就けるとされる中国で、劉源大将の動向が注目されます。
 
 政治局常務委員会の九つの椅子争奪戦に向けた、胡錦濤派(共青団)+温家宝氏(無派閥)、江沢民派(上海閥)、習金平派(太子党)、人民解放軍の綱引きが、まだまだ続きそうですね。


 # 冒頭の画像は、劉源大将

 



  冠雪したセツブンソウ  撮影場所; 六甲高山植物園

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