米上院に中国非難決議案提出予定

　米中首脳会談関連の話題が、ついに5日連続となってしまいました。それだけ、関連情報が小出しに続いて出て来ているということになります。
　習近平が言いたい放題に自国の独断の立場を主張したのに対し、オバマ氏が「日米同盟」について当初は触れておらず、姿勢が後退したかのような情報が多かったのですが、「日米同盟」を話題にし、日本は価値観を共有する重要なパートナーだと、習近平氏を牽制していたことが判りました。
　更に、このオバマ氏の姿勢を後押しするために、上院外交委の超党派議員3名が、中国非難決議案を提出するのだそうです。
　オバマ氏が日米同盟を尊重していると習近平を牽制したのは、本当のことの様ですね。
　

海自艦レーダー照射・尖閣侵入・沖縄帰属　米、中国非難決議へ　（6/14 産経）

■上院「近海の緊張高める」
　【ワシントン＝犬塚陽介】米上院外交委のメネンデス委員長（民主）やルビオ上院議員（共和）ら超党派３議員は１３日までに、中国が東シナ海や南シナ海で繰り返す威圧的な行動が周辺地域の「緊張を高めている」と非難し、対話による平和的な領有権問題の解決を促す決議案を提出した。
　オバマ大統領は米中首脳会談で、中国の習近平国家主席に「日本が米国の同盟国であることを認識する必要がある」と軍事的な挑発行為の継続を強く牽制（けんせい）しており、議会として米政府を後押しする狙いがある。
　上院は２０１１年にも南シナ海問題で、中国非難決議を全会一致で採択しており、今回も可決される可能性が高い。
　決議案では、軍事挑発の具体例として、今年１月に発生した中国海軍艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射や、４月の中国公船（海洋監視船）８隻による尖閣諸島（沖縄県石垣市）の周辺領海への侵入を例示した。
　また、尖閣諸島を「核心的利益」と位置づけ、周辺海域で軍事力を誇示するなど「一方的な手段」を取っていると批判。中国共産党機関紙、人民日報が沖縄県の帰属を「未解決の問題」とする論文を掲載したことも盛り込んだ。
　南シナ海でもベトナム調査船の探査ケーブルを切断し、フィリピンと領有権を争うスカボロー礁を封鎖したと指摘。領有権を誇示したり、現状を変えるための「威圧、脅迫、武力行使を非難する」とした上で、関係国に自制を促している。

　非難決議案が可決されることを、祈ります。
　非難する具体例として、海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射や、海洋監視船8隻による尖閣諸島の周辺領海への侵入、尖閣諸島を「核心的利益」と位置づけ軍事力を誇示たり、人民日報をして沖縄県の帰属を「未解決の問題」としての論評を掲載させたりしたことをあげているのだそうです。
　中国の尖閣侵略について、ポイントを押さえて事実が認識されていることは素晴らしい。議会の皆さんに深く浸透すればありがたい。
　韓国のロビィ活動により、真実が知られないままに、誤った情報を元に複数の州議会で日本への抗議決議がなされていますが、さすがは上院議員、ポイントを正しくとらえておられると、感心しました。この認識が、広く米国内に広まればうれしいですね。
　問題は、尖閣について、日本は領土問題は存在しないという公式見解を示していますが、米国は、日中間で話し合ってくれと言っている点です。中国の狙いは、領土問題があると騒ぎ立て、勝手な理屈で仕掛けて来ている中国の目標をかなえてあげていることです。
　もっとも、領海・領空侵犯がここまで発生していても昔ながらの「領土問題は存在しない」と言う変化の無さのままでいいのか。議論を深める時期にきているとも言えますが。


　# 冒頭の画像は、日本の漁船（手前）と並走する中国の海洋監視船「海監66」（手前から２隻目）と海上保安庁の巡視船「いしがき」



　芦屋浜での生駒山系から昇る朝日


↓よろしかったら、お願いします。