昨年12月、筆者は中国が台湾軍事制圧を試みる可能性について「最も恐ろしいのは独裁者の誤謬だ」と書いた。されば、独裁者はいつ、如何なる理由で、戦略的判断を誤るのだろうかと、内閣官房参与の宮家邦彦氏。
最も危険なのは誰? 独裁者はいかに判断を誤るか 宮家邦彦 宮家邦彦のWorld Watch - 産経ニュース 2024/3/7
昨年12月、筆者は中国が台湾軍事制圧を試みる可能性について「最も恐ろしいのは独裁者の誤謬だ」と書いた。されば、独裁者はいつ、如何なる理由で、戦略的判断を誤るのだろうか。
この問いに答える好著「アキレスの罠」が最近、米国で出版された。著者の S・コール氏は英エコノミスト誌編集者。フセイン・元イラク大統領に関する膨大な未公開史料に基づき、2003年にイラク戦争が起きる過程を詳述した本だ。
■フセインの判断ミス
巷では、「イラクの核兵器保有に関する米情報機関の誤った分析により、米国はイラクに戦争を仕掛けた」が通説とされる。だが、コール氏の疑問は観点がちょっと違い、「核兵器を保有してなかったなら、なぜフセインは国連査察をかたくなに拒んだのか」である。同氏が描いたフセインの認識は次のとおりだ。
▽米国はイランと共謀し、イラクのフセイン体制を転覆しようとしている
▽米国とイスラエルは必ず核兵器でイラクを攻撃する
▽全知全能のCIA(米中央情報局)はイラクに核兵器がないことを既に知っていた
▽従って、米国の対イラク非難はイラク侵略のための口実に過ぎない…
要は、妄想癖あるフセインが、側近からの情報を信用せず、米国の意図を正確に把握できなかった、ということ。フセインに米側の懸念を直接伝えていれば、イラク戦争は回避できたかもしれない。
■プーチン氏の判断ミス
コール氏の指摘をふまえると、同様の教訓はウクライナ戦争にも当てはまる。21年の米軍のアフガニスタン撤退により、米外交の優先順位が中東からアジアに移ることを懸念した中東各国は外交的主導権争いを始める。これを「戦略的機会」と誤算したロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻に踏み切り、NATO(北大西洋条約機構)の再結束、ウクライナという民族国家の再生、東欧の対露警戒感増大、北欧全体のNATO化を招くなど、ロシアにとって戦略的誤謬を犯した。プーチン氏ほどのインテリでもこんな初歩的ミスを犯すのか。
■ハメネイ氏の正しい判断
これに対し、イランの戦略的判断はイラクやロシアほど稚拙ではない。昨年10月のハマスによるイスラエル奇襲攻撃は、イスラエルと一部アラブ諸国の関係正常化の流れを潰そうとする試みだった。当初、最高指導者ハメネイ師のイランは親イラン武装勢力を使って米国を牽制していたが、 1月末、米兵が 3人死亡するに至り、米国は親イラン勢力に対し厳しい報復攻撃を行った。報道によれば、それ以来、イランは親イラン勢力に自制を求め、対米軍攻撃はほとんど起きていない。直接イランを狙わないことで、これ以上の戦闘拡大をやめさせようとする米国の報復攻撃の意味を、イランは正確に理解したようだ。
■金正恩氏の誤算の可能性
過去 2年間で西側はウクライナでロシア抑止に失敗し、ガザでイラン抑止にも失敗した。されば、インド太平洋は大丈夫か。結論から言えば、一見挑発的な北朝鮮も、その戦略判断は意外に堅実だ。確かに核兵器は開発するが、先制核攻撃に踏み切る可能性は低い。核攻撃を仕掛ければ、その時点で北朝鮮なる体制が崩壊することを金正恩氏は正確に理解している。その点で北朝鮮は、ロシアよりもイランに近いだろう。
■習近平氏とトランプ氏
では、中国共産党は大丈夫か。習近平体制の下で権力集中は進んでいるが、習近平氏にイラクのフセインほど強烈な自己愛や妄想癖があるとは思えない。やはり、中国の戦略的判断ミスを防ぐには、常に首脳レベルに正確な情報をインプットする必要がある。
昔、フセインは「自己愛は人間が賢くなる機会を奪うから危険」と述べたらしいが、米国大統領へ返り咲きを狙うトランプ氏はフセイン以上に自己愛が強烈だ。やはり最も危険な政治家は2期目のトランプ大統領かもしれない。
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宮家邦彦
みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東 1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。第 1次安倍内閣では首相公邸連絡調整官を務めた。現在、内閣官房参与、立命館大学客員教授、キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問。
独裁者はいつ、如何なる理由で、戦略的判断を誤るのだろうか。
この問いに答える好著「アキレスの罠」が最近、米国で出版された。著者の S・コール氏は英エコノミスト誌編集者。フセイン・元イラク大統領に関する膨大な未公開史料に基づき、2003年にイラク戦争が起きる過程を詳述した本だと、宮家氏。
■フセインの判断ミス
「イラクの核兵器保有に関する米情報機関の誤った分析により、米国はイラクに戦争を仕掛けた」が通説とされる。だが、コール氏の疑問は観点がちょっと違い、「核兵器を保有してなかったなら、なぜフセインは国連査察をかたくなに拒んだのか」である。
同氏が描いたフセインの認識は以下。
▽米国はイランと共謀し、イラクのフセイン体制を転覆しようとしている
▽米国とイスラエルは必ず核兵器でイラクを攻撃する
▽全知全能のCIA(米中央情報局)はイラクに核兵器がないことを既に知っていた
▽従って、米国の対イラク非難はイラク侵略のための口実に過ぎない…
要は、妄想癖あるフセインが、側近からの情報を信用せず、米国の意図を正確に把握できなかったと、宮家氏。
フセインに米側の懸念を直接伝えていれば、イラク戦争は回避できたかもしれないと。
■プーチン氏の判断ミス
同様の教訓はウクライナ戦争にも当てはまると、宮家氏。
21年の米軍のアフガニスタン撤退により、米外交の優先順位が中東からアジアに移ることを懸念した中東各国は外交的主導権争いを始める。
これを「戦略的機会」と誤算したロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻に踏み切り、NATO(北大西洋条約機構)の再結束、ウクライナという民族国家の再生、東欧の対露警戒感増大、北欧全体のNATO化を招くなど、ロシアにとって戦略的誤謬を犯した。プーチン氏ほどのインテリでもこんな初歩的ミスを犯すのかと、宮家氏。
■ハメネイ氏の正しい判断
イランの戦略的判断はイラクやロシアほど稚拙ではない。昨年10月のハマスによるイスラエル奇襲攻撃は、イスラエルと一部アラブ諸国(エジプト説有)の関係正常化の流れを潰そうとする試みだったと、宮家氏。
当初、最高指導者ハメネイ師のイランは親イラン武装勢力を使って米国を牽制していたが、 1月末、米兵が 3人死亡するに至り、米国は親イラン勢力に対し厳しい報復攻撃を行った。
それ以来、イランは親イラン勢力に自制を求め、対米軍攻撃はほとんど起きていない。直接イランを狙わないことで、これ以上の戦闘拡大をやめさせようとする米国の報復攻撃の意味を、イランは正確に理解したと、宮家氏。
■金正恩氏の誤算の可能性
過去 2年間で西側はウクライナでロシア抑止に失敗し、ガザでイラン抑止にも失敗した。されば、インド太平洋は大丈夫か。結論から言えば、一見挑発的な北朝鮮も、その戦略判断は意外に堅実だと、宮家氏。
核兵器は開発するが、先制核攻撃に踏み切る可能性は低い。核攻撃を仕掛ければ、その時点で北朝鮮なる体制が崩壊することを金正恩氏は正確に理解している。その点で北朝鮮は、ロシアよりもイランに近いだろうと。
■習近平氏とトランプ氏
中国共産党は大丈夫か。
習近平体制の下で権力集中は進んでいるが、習近平氏にイラクのフセインほど強烈な自己愛や妄想癖があるとは思えない。やはり、中国の戦略的判断ミスを防ぐには、常に首脳レベルに正確な情報をインプットする必要があると、宮家氏。
しかし、対抗勢力で、改革開放経済政策で中国のGDPを米国に次ぐ世界 2位にまで押し上げた共青団派を一掃し、定年制のある集団指導体制を憲法改定で崩し、独裁政治体制を敷きイエスマンの部下で周辺を固め、旧来の幹部の入れ替えを進め盲目化を進める習近平。
国内民間資本や外資の中国脱出が続き、経済成長低迷に苦しんでいることは、諸兄がご承知のとおり。
フセインやプーチンの様に、正確な情報収集不足による誤判断に陥りやすい環境化が進んでいる様な?
中国の戦略的判断ミスを防ぐには、常に首脳レベルに正確な情報をインプットする必要があると、宮家氏。
昔、フセインは「自己愛は人間が賢くなる機会を奪うから危険」と述べたらしいが、米国大統領へ返り咲きを狙うトランプ氏はフセイン以上に自己愛が強烈だ。やはり最も危険な政治家は2期目のトランプ大統領かもしれないと、宮家氏。
カナダでのG7時、メルケル氏と意見対立したトランプ氏は、安部氏に仲裁を求めるといったエピソードがありました。
政治家としては素人だったトランプ氏に、教育支援をした安部氏がいなくなった今日。「もしトラ」実現の米国の行方は、宮家氏のご指摘通りに危惧されます。
ウクライナだけでなく、NATO撤退をほのめかしたり、側近の記者をプーチンとオープンな対談させたりのトランプ氏。
習近平と初対面の会食のデザートタイムに、チョコレートケーキを食べながら、シリア空爆開始を告げ、習氏の度肝を抜いたトランプ氏。米国歴代大統領で、ディールに長け、戦争を始めなかった稀有な大統領でしたが如何!
# 冒頭の画像は、メルケル氏とトランプ氏の仲裁をした安倍首相
スイセン
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最も危険なのは誰? 独裁者はいかに判断を誤るか 宮家邦彦 宮家邦彦のWorld Watch - 産経ニュース 2024/3/7
昨年12月、筆者は中国が台湾軍事制圧を試みる可能性について「最も恐ろしいのは独裁者の誤謬だ」と書いた。されば、独裁者はいつ、如何なる理由で、戦略的判断を誤るのだろうか。
この問いに答える好著「アキレスの罠」が最近、米国で出版された。著者の S・コール氏は英エコノミスト誌編集者。フセイン・元イラク大統領に関する膨大な未公開史料に基づき、2003年にイラク戦争が起きる過程を詳述した本だ。
■フセインの判断ミス
巷では、「イラクの核兵器保有に関する米情報機関の誤った分析により、米国はイラクに戦争を仕掛けた」が通説とされる。だが、コール氏の疑問は観点がちょっと違い、「核兵器を保有してなかったなら、なぜフセインは国連査察をかたくなに拒んだのか」である。同氏が描いたフセインの認識は次のとおりだ。
▽米国はイランと共謀し、イラクのフセイン体制を転覆しようとしている
▽米国とイスラエルは必ず核兵器でイラクを攻撃する
▽全知全能のCIA(米中央情報局)はイラクに核兵器がないことを既に知っていた
▽従って、米国の対イラク非難はイラク侵略のための口実に過ぎない…
要は、妄想癖あるフセインが、側近からの情報を信用せず、米国の意図を正確に把握できなかった、ということ。フセインに米側の懸念を直接伝えていれば、イラク戦争は回避できたかもしれない。
■プーチン氏の判断ミス
コール氏の指摘をふまえると、同様の教訓はウクライナ戦争にも当てはまる。21年の米軍のアフガニスタン撤退により、米外交の優先順位が中東からアジアに移ることを懸念した中東各国は外交的主導権争いを始める。これを「戦略的機会」と誤算したロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻に踏み切り、NATO(北大西洋条約機構)の再結束、ウクライナという民族国家の再生、東欧の対露警戒感増大、北欧全体のNATO化を招くなど、ロシアにとって戦略的誤謬を犯した。プーチン氏ほどのインテリでもこんな初歩的ミスを犯すのか。
■ハメネイ氏の正しい判断
これに対し、イランの戦略的判断はイラクやロシアほど稚拙ではない。昨年10月のハマスによるイスラエル奇襲攻撃は、イスラエルと一部アラブ諸国の関係正常化の流れを潰そうとする試みだった。当初、最高指導者ハメネイ師のイランは親イラン武装勢力を使って米国を牽制していたが、 1月末、米兵が 3人死亡するに至り、米国は親イラン勢力に対し厳しい報復攻撃を行った。報道によれば、それ以来、イランは親イラン勢力に自制を求め、対米軍攻撃はほとんど起きていない。直接イランを狙わないことで、これ以上の戦闘拡大をやめさせようとする米国の報復攻撃の意味を、イランは正確に理解したようだ。
■金正恩氏の誤算の可能性
過去 2年間で西側はウクライナでロシア抑止に失敗し、ガザでイラン抑止にも失敗した。されば、インド太平洋は大丈夫か。結論から言えば、一見挑発的な北朝鮮も、その戦略判断は意外に堅実だ。確かに核兵器は開発するが、先制核攻撃に踏み切る可能性は低い。核攻撃を仕掛ければ、その時点で北朝鮮なる体制が崩壊することを金正恩氏は正確に理解している。その点で北朝鮮は、ロシアよりもイランに近いだろう。
■習近平氏とトランプ氏
では、中国共産党は大丈夫か。習近平体制の下で権力集中は進んでいるが、習近平氏にイラクのフセインほど強烈な自己愛や妄想癖があるとは思えない。やはり、中国の戦略的判断ミスを防ぐには、常に首脳レベルに正確な情報をインプットする必要がある。
昔、フセインは「自己愛は人間が賢くなる機会を奪うから危険」と述べたらしいが、米国大統領へ返り咲きを狙うトランプ氏はフセイン以上に自己愛が強烈だ。やはり最も危険な政治家は2期目のトランプ大統領かもしれない。
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宮家邦彦
みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東 1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。第 1次安倍内閣では首相公邸連絡調整官を務めた。現在、内閣官房参与、立命館大学客員教授、キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問。
独裁者はいつ、如何なる理由で、戦略的判断を誤るのだろうか。
この問いに答える好著「アキレスの罠」が最近、米国で出版された。著者の S・コール氏は英エコノミスト誌編集者。フセイン・元イラク大統領に関する膨大な未公開史料に基づき、2003年にイラク戦争が起きる過程を詳述した本だと、宮家氏。
■フセインの判断ミス
「イラクの核兵器保有に関する米情報機関の誤った分析により、米国はイラクに戦争を仕掛けた」が通説とされる。だが、コール氏の疑問は観点がちょっと違い、「核兵器を保有してなかったなら、なぜフセインは国連査察をかたくなに拒んだのか」である。
同氏が描いたフセインの認識は以下。
▽米国はイランと共謀し、イラクのフセイン体制を転覆しようとしている
▽米国とイスラエルは必ず核兵器でイラクを攻撃する
▽全知全能のCIA(米中央情報局)はイラクに核兵器がないことを既に知っていた
▽従って、米国の対イラク非難はイラク侵略のための口実に過ぎない…
要は、妄想癖あるフセインが、側近からの情報を信用せず、米国の意図を正確に把握できなかったと、宮家氏。
フセインに米側の懸念を直接伝えていれば、イラク戦争は回避できたかもしれないと。
■プーチン氏の判断ミス
同様の教訓はウクライナ戦争にも当てはまると、宮家氏。
21年の米軍のアフガニスタン撤退により、米外交の優先順位が中東からアジアに移ることを懸念した中東各国は外交的主導権争いを始める。
これを「戦略的機会」と誤算したロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻に踏み切り、NATO(北大西洋条約機構)の再結束、ウクライナという民族国家の再生、東欧の対露警戒感増大、北欧全体のNATO化を招くなど、ロシアにとって戦略的誤謬を犯した。プーチン氏ほどのインテリでもこんな初歩的ミスを犯すのかと、宮家氏。
■ハメネイ氏の正しい判断
イランの戦略的判断はイラクやロシアほど稚拙ではない。昨年10月のハマスによるイスラエル奇襲攻撃は、イスラエルと一部アラブ諸国(エジプト説有)の関係正常化の流れを潰そうとする試みだったと、宮家氏。
当初、最高指導者ハメネイ師のイランは親イラン武装勢力を使って米国を牽制していたが、 1月末、米兵が 3人死亡するに至り、米国は親イラン勢力に対し厳しい報復攻撃を行った。
それ以来、イランは親イラン勢力に自制を求め、対米軍攻撃はほとんど起きていない。直接イランを狙わないことで、これ以上の戦闘拡大をやめさせようとする米国の報復攻撃の意味を、イランは正確に理解したと、宮家氏。
■金正恩氏の誤算の可能性
過去 2年間で西側はウクライナでロシア抑止に失敗し、ガザでイラン抑止にも失敗した。されば、インド太平洋は大丈夫か。結論から言えば、一見挑発的な北朝鮮も、その戦略判断は意外に堅実だと、宮家氏。
核兵器は開発するが、先制核攻撃に踏み切る可能性は低い。核攻撃を仕掛ければ、その時点で北朝鮮なる体制が崩壊することを金正恩氏は正確に理解している。その点で北朝鮮は、ロシアよりもイランに近いだろうと。
■習近平氏とトランプ氏
中国共産党は大丈夫か。
習近平体制の下で権力集中は進んでいるが、習近平氏にイラクのフセインほど強烈な自己愛や妄想癖があるとは思えない。やはり、中国の戦略的判断ミスを防ぐには、常に首脳レベルに正確な情報をインプットする必要があると、宮家氏。
しかし、対抗勢力で、改革開放経済政策で中国のGDPを米国に次ぐ世界 2位にまで押し上げた共青団派を一掃し、定年制のある集団指導体制を憲法改定で崩し、独裁政治体制を敷きイエスマンの部下で周辺を固め、旧来の幹部の入れ替えを進め盲目化を進める習近平。
国内民間資本や外資の中国脱出が続き、経済成長低迷に苦しんでいることは、諸兄がご承知のとおり。
フセインやプーチンの様に、正確な情報収集不足による誤判断に陥りやすい環境化が進んでいる様な?
中国の戦略的判断ミスを防ぐには、常に首脳レベルに正確な情報をインプットする必要があると、宮家氏。
昔、フセインは「自己愛は人間が賢くなる機会を奪うから危険」と述べたらしいが、米国大統領へ返り咲きを狙うトランプ氏はフセイン以上に自己愛が強烈だ。やはり最も危険な政治家は2期目のトランプ大統領かもしれないと、宮家氏。
カナダでのG7時、メルケル氏と意見対立したトランプ氏は、安部氏に仲裁を求めるといったエピソードがありました。
政治家としては素人だったトランプ氏に、教育支援をした安部氏がいなくなった今日。「もしトラ」実現の米国の行方は、宮家氏のご指摘通りに危惧されます。
ウクライナだけでなく、NATO撤退をほのめかしたり、側近の記者をプーチンとオープンな対談させたりのトランプ氏。
習近平と初対面の会食のデザートタイムに、チョコレートケーキを食べながら、シリア空爆開始を告げ、習氏の度肝を抜いたトランプ氏。米国歴代大統領で、ディールに長け、戦争を始めなかった稀有な大統領でしたが如何!
# 冒頭の画像は、メルケル氏とトランプ氏の仲裁をした安倍首相
スイセン
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