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北極海に面する国々では、氷に閉ざされていたお宝の権利確保に向け、激しい争奪戦が始まっていました。
北極海の氷の減少が、全て地球温暖化によるものなのか、議論が分かれている様ですが、全く無関係ではないというのが大方の見方でしょう。
原発の停止で、化石燃料による火力発電を増やす日本が、その罪の意識からではないようですが、国としてのレベルで調査団を派遣し本格的調査を始めることとしたのだそうです。
2100年には北極海から海氷が消滅か:地球温暖化:ECO JAPAN -成長と共生の未来へ-
北極航路利用へ本腰 温暖化で海氷減少 文科省が調査団 安く早い輸送・海賊回避/冬場は閉鎖リスク(7/1 産経)
北極の温暖化の状況や海氷の状態を総合的に解明するため、文部科学省が7月、現地に調査団を派遣するなど本格的な調査を始める。国内35機関が参加し、共同で周辺の海と陸の現状を調べる。北極海は温暖化により海氷が減少しており、調査結果によっては、欧州から日本へ自動車や食品などを運ぶ新たな航路となる可能性がある。距離も従来の南周りから大幅に短縮されるためコスト削減の期待も高まる。
北極では20世紀後半に約700万平方キロだった氷の面積が、2007年に約420万平方キロまで減少。温暖化とともに海氷が解けるのは今後も進み、21世紀後半には夏になると氷がほぼ消滅すると予測する調査結果もある。
調査事業は、北極周辺での(1)温暖化メカニズムの解明(2)気候変動および将来予測と役割の解明(3)環境変動が日本周辺の気象や水産資源などに及ぼす影響の評価(4)北極海航路の利用可能性評価につながる海氷分布の将来予測-が柱となる。これまで個々の研究機関が行ってきたものを総合的に解明することが狙いだ。
とりわけ北極海航路はスエズ運河を通る南回りの従来ルートに比べ、距離が3分の2に短縮される。このため航行日数短縮や燃料代の削減が期待できるほか、インド洋で多発する海賊の被害を避ける利点がある。
ロシア北方海域では、夏に限定されるが、砕氷船が先導すれば貨物船が通過できるという。外国船は既に航行しており、ロシアの砕氷船会社によると、10年に北極海航路を通った貨物船は4隻だったが、11年には34隻と急増。だが日本船の航行はこれまでなかった。
文科省の調査は国立極地研究所(東京)が中心となり、約300人の研究者が参加して今後4年間行われる。今年は研究者が韓国とカナダの船に乗り込み、氷の増減や移動状況、海水温度などを調べる。
新たな航路として期待される北極ルートは、航路短縮によって費用を抑えることができるため、海運会社にとって魅力が高い。だが、自然を相手にするため不安定要素もあり定着するかは不透明だ。
横浜港とオランダを結ぶ南回りのルートは、インド洋やスエズ運河を通り約2万キロ。これに対し北極海ルートはベーリング海やシベリア沖を通り約1万3千キロに短縮される。航行日数もスエズ運河ルートでは30日ほどかかっていたが、北極ルートなら20日で可能となる計算だ。
だが、こうした計算は順調にいった場合で、気象状況の変化で氷が張ると速度が下がり燃料代もかさんでしまうことになる。そのうえ、海運では納期の厳守が取引先との最優先の契約であり、国際的信用をなくすことにもなりかねない。
さらに、北極海を通過する際には、ロシア政府に通航料を支払わなければならない。氷の状況は年や海域によって大きく異なり、貨物船が氷に閉じ込められてしまえば、別途費用をかけてロシアの砕氷船に先導してもらう必要が生じるという課題もある。海運会社では「費用を抑えられるのは大きな魅力だが、安全面などの担保がないと難しい。国の調査でどれだけ解明するのか期待したい」としている。
北極の温暖化の状況や海氷の状態を総合的に解明するため、文部科学省が7月、現地に調査団を派遣するなど本格的な調査を始める。国内35機関が参加し、共同で周辺の海と陸の現状を調べる。北極海は温暖化により海氷が減少しており、調査結果によっては、欧州から日本へ自動車や食品などを運ぶ新たな航路となる可能性がある。距離も従来の南周りから大幅に短縮されるためコスト削減の期待も高まる。
北極では20世紀後半に約700万平方キロだった氷の面積が、2007年に約420万平方キロまで減少。温暖化とともに海氷が解けるのは今後も進み、21世紀後半には夏になると氷がほぼ消滅すると予測する調査結果もある。
調査事業は、北極周辺での(1)温暖化メカニズムの解明(2)気候変動および将来予測と役割の解明(3)環境変動が日本周辺の気象や水産資源などに及ぼす影響の評価(4)北極海航路の利用可能性評価につながる海氷分布の将来予測-が柱となる。これまで個々の研究機関が行ってきたものを総合的に解明することが狙いだ。
とりわけ北極海航路はスエズ運河を通る南回りの従来ルートに比べ、距離が3分の2に短縮される。このため航行日数短縮や燃料代の削減が期待できるほか、インド洋で多発する海賊の被害を避ける利点がある。
ロシア北方海域では、夏に限定されるが、砕氷船が先導すれば貨物船が通過できるという。外国船は既に航行しており、ロシアの砕氷船会社によると、10年に北極海航路を通った貨物船は4隻だったが、11年には34隻と急増。だが日本船の航行はこれまでなかった。
文科省の調査は国立極地研究所(東京)が中心となり、約300人の研究者が参加して今後4年間行われる。今年は研究者が韓国とカナダの船に乗り込み、氷の増減や移動状況、海水温度などを調べる。
新たな航路として期待される北極ルートは、航路短縮によって費用を抑えることができるため、海運会社にとって魅力が高い。だが、自然を相手にするため不安定要素もあり定着するかは不透明だ。
横浜港とオランダを結ぶ南回りのルートは、インド洋やスエズ運河を通り約2万キロ。これに対し北極海ルートはベーリング海やシベリア沖を通り約1万3千キロに短縮される。航行日数もスエズ運河ルートでは30日ほどかかっていたが、北極ルートなら20日で可能となる計算だ。
だが、こうした計算は順調にいった場合で、気象状況の変化で氷が張ると速度が下がり燃料代もかさんでしまうことになる。そのうえ、海運では納期の厳守が取引先との最優先の契約であり、国際的信用をなくすことにもなりかねない。
さらに、北極海を通過する際には、ロシア政府に通航料を支払わなければならない。氷の状況は年や海域によって大きく異なり、貨物船が氷に閉じ込められてしまえば、別途費用をかけてロシアの砕氷船に先導してもらう必要が生じるという課題もある。海運会社では「費用を抑えられるのは大きな魅力だが、安全面などの担保がないと難しい。国の調査でどれだけ解明するのか期待したい」としている。
日本の研究者が韓国とカナダの船に乗せてもらって調査するのだということですね。カナダが北極海調査をしているのは当然ですが、韓国のお世話になるほど、韓国が先行しているとは、遊爺にとっては驚きです。中国が虎視眈々と狙っていて、ロシアが警戒している(ウラジオストクの艦隊強化の遠因でもある)と言う話は承知していましたが。
北極海の戦略的意義と中国の関与/防衛省 海幹校戦略研究 より抜粋
韓国では2009年12月、韓国海洋大学(釜山)に北極海航路研究センターが設立された。同センターは2010年10月、「北極海航路利用のための専門家セミナー」を開催し、2010年7~8月に韓国初の砕氷船「アラオン」で北極調査航海に参加した韓国海洋大学のナム・チョンド教授が「北極海航路の運行の先決課題」を、ノルウェー漁業沿岸部のセルビック・キルステン・ウルバック局長が「北極海の沿岸管理」などの発表を行った。南教授は、韓国は北極海の融氷に伴い、北極海航路の商業的な利用のため障害要因を前もって分析し、備えるべきであり、北方航路の利用のため、ロシアの規制を正確に理解し、国家次元レベルでの協力体制を構築すべきとの提言を行った。
また、2006年には既に中国とともに、北極評議会へのオブザーバー申請を行っており、積極性が確認できる。
韓国では2009年12月、韓国海洋大学(釜山)に北極海航路研究センターが設立された。同センターは2010年10月、「北極海航路利用のための専門家セミナー」を開催し、2010年7~8月に韓国初の砕氷船「アラオン」で北極調査航海に参加した韓国海洋大学のナム・チョンド教授が「北極海航路の運行の先決課題」を、ノルウェー漁業沿岸部のセルビック・キルステン・ウルバック局長が「北極海の沿岸管理」などの発表を行った。南教授は、韓国は北極海の融氷に伴い、北極海航路の商業的な利用のため障害要因を前もって分析し、備えるべきであり、北方航路の利用のため、ロシアの規制を正確に理解し、国家次元レベルでの協力体制を構築すべきとの提言を行った。
また、2006年には既に中国とともに、北極評議会へのオブザーバー申請を行っており、積極性が確認できる。
日本は南極観測には早くから参加し、砕氷船を派遣していることはご承知の通りですが、韓国の砕氷船は北極海航路調査が優先なのですね。サムスン、LG、現代といった大企業が支配する大企業の為の国ですから、商用が最優先なのでしょう。
北極海を通過するのに、ロシアに通航料を支払わねばならないと言うのも不思議です。
国連海洋法条約の第 234 条で、EEZ の範囲内で結氷している水域において船舶が航行する場合、氷によって航行が阻害され、事故などが発生して沿岸国の環境などに深刻な被害が発生することを懸念して、沿岸国に一定の法令を定める権限を認めているからなのですね。
北極海秩序の将来 沿岸国の協調と対立/防衛省防衛研究所
遅ればせながら重い腰をあげた日本政府ですが、国際連携をし、諸規制で日本の国益を確保するとともに、技術貢献も行い、商用とともに環境保全に南極観測と共に成果を挙げていただけることを期待します。
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カタクリの群生 撮影場所;六甲高山植物園
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中国の様なあくどい活動はしていませんが、中国を脅威と感じるロシアと、メドベージェフ時代よりは関係回復出来たことも効果があったのでしょうか。