ヒマラヤ山脈東部で、インドが実効支配し中国が領有権を主張する、国境紛争地域で、インドのアルナチャルプラデシュ州があります。
過去(1962年)には武力衝突もありましたが、人事交流では中国の介入がありトラブルが続いているのだそうです。
安倍首相は、就任直後から地球儀外交(≒21世紀版防共回廊)戦略で、中国の周辺諸国との交流強化を進めていることは、諸兄がご承知の通りです。
中国の西側の中東イスラム勢力、北方のロシア、南方ではインド、ASEAN諸国、太平洋側では、オーストラリア、台湾といった国々がキーとなります。
米国のアジア回帰(「リバランス(再均衡)政策」)がフラツキを見せる中、利害が共通する国々と連携して、対中抑止力の強化を計ろうとしているのですね。
中でも、オーストラリア、インド、ロシアといった大国は抑止力への効果は大きく、連携の強化が重要です。
軍事力を拡大する中国ですが、財政赤字が増え始めている一方で、経済成長に陰りが見えてきた今日、四方八方での戦線拡大は無尽蔵には財源がなくなってきているはずですね。
日本が実効支配する尖閣に、勝手に国内法で線引きをして領有権を主張。南シナ海全域に領有権を主張し、ベトナム、台湾、マレーシア、フィリピン、ブルネイと争っていますが、インドとの国境紛争もインドの実効支配圏への進出を試みでいますね。
オバマ大統領が今回4ヵ国を歴訪し、「リバランス(再均衡)政策」を強調して中国を牽制するとのことですが、世界の警察を放棄している現状では、かつての影響力は望めません。
アジア版NATOの必要性論がささやかれる所以ですね。一気にそこまではともかくとして、利害が共通する国々での連携強化で、米国の地盤沈下分を補わねばなりません。
オバマ外交の、「リバランス(再均衡)政策」再チャレンジはそれなりに歓迎するとしても、複数の国々で連携して中国への抑止力を高めて、アジアの平和を維持し、武力での現状変更を阻止していくことが必要です。
インドが日本に示した奥の手:日経ビジネスオンライン
この花の名前は、ノコンギク 撮影場所;六甲高山植物園 (2013年 9月 撮影)
↓よろしかったら、お願いします。
過去(1962年)には武力衝突もありましたが、人事交流では中国の介入がありトラブルが続いているのだそうです。
印青年団の訪中延期 北東部州領有権めぐり (4/23 産経)
【ニューデリー=岩田智雄】インド政府は22日までに、5月に予定していた中国への青年団の派遣を延期した。外務省は公式には「総選挙で担当大臣が多忙なため」と説明しているが、インドの実効支配下にあり中国が領有権を主張する印北東部アルナチャルプラデシュ州の青年を含めないよう、中国がインドに求めてきたためとみられる。中国は日本との関係が悪化する中、同じ新興国のインドには友好的対応を取っているが、領土問題では強硬な姿勢を示している。
青年団は2006年以来、両国が相互に派遣しているもので、インド側は今年、約100人を送って中国の李克強首相らと面会させる予定だった。22日付のインド紙インディアン・エクスプレスによれば、印青年スポーツ省は中国大使館から、「アルナチャルプラデシュ州の者は含めないように」と求められ、怒ったシン青年スポーツ相がクルシード外相に、「条件が取り下げられなければ派遣を取りやめてほしい」と書面で要請したという。
外務省幹部によれば、過去の青年団派遣では中国側からこうした要請はなかった。
中国は過去、同州のスポーツ選手への査証を別紙で発給し、旅券にホチキスで留めるという対応をたびたびとっており、その都度、インド側が派遣を中止し抗議する事態になっている。
外務省幹部は青年団の今後の派遣の可否について、「総選挙後の政権が決める」と述べた。
【ニューデリー=岩田智雄】インド政府は22日までに、5月に予定していた中国への青年団の派遣を延期した。外務省は公式には「総選挙で担当大臣が多忙なため」と説明しているが、インドの実効支配下にあり中国が領有権を主張する印北東部アルナチャルプラデシュ州の青年を含めないよう、中国がインドに求めてきたためとみられる。中国は日本との関係が悪化する中、同じ新興国のインドには友好的対応を取っているが、領土問題では強硬な姿勢を示している。
青年団は2006年以来、両国が相互に派遣しているもので、インド側は今年、約100人を送って中国の李克強首相らと面会させる予定だった。22日付のインド紙インディアン・エクスプレスによれば、印青年スポーツ省は中国大使館から、「アルナチャルプラデシュ州の者は含めないように」と求められ、怒ったシン青年スポーツ相がクルシード外相に、「条件が取り下げられなければ派遣を取りやめてほしい」と書面で要請したという。
外務省幹部によれば、過去の青年団派遣では中国側からこうした要請はなかった。
中国は過去、同州のスポーツ選手への査証を別紙で発給し、旅券にホチキスで留めるという対応をたびたびとっており、その都度、インド側が派遣を中止し抗議する事態になっている。
外務省幹部は青年団の今後の派遣の可否について、「総選挙後の政権が決める」と述べた。
安倍首相は、就任直後から地球儀外交(≒21世紀版防共回廊)戦略で、中国の周辺諸国との交流強化を進めていることは、諸兄がご承知の通りです。
中国の西側の中東イスラム勢力、北方のロシア、南方ではインド、ASEAN諸国、太平洋側では、オーストラリア、台湾といった国々がキーとなります。
米国のアジア回帰(「リバランス(再均衡)政策」)がフラツキを見せる中、利害が共通する国々と連携して、対中抑止力の強化を計ろうとしているのですね。
中でも、オーストラリア、インド、ロシアといった大国は抑止力への効果は大きく、連携の強化が重要です。
軍事力を拡大する中国ですが、財政赤字が増え始めている一方で、経済成長に陰りが見えてきた今日、四方八方での戦線拡大は無尽蔵には財源がなくなってきているはずですね。
日本が実効支配する尖閣に、勝手に国内法で線引きをして領有権を主張。南シナ海全域に領有権を主張し、ベトナム、台湾、マレーシア、フィリピン、ブルネイと争っていますが、インドとの国境紛争もインドの実効支配圏への進出を試みでいますね。
オバマ大統領が今回4ヵ国を歴訪し、「リバランス(再均衡)政策」を強調して中国を牽制するとのことですが、世界の警察を放棄している現状では、かつての影響力は望めません。
アジア版NATOの必要性論がささやかれる所以ですね。一気にそこまではともかくとして、利害が共通する国々での連携強化で、米国の地盤沈下分を補わねばなりません。
オバマ外交の、「リバランス(再均衡)政策」再チャレンジはそれなりに歓迎するとしても、複数の国々で連携して中国への抑止力を高めて、アジアの平和を維持し、武力での現状変更を阻止していくことが必要です。
インドが日本に示した奥の手:日経ビジネスオンライン
この花の名前は、ノコンギク 撮影場所;六甲高山植物園 (2013年 9月 撮影)
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