遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ASEAN 採択された議長声明を修正

2011-05-19 21:54:34 | EEZ 全般
 ASEANで、一度採択された議長声明が後に修正されたのだそうですね。
 今月ジャカルタで開催、 8日に閉幕したASEANでは、タイ、カンボジアの紛争解決の糸口を見出すことと、南シナ海の中国の覇権拡大へのASEAN諸国が団結した取組強化(前年、議長国ベトナムの尽力で、二国間交渉からASEAN対中国の構図への移行の流れが出来た)が大きな課題と注目されていました。
 結果は、タイ、カンボジアの対立は平行線のままで、南シナ海の領土問題も中国の札束攻勢による分断作戦が功を奏し二国間交渉を唱える国もあり団結を欠き、議長声明には「2国間または関係国の間で取り扱うのが最良」と、後退した文言が盛り込まれる結果となっていました。
 ASEAN首脳会議閉幕 国境紛争、南シナ海…共同体創設へ課題 原子力では透明性確保強調 - MSN産経ニュース

 ところが、南シナ海の領土問題について、後日修正されていたのだそうです。いったん発表された首脳会議の議長声明が変更されるのは極めて異例なことなのだそうです。
 
ASEAN議長声明 “中国配慮”削除 (5/19 産経)

 【バンコク、ジャカルタ=共同】ジャカルタで7~8日に開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で採択された議長声明のうち、南シナ海問題について中国に配慮していたくだりが、ベトナムなど一部加盟国の反発を受け後日削除されたことが18日分かった。
 南シナ海では、中国とベトナムなどが南沙(英語名スプラトリー)諸島などの領有権を争っている。中国寄りの表現が覆されたことで、中国の反発は必至とみられる。
 8日に発表された議長声明は、領有権問題について「2国間または関係国の間で取り扱うのが最良だと認識」と明記。このくだりは最終草案になく、2国間で問題を解決すべきだとする中国に土壇場で譲歩した結果として波紋を呼んだ。
 しかし11日になってこの部分が削除され、代わりに領有権問題の解決は2国間ではなく、ASEANとして中国側と交渉することを意味する「
加盟国が共同して協議に臨む」との表現が新たに盛り込まれた。

 ベトナムなど一部加盟国の反発を受け削除・追加がなされたのだそうですが、削除・追加がされることもさることながら、反発した国があったのに採決されたことにも首をかしげてしまいます。
 ASEANの複雑さが一段と浮き彫りになったといえますね。

 昨年ベトナムがリードした中国対ASEAN + 米国の構図が、中国の分断作戦で、今回崩されたかとみていましたが、どっこいベトナムの踏ん張りで押し戻したというところですね。
 ベトナムは、南沙諸島の領有をめぐっては、中国と二国間でも国連事務総長への文書提出合戦も展開していますね。
 ベトナムが南沙諸島で国会議員選挙実施 - 遊爺雑記帳

 中国に伍して奮闘するベトナムにエールを送ると共に、民主党政権には国家の主権について、爪の垢を煎じて飲んでいただきたいものです。




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