金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領への罵詈(ばり)雑言を繰り返し、韓国への敵対姿勢を一段と強めています。
その裏にあるのは北朝鮮の深刻な経済状況。
朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学教授の李相哲氏、国連安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネル元委員の古川勝久氏が解説しておられる記事がありました。
与正氏は17日の談話で、文氏が北朝鮮に対話や協力を呼び掛けた発言を切り捨て、これ以上、韓国を相手にしないと突き放しました。
裏ルートで行われる外交交渉も拒絶したと公表。通常の外交では、そこまでは公にしないのが儀礼ですが。
18年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪開会式に出席、南北首脳会談の際には正恩(ジョンウン)氏をかいがいしくサポートし、文大統領夫妻とも談笑する姿があった与正氏。
与正氏の豹変について、李相哲教授は、「与正氏個人ではなく北朝鮮が対韓方針を変えただけだが、過去の物腰の柔らかさに『北朝鮮にこんな女性がいてホッとした』と漏らした韓国高官もおり、戸惑っているだろう」と。
北朝鮮が韓国攻撃をエスカレートさせている背景として浮かぶのは、17年の国連安全保障理事会の北朝鮮への制裁強化による深刻な経済状況。
主要な外貨収入源だった石炭や海産物、繊維製品の輸出に加え、労働者の海外派遣も禁止。「外貨が底を突くのは時間の問題」なのだと。
さらに今年1月末に新型コロナ対策の一環として北朝鮮が中国との国境を封鎖。
古川氏は「中朝国境封鎖後に、ガソリン価格など物価が上昇したようだ。正恩氏の主要プロジェクトである平壌の病院やスタジアム、海岸のリゾートの建設などもペースダウンしている。北朝鮮は公衆衛生が弱く、感染症が最も懸念される国でもある。全ての情報を総合すると、相当に悪い方向に向かっているのは間違いない」と指摘。
瀬戸際外交を続ける北朝鮮の今回の狙いについては、「今は韓国を攻め、米韓合同軍事演習を恒久的に停止させる思惑がうかがえるが、本丸はあくまで米国だ。経済制裁解除や米朝関係の改善、『完全非核化を求めるな』という交渉を仕掛けてくるだろう」と。
与正氏の対韓国強硬姿勢は、北朝鮮内部の苦境の証。
対米への制裁緩和への要求の序章。
南北連絡事務所の爆破後に、50~100人規模の朝鮮人民軍の先発隊が開城(ケソン)工業団地に入ったり、韓国企業が金剛山に建設したホテルを爆破する可能性も指摘され、北朝鮮メディアは「ソウルを火の海に」という過去の脅し文句を取り上げ、「それより凄惨(せいさん)な脅威があり得る」と主張しているのだそうですね。
米軍は、台湾周辺や南シナ海で活発に活動する中国軍をけん制する動きとされていますが、17年11月の北朝鮮情勢緊迫時と同様の、空母3隻の太平洋地域に同時展開を開始していますね。
米、原子力空母3隻で中国けん制 3年ぶり、太平洋に同時展開:東京新聞 TOKYO Web
米国が大統領選や、武漢肺炎感染で国内情勢が揺れている今、苦し紛れの北朝鮮のさらなる「瀬戸際外交」の危険性が危惧されます。
# 冒頭の画像は、金与正
この花の名前は、白花紫蘭
↓よろしかったら、お願いします。
その裏にあるのは北朝鮮の深刻な経済状況。
朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学教授の李相哲氏、国連安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネル元委員の古川勝久氏が解説しておられる記事がありました。
“爆破女”与正氏暴走で北朝鮮が消滅危機! 制裁で外貨枯渇、コロナ追い打ちで主要貿易途絶… 識者「今は韓国攻めだが本丸は…」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2020.6.19
南北共同連絡事務所の爆破、前線部隊の増強など、韓国への敵対姿勢を一段と強める北朝鮮。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領への罵詈(ばり)雑言を繰り返している。その裏にあるのは北朝鮮の深刻な経済状況だ。経済制裁や新型コロナウイルスで主要な貿易が途絶状態となり、外貨が枯渇するのは時間の問題だというのだ。
◇
「名ばかり大統領の演説は、自己弁明や責任回避でつづられ、むかむか感じる」「主人(米国)の顔色ばかりうかがっている」。与正氏は17日の談話で、文氏が北朝鮮に対話や協力を呼び掛けた発言を切り捨て、これ以上、韓国を相手にしないと突き放した。
韓国メディアによると、南北連絡事務所の爆破後に、50~100人規模の朝鮮人民軍の先発隊が開城(ケソン)工業団地に入った。韓国と共同で観光事業を行っていた金剛山(クムガンサン)にも軍を進めると表明しており、韓国企業が金剛山に建設したホテルを爆破する可能性も指摘されている。
さらに北朝鮮メディアは「ソウルを火の海に」という過去の脅し文句を取り上げ、「それより凄惨(せいさん)な脅威があり得る」と主張した。
韓国に無慈悲な言動を繰り返す与正氏について、朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学教授の李相哲氏は、「正恩氏が最も信頼する存在で、正恩氏や朝鮮労働党から権限を一任されている。父の金正日(キム・ジョンイル)総書記も能力を見込んでいたといわれ、政治に好奇心を持っていたとも考えられる」と解説する。
1988年生まれで今年32歳の与正氏は、正恩氏の3歳下の実妹で、スイス留学から帰国後に金日成(キム・イルソン)総合大学で学んだ。
父の正日氏が死去した2011年末、正恩氏とともに弔問者を迎えた際、初めて公式に姿を現した。正恩氏の視察日程や出席行事を取り仕切ったほか、ガールズバンド「牡丹峰(モランボン)楽団」の公演の演出や、正恩氏の妻、李雪主(リ・ソルジュ)氏のファッションも手がけた。
14年に政権の正当性を内外に伝える党宣伝扇動部の副部長に就任し、15年に結婚し、1児を出産したとされる。
17年10月の党中央委員会総会では政治局員候補に選ばれた。19年2月の米朝首脳会談(ベトナム・ハノイ)が決裂したことで一時は解任情報も流れたが、今年4月中旬の最高人民会議で、政治局員候補に返り咲いていた。
韓国との関係では、18年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪開会式に出席、南北首脳会談の際には正恩(ジョンウン)氏をかいがいしくサポートし、文大統領夫妻とも談笑する姿があった。ところが今年3月、「青瓦台(韓国大統領府)はまるで3歳児」「怖気づいた犬」と文政権を罵倒した。
与正氏の豹変(ひょうへん)について前出の李氏は「与正氏個人ではなく北朝鮮が対韓方針を変えただけだが、過去の物腰の柔らかさに『北朝鮮にこんな女性がいてホッとした』と漏らした韓国高官もおり、戸惑っているだろう」とみる。
北朝鮮が韓国攻撃をエスカレートさせている背景として浮かぶのが深刻な経済状況だ。17年に国連安全保障理事会は北朝鮮への制裁を強化し、主要な外貨収入源だった石炭や海産物、繊維製品の輸出に加え、労働者の海外派遣を禁じられた。さまざまな手段で制裁を回避しているものの「外貨が底を突くのは時間の問題」(北京の外交筋)とされる。
さらに今年1月末に新型コロナ対策の一環として北朝鮮が中国との国境を封鎖した。国連安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネル元委員の古川勝久氏は「中朝国境封鎖後に、ガソリン価格など物価が上昇したようだ。衛星写真を見ると、正恩氏の主要プロジェクトである平壌(ピョンヤン)の病院やスタジアム、海岸のリゾートの建設などもペースダウンしている。北朝鮮は公衆衛生が弱く、感染症が最も懸念される国でもある。全ての情報を総合すると、相当に悪い方向に向かっているのは間違いない」と指摘する。
これまでも世界を挑発する瀬戸際外交を続けてきた北朝鮮。その狙いを古川氏はこう予測する。
「今年は米大統領選の年で、東京五輪も予定されていた。北朝鮮は五輪などを利用して緊張を高め、妥協を引き出す交渉戦術を約30年にわたり繰り広げてきた。今は韓国を攻め、米韓合同軍事演習を恒久的に停止させる思惑がうかがえるが、本丸はあくまで米国だ。経済制裁解除や米朝関係の改善、『完全非核化を求めるな』という交渉を仕掛けてくるだろう」
南北共同連絡事務所の爆破、前線部隊の増強など、韓国への敵対姿勢を一段と強める北朝鮮。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領への罵詈(ばり)雑言を繰り返している。その裏にあるのは北朝鮮の深刻な経済状況だ。経済制裁や新型コロナウイルスで主要な貿易が途絶状態となり、外貨が枯渇するのは時間の問題だというのだ。
◇
「名ばかり大統領の演説は、自己弁明や責任回避でつづられ、むかむか感じる」「主人(米国)の顔色ばかりうかがっている」。与正氏は17日の談話で、文氏が北朝鮮に対話や協力を呼び掛けた発言を切り捨て、これ以上、韓国を相手にしないと突き放した。
韓国メディアによると、南北連絡事務所の爆破後に、50~100人規模の朝鮮人民軍の先発隊が開城(ケソン)工業団地に入った。韓国と共同で観光事業を行っていた金剛山(クムガンサン)にも軍を進めると表明しており、韓国企業が金剛山に建設したホテルを爆破する可能性も指摘されている。
さらに北朝鮮メディアは「ソウルを火の海に」という過去の脅し文句を取り上げ、「それより凄惨(せいさん)な脅威があり得る」と主張した。
韓国に無慈悲な言動を繰り返す与正氏について、朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学教授の李相哲氏は、「正恩氏が最も信頼する存在で、正恩氏や朝鮮労働党から権限を一任されている。父の金正日(キム・ジョンイル)総書記も能力を見込んでいたといわれ、政治に好奇心を持っていたとも考えられる」と解説する。
1988年生まれで今年32歳の与正氏は、正恩氏の3歳下の実妹で、スイス留学から帰国後に金日成(キム・イルソン)総合大学で学んだ。
父の正日氏が死去した2011年末、正恩氏とともに弔問者を迎えた際、初めて公式に姿を現した。正恩氏の視察日程や出席行事を取り仕切ったほか、ガールズバンド「牡丹峰(モランボン)楽団」の公演の演出や、正恩氏の妻、李雪主(リ・ソルジュ)氏のファッションも手がけた。
14年に政権の正当性を内外に伝える党宣伝扇動部の副部長に就任し、15年に結婚し、1児を出産したとされる。
17年10月の党中央委員会総会では政治局員候補に選ばれた。19年2月の米朝首脳会談(ベトナム・ハノイ)が決裂したことで一時は解任情報も流れたが、今年4月中旬の最高人民会議で、政治局員候補に返り咲いていた。
韓国との関係では、18年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪開会式に出席、南北首脳会談の際には正恩(ジョンウン)氏をかいがいしくサポートし、文大統領夫妻とも談笑する姿があった。ところが今年3月、「青瓦台(韓国大統領府)はまるで3歳児」「怖気づいた犬」と文政権を罵倒した。
与正氏の豹変(ひょうへん)について前出の李氏は「与正氏個人ではなく北朝鮮が対韓方針を変えただけだが、過去の物腰の柔らかさに『北朝鮮にこんな女性がいてホッとした』と漏らした韓国高官もおり、戸惑っているだろう」とみる。
北朝鮮が韓国攻撃をエスカレートさせている背景として浮かぶのが深刻な経済状況だ。17年に国連安全保障理事会は北朝鮮への制裁を強化し、主要な外貨収入源だった石炭や海産物、繊維製品の輸出に加え、労働者の海外派遣を禁じられた。さまざまな手段で制裁を回避しているものの「外貨が底を突くのは時間の問題」(北京の外交筋)とされる。
さらに今年1月末に新型コロナ対策の一環として北朝鮮が中国との国境を封鎖した。国連安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネル元委員の古川勝久氏は「中朝国境封鎖後に、ガソリン価格など物価が上昇したようだ。衛星写真を見ると、正恩氏の主要プロジェクトである平壌(ピョンヤン)の病院やスタジアム、海岸のリゾートの建設などもペースダウンしている。北朝鮮は公衆衛生が弱く、感染症が最も懸念される国でもある。全ての情報を総合すると、相当に悪い方向に向かっているのは間違いない」と指摘する。
これまでも世界を挑発する瀬戸際外交を続けてきた北朝鮮。その狙いを古川氏はこう予測する。
「今年は米大統領選の年で、東京五輪も予定されていた。北朝鮮は五輪などを利用して緊張を高め、妥協を引き出す交渉戦術を約30年にわたり繰り広げてきた。今は韓国を攻め、米韓合同軍事演習を恒久的に停止させる思惑がうかがえるが、本丸はあくまで米国だ。経済制裁解除や米朝関係の改善、『完全非核化を求めるな』という交渉を仕掛けてくるだろう」
与正氏は17日の談話で、文氏が北朝鮮に対話や協力を呼び掛けた発言を切り捨て、これ以上、韓国を相手にしないと突き放しました。
裏ルートで行われる外交交渉も拒絶したと公表。通常の外交では、そこまでは公にしないのが儀礼ですが。
18年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪開会式に出席、南北首脳会談の際には正恩(ジョンウン)氏をかいがいしくサポートし、文大統領夫妻とも談笑する姿があった与正氏。
与正氏の豹変について、李相哲教授は、「与正氏個人ではなく北朝鮮が対韓方針を変えただけだが、過去の物腰の柔らかさに『北朝鮮にこんな女性がいてホッとした』と漏らした韓国高官もおり、戸惑っているだろう」と。
北朝鮮が韓国攻撃をエスカレートさせている背景として浮かぶのは、17年の国連安全保障理事会の北朝鮮への制裁強化による深刻な経済状況。
主要な外貨収入源だった石炭や海産物、繊維製品の輸出に加え、労働者の海外派遣も禁止。「外貨が底を突くのは時間の問題」なのだと。
さらに今年1月末に新型コロナ対策の一環として北朝鮮が中国との国境を封鎖。
古川氏は「中朝国境封鎖後に、ガソリン価格など物価が上昇したようだ。正恩氏の主要プロジェクトである平壌の病院やスタジアム、海岸のリゾートの建設などもペースダウンしている。北朝鮮は公衆衛生が弱く、感染症が最も懸念される国でもある。全ての情報を総合すると、相当に悪い方向に向かっているのは間違いない」と指摘。
瀬戸際外交を続ける北朝鮮の今回の狙いについては、「今は韓国を攻め、米韓合同軍事演習を恒久的に停止させる思惑がうかがえるが、本丸はあくまで米国だ。経済制裁解除や米朝関係の改善、『完全非核化を求めるな』という交渉を仕掛けてくるだろう」と。
与正氏の対韓国強硬姿勢は、北朝鮮内部の苦境の証。
対米への制裁緩和への要求の序章。
南北連絡事務所の爆破後に、50~100人規模の朝鮮人民軍の先発隊が開城(ケソン)工業団地に入ったり、韓国企業が金剛山に建設したホテルを爆破する可能性も指摘され、北朝鮮メディアは「ソウルを火の海に」という過去の脅し文句を取り上げ、「それより凄惨(せいさん)な脅威があり得る」と主張しているのだそうですね。
米軍は、台湾周辺や南シナ海で活発に活動する中国軍をけん制する動きとされていますが、17年11月の北朝鮮情勢緊迫時と同様の、空母3隻の太平洋地域に同時展開を開始していますね。
米、原子力空母3隻で中国けん制 3年ぶり、太平洋に同時展開:東京新聞 TOKYO Web
米国が大統領選や、武漢肺炎感染で国内情勢が揺れている今、苦し紛れの北朝鮮のさらなる「瀬戸際外交」の危険性が危惧されます。
# 冒頭の画像は、金与正
この花の名前は、白花紫蘭
↓よろしかったら、お願いします。