遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国が沖縄で展開する日米同盟分断工作

2016-07-13 23:58:58 | 東シナ海尖閣諸島
 中国の戦略に「三戦」と言うものがあり、その内のひとつに「世論戦」があることは諸兄がご承知の通りです。
 南シナ海・東シナ海での力による覇権拡大を進めていますが、武力を使用しないで侵略する戦略なのですね。「世論戦」は、侵略先の政治家、メディア、評論家・学者を籠絡し中国共産党を受け入れる世論を構築するものですね。
 台湾の攻略に使用されるものとして知られていますが、台湾に限らず、日本や米国他広く世界に展開されていますね。
 米国議会の中国に関する政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」が、中国はアジアでの長期戦略として日米同盟の弱体化を目論み、その一環として沖縄での対米諜報活動や米軍基地反対運動をひそかに推進していると警告を発したのだそうです。
 日本、わけても沖縄で「世論戦」が浸透していることが、ここでも証明されているのですね。
 

中国が沖縄で展開する日米同盟分断工作 米国議会の政策諮問機関が警告 | JBpress(日本ビジネスプレス) 2016.7.13(水) 古森 義久

 中国はアジアでの長期戦略として日米同盟の弱体化を目論み、その一環として沖縄での対米諜報活動や米軍基地反対運動をひそかに推進
している――。
米国議会の中国に関する政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」
は、このほどこんな警告を発した。中国はこの目的のために日本と韓国との対立もあおっているという。
 米中経済安保調査委員会は、米中経済関係が米国の安全保障にどんな影響を与えているかを継続的に調査し、米国の政府や議会に対中政策の形成に関して勧告を行っている。同委員会は、このほど作成した
「アジア太平洋での米軍の前方展開を抑える中国の試み」と題する報告書
の中で、以上のような中国の戦略的な動きを指摘し、米国や日本の政府に警戒を促した。
 同報告書によると、中国は、アジアにおける米国の戦略的地位、行動や作戦の自由度を抑え込むため、米国と、日本など同盟国とを離反させ、さらにアジア太平洋地域での米国主導の安全保障態勢を弱めさせ、軍事衝突が起きた際の米軍の能力を阻害することを目指している、という。

■沖縄で日米を離反させる工作活動?
 米中経済安保調査委員会は報告書の中で以下のように指摘する。

・中国人民解放軍幹部が軍科学院の刊行物などに論文を発表し、中国がアジア、西太平洋で「歴史上の正当な傑出した立場」を取り戻すためには、
有事の際に米国がアジアの同盟諸国と共に中国の軍事能力を抑えこむ態勢を崩す必要がある、と主張
している。

・中国軍幹部たちは、
米国が中国を封じ込めるために広域に戦力を展開している
と見ている。つまり、北地域では日本と韓国、南地域ではオーストラリアとフィリピンを拠点とする軍事基地システムを築いている。そしてグアム島をその中核とし、中国の深部まで長距離の戦略兵器で攻撃ができるようにしている、と見ている。

・中国軍はその中でも、
特に沖縄駐留の米軍が有する“遠隔地への兵力投入能力”に懸念を抱き、多角的な方法でその弱体化を図っている。例えばその1つの方法として、中国の政府機関が沖縄の米軍基地の近くに不動産を購入し、沖縄の反米闘争の支援
に利用している。

・中国はこうした目的のために経済的圧力を頻繁に行使する。フィリピンに対してはフルーツ類の輸入を大幅に制限し、かなりの効果を得た。日本に対してはレアアース(希土類)の輸出を規制したが、効果をあげられず、他の方法を試みている。

・中国は
沖縄に、米軍の軍事情報を集める中国軍の諜報工作員と、日本の米軍基地反対運動をあおるための政治工作員を送りこみ、日本と米国を離反させようとしている
。また、中国は沖縄の親中勢力をあおって沖縄の独立運動も支援している。

・沖縄にいる
中国の諜報工作員たちは、米軍基地を常にひそかに監視して、米軍の軍事活動を詳細にモニターしている。また、米軍と自衛隊の協力体制も調べている。さらに中国の政治工作員は、沖縄住民の米軍基地に対する不満や怒りを扇動しようとしている


・中国の官営報道機関は、「琉球で2006年に行われた住民投票で、住民の75%が日本からの独立を望むという結果が出た」と報道した。だが、実際にはそのような住民投票は実施されておらず、沖縄住民のほとんどが日本に留まることを欲している。

 米中経済安保調査委員会は、中国の沖縄に対する活動について以上のように述べ、
その活動の目的は、日米同盟にくさびを打ちこみ日米の離反を図って、米軍の沖縄などでの軍事能力を骨抜きにすることだ
と分析している。
 特に、
中国の領土拡張の狙いは尖閣諸島だけでなく沖縄本島などにも及んでいる
という指摘は、日本側としても注意を払い警戒しておくべきだろう。

■日本と韓国の対立もあおる
 さらに同報告書は、中国が東アジアにおける米軍の能力を低下させるため、共に米国の同盟国である日本と韓国との間に摩擦を起こし、対立を広げさせる戦略も進めてきたという。
 その点に関して同報告書は以下のように指摘していた。

・中国は、竹島を軍事占領する韓国の立場を支持して、日本側の領有権主張を「危険なナショナリズムの高揚」などと非難する。

・慰安婦問題のような第2次大戦に関わる歴史認識問題に対して、中国は韓国側の主張を支持し、日本側の態度を非難することで日韓間の歴史問題解決を遅らせてきた。

・韓国が日本の自衛隊の能力向上や役割拡大に懸念を示すと、中国はそれに同調する。そうやって韓国の対日不信をあおることで、米国が期待する米韓両国間の安全保障協力の推進を阻もうとしてきた。

 米国の米中経済安保調査委員会が警告する以上のような中国の行動は、日本が沖縄の米軍基地問題などを自ら考えるうえでも、当然、考慮に入れるべき重要な要因だと言えよう。


 中国は沖縄に、米軍の軍事情報を集める中国軍の諜報工作員と、日本の米軍基地反対運動をあおるための政治工作員を送りこみ、日本と米国を離反させようとしている。政治工作員は、沖縄住民の米軍基地に対する不満や怒りを扇動しようとしている。と言うのです。
 目的は、日米同盟にくさびを打ちこみ日米の離反を図って、米軍の沖縄などでの軍事能力を骨抜きにすること。

 「世論戦」の中に、政治家の籠絡をあげましたが、台湾では、馬英九がその筆頭でした。日本でも与野党を問わず媚中の政治家がいますが、最近目立つのが自民党の二階氏、野中氏などで、少なくありません。沖縄では、先の知事選で、中国共産党が指令を発して、在福岡領事が沖縄の華僑を動員して翁長知事誕生を支援したと言うのは、ご存知のかたが多い話ですね。
 翁長知事と琉球独立論と中国共産党の深~い関係〈青山繁晴〉

  10分50秒経過したあたりから関連の話題となりますので、お急ぎの場合は、画面下部のルーラーで早送りしてください。通称「虎8」というネット放送の一部ですが、青山さんは、参院選で、自民党の比例代表の得票数第二位の、482千票を獲得され当選されました。この場をお借りして、お喜び申し上げます。

 南シナ海でのフィリピンの提訴による、仲裁裁判所の裁定については、昨日触れさせていただきましたし、諸兄がご承知の様に、中国がよって立つ「九段線」が全否定されました。反発する中国の動向が注目されます。
 中共軍は、海と空とで日本に対する侵略圧力をステップアップさせています。今回の裁定で収まると予測している専門家はいませんね。

 警戒と、対応策を強化せねばなりません。しかし、肝心の沖縄県の方々の参院選での反応は、あにはからんや、その中国に籠絡されている翁長一派の伊波氏の圧勝でした。島尻氏や今井氏の街頭演説の様子をニュース番組で流していましたが、偶然かほとんどがそうなのか、聴衆の姿がまばらで、ないに等しい様子でした。
 沖縄での中国の「世論戦」は、元祖のターゲットの台湾以上に浸透させられてしまったのでしょうか。



 # 冒頭の画像は、キャンプ・シュワブ(辺野古)の門前で、米軍基地の存在に対する抗議デモを行う人々




  この花の名前は、トサミズキ


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