毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

「戦いに勝てば平和が訪れる」 という幻想

2019年02月10日 16時17分05秒 | 貴秋の視点、すなわち偏見


5日21時BSプレミアムで 「アナザーストーリーズ▽#MeToo 世界に響いた叫び~セクハラ告発連鎖の行方」 を観ました。

「#MeToo」 の広がりについては 以前愛読ブログ 「世にも奇妙なフツーの話」 の 「意図的に起こされているブームに乗らないでください」 で読んでいたので、その後の動きが氣になっていました。

さらに後から調べてみたら、番組で取り上げていた以上にさまざまなことが起こっているらしい (参考: ウィキペディア 「Me Too」 )




こうした情報を踏まえて貴秋なりに見えるものをお話しすれば、被害者側が声を上げずにいられない氣持ちはよくわかりますが、このコントラスト世界で自身の怒りや痛みを相手に投げ返す形を取ると、それは “否定的な共同創造” になってしまいます。

戦いとは戦う相手があって初めて成立するものですから。

そしてこの共同創造のこわいところは、被害者と加害者の立場が入れ替わりながら 決定的な解決を見ることなく延々と続いていくこと。

ウィキペディアの記事 (信憑性がどれほどのものかはわかりませんが) の 「推進者の加害行為の発覚」 という項目で その具体例を見ることができます。




「#MeToo」 拡大の原動力は、長いあいだ封じ込めて膨れ上がった被害者側の怒りです。

耐えて耐えてもうこれ以上は。。。という臨界点に達した感情は、きっかけひとつで向きを変えて対極へと向かいます。

陰極まれば陽となり 陽極まれば陰となる、コントラスト世界のエネルギーはそのように動くものなのです。

そして抑圧された怒りは、怒り本来の役割を超えて 歪んだ形で噴き出します。

長いこと受け止められてこなかった未消化の怒りが時ところを得てああいう形で爆発したのが 「#MeToo」 の本質なのではないでしょうか。

「抑圧されつづけた怒りは、憤怒になる。非常に不自然な感情だ。人びとは怒りのために人殺しをしてきた。戦争が勃発し、国が滅んだ」 と 「神との対話」 にもありますが、その破壊的エネルギーを外に向けて叩きつければ、事態の収束どころか 連鎖的拡大は避けられません。




ブログで何度も書いていますが、貴秋はその昔 他者と争う不快さをなくしたいと思う一方で、争いごとから下りるのではなく 争いに勝つことでその不快さを消し去ろうとしている自分に氣づいたことがありました。

戦って心を擦り減らすのはもうたくさんと平和を望みながら、戦いをやめる氣はない。。。。これは矛盾しています。

「戦いに勝てば平和が訪れる」 これは大いなる幻想です。

戦いは二極世界の産物であり、身を投じれば 勝ち ・ 負け という二極間をどこまでも往復し続けることになるのです。

安らぎを取り戻したいなら、戦いから下りるしかありません。




いやな目に遭わされて怒りを感じたら、まずはその時点での自分の望みがどこにあるかをきちんと確かめておくことが大事です。

「戦って勝ちたい」 のなら、その延長線上に平和があるわけではないと承知の上で 氣が済むまで続けてください。

「尊厳と安らぎを取り戻したい」 なら、外 (他者) に向いていた視線を内に向け直してください。

安らぎをかき乱すものは 自身の内にあるのです。

五感を超えた視点から見れば ハラスメントで受けた怒りも痛みも悔しさも 本来の自分にはあり得ない要素を体験してみたいがためのこと、受け止め味わえば手放すことができます。




私たちは、「体験」 するために この世界に生まれてきています。

得た結果が望むものでないなら、何度でも選び直しやり直すことができます。

そのためにも 「戦いに勝って平和を得る」 という幻想からはそろそろ目覚めるときでしょう。

これまでの歴史を通して それが誤解であることはもう十分学んでいるはずですから。







※「アナザーストーリーズ▽#MeToo 世界に響いた叫び~セクハラ告発連鎖の行方」 をご覧になりたい方は、明日11日午後11時45分BSプレミアムで再放送があるようです。