週の半分は外食をする、外食好きな義両親が、こんなご時世で毎日家で夕食をとる。
私たち夫婦は、平日は外食はしないから、今までどおり家で食べる。
「うちにサーモンがあるよ」
「グリーンビーンズがあるから、それを合わせよう」
「今日は豚の生姜焼きを作るけど」
「じゃ、マノアレタスがあるからサラダを作るわね」
という具合に情報を交換するようになり、自然と、4人で食卓を囲むことになる。
最近の、毎日の夕食風景
猫たちも仲間入り
家族の団欒。
9年前、ハワイに戻ってくる決断をして、
6年前、両親の家の隣に家を建てる決断をしてよかったと思う。
義両親だけでも、彼らは何十年もそうしてきたように暮らしてゆくだろうけど
息子と毎日顔を合わせられることは、きっと彼らの生活をもっと楽しくしているに違いない。
それは夫にとっても同じこと。
親の近くで暮らせない私には、それがどんなに大事なことかわかる。
父を亡くして、その思いはいっそう募る。
夕食を一緒に囲まなければ、気配はするが、言葉を交わさない日もある。
朝、ウォーキングをしていると、以前はすれ違うときにどちらからともなく挨拶をしあったりしたものだ。
それがコロナウィルス以降は、挨拶どころか、どちらからともなく距離をあけるようになった。
仕方がないけど、味気ない。
そんなダンマリのウォーキングにも慣れてきた今朝、
近所の家の前を通り過ぎるとき、
「Good morning!」
と声をかけられて驚いた。
通りに出してあったゴミ箱を取り込むところであった30代ぐらいの白人の男性が、
笑顔で私を見ていた。
「Good morning!」
ずっと黙っていたので声が裏返ってしまったが、笑顔で返した。
嬉しかった。
儀式のように挨拶していたときには感じなかった喜びが、いつまでもあたたかな余韻となって残った。
今まで当たり前だったことが、そうじゃなくなって、人々の生活は混乱している。
でもその中で、きっと多くの人が気づき始めている。
当たり前だったことの、ありがたさを。
忘れていた大事なことを。
こうなって改めて見つけることができた幸せを。