太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

キターーー!

2020-04-11 09:51:00 | 日記
キタ!
トイレットペーパーが。


義両親がカイルアのTARGETで見つけてきた。
これでしばらく安心。

かつて日本で、1973年(昭和48年)のオイルショックのとき、
トイレットペーパーがなくなる、というデマのために店頭から品物がなくなった。
私はまだ子供だったが、
幼馴染のお母さんが「あんたっちの分も手に入れたよ!」と鼻息も荒く、チリ紙を持ってきてくれた覚えがある。
チリ紙を知っている人は、若い人の中にはいないだろうなあ。
まだロール式のトイレットペーパーが普及する前、トイレの紙といえばチリ紙だった。
B5サイズよりも少し小さめの長方形の、ザラっとしたキメの荒い紙で
ティッシュなんておしゃれな名前がおよそ似合わない。
それをトイレの床の片隅に積んでおく。
紙を入れる入れ物は、籐のしゃれたものから、クッキーの空き缶だったりと、さまざまだった。
当時は、トイレが汲み取り式の家もまだあって、なぜか汲み取り式のトイレには
トイレットペーパーよりも、チリ紙のほうがよく似合った。
古新聞をトイレットペーパーと交換してくれる、チリ紙交換の車が回り始めたのも、確かこの頃ではなかったか。

私の母は、トイレットペーパーを提げて歩くのが嫌だという人で
理由を聞けば
「私がそれを使っているのを想像するじゃないの」
などと、上流階級の奥方かというようなことを言うのだった。
用足しのあとでトイレットペーパーを使わない人と思われるよりいいと思うけど。
そんな母だから、幼馴染のママが持ってきてくれたチリ紙を、ありがたく受け取って
私たちは紙不足になることなく済んだ。


トイレットペーパーの買い占め騒ぎになるたびに、私はあのチリ紙を思い出すのである。