3月16日(金)~21日(水)震災ボランティアレポートIndex
3月に2度も宮城県気仙沼市にボランティアに行きましたが。
ちょうど震災から1年、これまではとにかくできることがあるんならと、行けばなんかやることあんだろくらいな勢いで通って来た。
実際おおむねそれで間違ってはなかったんだけど、通算10回も通えばそれだけで済まないいろいろな事情も見えてくる。
たいていニブいぐりにもさすがにそんな空気もなんとなく少し前から伝わって来ていて、じゃあこれからどうしよう?ちょっと仕切り直してみようか?という思いで参加した3月のボランティアだった。
ぐりは今現在4つのボランティアグループにぼんやりなんとなしに参加している。
3月はこのうち3つのグループのミッションでの参加だった。
ややこしくてしょうがないのでどっか一ヶ所に絞っても良さそうなものだが、浮気性なのでなかなかしぼれないし、それぞれのグループで得意分野が違うので、どこかに絞るとそれはそれでストレスになりそうな気もする。
そんなワケで今はあっちやったりこっちやったりフラフラしている。
そうするとどうなるか?
こういう個人的なテキトーな場所で情報発信がやりにくくなるんである。たとえ個人の自由意志でやってるお気楽ボランティアといえど、あっちこっちに何かの責任を負うことになれば、勝手な個人見解をうっかりどこでもかしこでもホイホイ喋るわけにはいかなくなる。
こんなはずじゃなかったんだけどなあ。できるだけ被災地に通って、今どんな支援が必要なのか、ひとりでも多く人に伝えたかったんだけど(そんなご大層なブログじゃなかろーがとゆーツッコミは受けつけません)。
ただ、この3月でぐりの中ではっきりしたこと、これはどこでもはっきりさせといてもいいんじゃないかと思うことがひとつあって。
ボランティア活動というのは、ボランティアのためにあるんじゃないっていうこと。
すごい当たり前のことなんだけどね。今さらいうまでもないことだと思うんだけど。
この震災で出会ったボランティアの大半が、ボランティアそのものが生まれて初めての体験だという人が結構多かった。だからいろんな見解の人がいるのは当たり前のことだし、とにかくどうでも人手が足りないという非常時には、どんな人でもとりあえず被災地まで来さえすればできることはあった。だから価値観とかはわりと二の次でよかった。もちろん非常識な行為とか明らかに誰にとっても迷惑な人はどこだって困るけど、それでも。
だけど、1年経って緊急支援はおおかた終わった今、ボランティアが被災地でできることはかなり限定されて来ている気がする。
今でも避難所で暮らしている人たちもいる。瓦礫撤去や泥出しが終わってない地域もある。炊出しもまだ必要とされている場所もある。ただそれはあくまで例外的なケースであって、ぐりが通っているような地域ではさらにもっと先の段階まで来ている。
確かに復興の歩みはビックリするくらい遅くて、被災地の市民生活はまだまだ元通りとまではいかない。それでも今日明日生きるか死ぬかという状況はだいたい脱している。
でも、これから本来の元通りの生活を取り戻すにはまだまだ遠い道程が待っている。
仮設住宅は完全欠陥住宅だし、高台移転計画も未だ実現のスタートにまで至っていない。地盤沈下が進み、電気水道ガスなどインフラの復旧の見通しも立たないほどの被害を受けた街で、基幹産業の復活が可能かどうかもまだ誰にもわからないまま、生活の見通しのたたない人たちはどんどん引越してよそへ移っていってしまっている。
その一方で、自分たちの手でやりなおそうと再スタートを切っている人たちもたくさんいる。
彼らの生命力はまぶしいくらいで、お会いするたびこちらが元気をもらったり感動したりする。みんなあたたかくて優しくてそしてとっても元気だ。ぐりもできる限りは応援したいし、彼らの努力が実るのを何かに祈りたい気持ちでいっぱいだ。
彼らはボランティアに「来てくれるだけでいい」といっている。それがたぶん正直なところだと思う。自分たちで頑張るぶんには頑張れる。けど応援もしてほしい。あまりにも何もかもを奪われ過ぎて、見切り発車で再スタートしたもんだから、応援がないと心細いのだ。
その気持ちは何となくわかる。
しかし、彼らの中にはやっぱりボランティアの力を切実に必要としている人たちも実在している。
みんなが一斉に再スタートできたわけじゃない。心ならずも遅れをとった人もいるし、今もスタートラインにたてない人もいる。
シャイな人が多い東北地方で、なかなか自ら大きな声で「助けてほしい」といえない状況の中で、助けが必要な人をこちらから見つけだしていくのもあまり簡単な話ではない。お気楽な話では断じてない。これまでよりもさらにややこしくめんどくさい話にもなってくる。
自分たちで頑張れている人たちの間にウマくまじって、自分がやりたいだけのボランティアを続けていくのもいいかもしれない。だけど、ぐり的には、それはもうボランティアとはよべないんじゃないかという気もする。
ボランティアとは、本当に支援を必要としている人のところに、できる人が、したい支援を提供するのが本来のボランティアじゃないかと思う。そこには双方の信頼関係が絶対条件になるし、当然責任関係も生まれてくる。支援した後その効果がどうなっていくかという将来的な視野も必要になるし、どの過程においても慎重さが要求される。
モノをあげるのもいい、単にいっしょに楽しく時間を過ごすだけでもいいかもしれない、だが本当に重要なのはその後のことまで考えてから行動を起こすことじゃないだろうか。誰に何をどれだけあげることが本当に正しいのか、誰といっしょに何をするのが今一番正解なのか、しっかりした根拠と検証があってこそ、責任を伴う真の支援といえるのであって、したい支援をしたいところでやる、信頼はなんかどうでもよし、ボランティアなんだから責任はとりませんよというのはなんかちょっとズレてねーか?と。そんなんほとんど趣味の世界じゃね?と。
社会的国際的共通認識としてどっちが正しいかはあんまし自信はないけど、ぐりはそう思うよ。
被災地のほんとうの復興はこれから始まる。
ボランティアができることは変化したけど、被災地の外に住んでいる人にできることはまだまだいっぱいある。
できることならぐりは、一人でも多くの人に被災地を訪問してほしい。行くだけでいいです。温泉とか入って、おいしいものなんか食べて、そしてたいへんな目にあった地域を一目見てほしい。道で出会った人に、こんにちは、元気ですかと明るく声をかけてあげてほしい。
それだけでも救われる人がたくさんいる。
そういう人たちに、是非会いにいっていただきたいと思う。
気仙沼市で購入したグッズ。
MAST帆布KESEN-NUMA(基本は一点ものばかりだけど、大量生産ラインはコチラ/通販ページで販売開始)のバッグ、ペンケース、気仙沼帆布「縁」のスマホケース。ぐりはスマホじゃないんでふつーにケータイいれてますけど。
どこやらの帆布バッグよりかなりリーズナブルですが、どれもひじょーに使い勝手よくて重宝しておりますです。
皆様も気仙沼においでの際はぜひー。
2012年3月10日(土)~13日(火)震災ボランティアレポート
2012年2月9日(木)~2月15日(水)震災ボランティアレポートIndex
2012年1月18日(水)震災ボランティアレポート
2011年11月1日(火)~6日(日)震災ボランティアレポートIndex
2011年10月21日(金)~24日(月)震災ボランティアレポート
2011年10月6日(木)~10日(日)震災ボランティアレポート
2011年8月26日(金)~9月4日(日)震災ボランティアレポートIndex
2011年8月11日(木)~15日(月)震災ボランティアレポートIndex
2011年4月29日(金)~5月7日(土)震災ボランティアレポートIndex
Googleマップ 震災ボランティアレポートマップ(ver.3.4)
3月に2度も宮城県気仙沼市にボランティアに行きましたが。
ちょうど震災から1年、これまではとにかくできることがあるんならと、行けばなんかやることあんだろくらいな勢いで通って来た。
実際おおむねそれで間違ってはなかったんだけど、通算10回も通えばそれだけで済まないいろいろな事情も見えてくる。
たいていニブいぐりにもさすがにそんな空気もなんとなく少し前から伝わって来ていて、じゃあこれからどうしよう?ちょっと仕切り直してみようか?という思いで参加した3月のボランティアだった。
ぐりは今現在4つのボランティアグループにぼんやりなんとなしに参加している。
3月はこのうち3つのグループのミッションでの参加だった。
ややこしくてしょうがないのでどっか一ヶ所に絞っても良さそうなものだが、浮気性なのでなかなかしぼれないし、それぞれのグループで得意分野が違うので、どこかに絞るとそれはそれでストレスになりそうな気もする。
そんなワケで今はあっちやったりこっちやったりフラフラしている。
そうするとどうなるか?
こういう個人的なテキトーな場所で情報発信がやりにくくなるんである。たとえ個人の自由意志でやってるお気楽ボランティアといえど、あっちこっちに何かの責任を負うことになれば、勝手な個人見解をうっかりどこでもかしこでもホイホイ喋るわけにはいかなくなる。
こんなはずじゃなかったんだけどなあ。できるだけ被災地に通って、今どんな支援が必要なのか、ひとりでも多く人に伝えたかったんだけど(そんなご大層なブログじゃなかろーがとゆーツッコミは受けつけません)。
ただ、この3月でぐりの中ではっきりしたこと、これはどこでもはっきりさせといてもいいんじゃないかと思うことがひとつあって。
ボランティア活動というのは、ボランティアのためにあるんじゃないっていうこと。
すごい当たり前のことなんだけどね。今さらいうまでもないことだと思うんだけど。
この震災で出会ったボランティアの大半が、ボランティアそのものが生まれて初めての体験だという人が結構多かった。だからいろんな見解の人がいるのは当たり前のことだし、とにかくどうでも人手が足りないという非常時には、どんな人でもとりあえず被災地まで来さえすればできることはあった。だから価値観とかはわりと二の次でよかった。もちろん非常識な行為とか明らかに誰にとっても迷惑な人はどこだって困るけど、それでも。
だけど、1年経って緊急支援はおおかた終わった今、ボランティアが被災地でできることはかなり限定されて来ている気がする。
今でも避難所で暮らしている人たちもいる。瓦礫撤去や泥出しが終わってない地域もある。炊出しもまだ必要とされている場所もある。ただそれはあくまで例外的なケースであって、ぐりが通っているような地域ではさらにもっと先の段階まで来ている。
確かに復興の歩みはビックリするくらい遅くて、被災地の市民生活はまだまだ元通りとまではいかない。それでも今日明日生きるか死ぬかという状況はだいたい脱している。
でも、これから本来の元通りの生活を取り戻すにはまだまだ遠い道程が待っている。
仮設住宅は完全欠陥住宅だし、高台移転計画も未だ実現のスタートにまで至っていない。地盤沈下が進み、電気水道ガスなどインフラの復旧の見通しも立たないほどの被害を受けた街で、基幹産業の復活が可能かどうかもまだ誰にもわからないまま、生活の見通しのたたない人たちはどんどん引越してよそへ移っていってしまっている。
その一方で、自分たちの手でやりなおそうと再スタートを切っている人たちもたくさんいる。
彼らの生命力はまぶしいくらいで、お会いするたびこちらが元気をもらったり感動したりする。みんなあたたかくて優しくてそしてとっても元気だ。ぐりもできる限りは応援したいし、彼らの努力が実るのを何かに祈りたい気持ちでいっぱいだ。
彼らはボランティアに「来てくれるだけでいい」といっている。それがたぶん正直なところだと思う。自分たちで頑張るぶんには頑張れる。けど応援もしてほしい。あまりにも何もかもを奪われ過ぎて、見切り発車で再スタートしたもんだから、応援がないと心細いのだ。
その気持ちは何となくわかる。
しかし、彼らの中にはやっぱりボランティアの力を切実に必要としている人たちも実在している。
みんなが一斉に再スタートできたわけじゃない。心ならずも遅れをとった人もいるし、今もスタートラインにたてない人もいる。
シャイな人が多い東北地方で、なかなか自ら大きな声で「助けてほしい」といえない状況の中で、助けが必要な人をこちらから見つけだしていくのもあまり簡単な話ではない。お気楽な話では断じてない。これまでよりもさらにややこしくめんどくさい話にもなってくる。
自分たちで頑張れている人たちの間にウマくまじって、自分がやりたいだけのボランティアを続けていくのもいいかもしれない。だけど、ぐり的には、それはもうボランティアとはよべないんじゃないかという気もする。
ボランティアとは、本当に支援を必要としている人のところに、できる人が、したい支援を提供するのが本来のボランティアじゃないかと思う。そこには双方の信頼関係が絶対条件になるし、当然責任関係も生まれてくる。支援した後その効果がどうなっていくかという将来的な視野も必要になるし、どの過程においても慎重さが要求される。
モノをあげるのもいい、単にいっしょに楽しく時間を過ごすだけでもいいかもしれない、だが本当に重要なのはその後のことまで考えてから行動を起こすことじゃないだろうか。誰に何をどれだけあげることが本当に正しいのか、誰といっしょに何をするのが今一番正解なのか、しっかりした根拠と検証があってこそ、責任を伴う真の支援といえるのであって、したい支援をしたいところでやる、信頼はなんかどうでもよし、ボランティアなんだから責任はとりませんよというのはなんかちょっとズレてねーか?と。そんなんほとんど趣味の世界じゃね?と。
社会的国際的共通認識としてどっちが正しいかはあんまし自信はないけど、ぐりはそう思うよ。
被災地のほんとうの復興はこれから始まる。
ボランティアができることは変化したけど、被災地の外に住んでいる人にできることはまだまだいっぱいある。
できることならぐりは、一人でも多くの人に被災地を訪問してほしい。行くだけでいいです。温泉とか入って、おいしいものなんか食べて、そしてたいへんな目にあった地域を一目見てほしい。道で出会った人に、こんにちは、元気ですかと明るく声をかけてあげてほしい。
それだけでも救われる人がたくさんいる。
そういう人たちに、是非会いにいっていただきたいと思う。
気仙沼市で購入したグッズ。
MAST帆布KESEN-NUMA(基本は一点ものばかりだけど、大量生産ラインはコチラ/通販ページで販売開始)のバッグ、ペンケース、気仙沼帆布「縁」のスマホケース。ぐりはスマホじゃないんでふつーにケータイいれてますけど。
どこやらの帆布バッグよりかなりリーズナブルですが、どれもひじょーに使い勝手よくて重宝しておりますです。
皆様も気仙沼においでの際はぜひー。
2012年3月10日(土)~13日(火)震災ボランティアレポート
2012年2月9日(木)~2月15日(水)震災ボランティアレポートIndex
2012年1月18日(水)震災ボランティアレポート
2011年11月1日(火)~6日(日)震災ボランティアレポートIndex
2011年10月21日(金)~24日(月)震災ボランティアレポート
2011年10月6日(木)~10日(日)震災ボランティアレポート
2011年8月26日(金)~9月4日(日)震災ボランティアレポートIndex
2011年8月11日(木)~15日(月)震災ボランティアレポートIndex
2011年4月29日(金)~5月7日(土)震災ボランティアレポートIndex
Googleマップ 震災ボランティアレポートマップ(ver.3.4)