百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

エリーカよりも、

2007年10月19日 | 千伝。
生前、黒川紀章さんが、今年の都知事選や参議院選に立候補していた時は、奇人変人扱いだったが、手の裏を返したように黒川氏の業績が脚光を浴びている。
福井県にも、黒川氏の設計デザインした建築物がある。
福井県立恐竜博物館と福井市立美術館である。
市立美術館は、見事な曲線の逆円錐形の建物で未来に想いを馳せられるような楽しい外観である。
ところが、冗談や笑い話という推測内で済めばよいが・・ある精神科関係の話では、美術館に勤務異動になった市職員は、病気がちになりやすいというのである。
毎日、逆円錐形の建物に中で仕事をしていると、身体の感覚がねじれてアンバランスになって心まで変化が生じると言うのである。

その福井市立美術館に近い場所で、昨日と今日と全国から182の企業、団体、大学が出展した産学官交流会「北陸技術交流テクノフェア」が開催され、丸二日間見学してきた。
プレゼンテーション、商談会、展示・・さまざまな形、方法でアピールしていたが、そのなかでも、2つの特別企画展が注目されていた。

一つは、ウエアラブル・・「身に着けるコンピュータ」「着る技術の未来テクノロジー」という意味合いになる。
携帯電話のついた服、心電図を測れる下着、リハビリ支援スーツ、マッスルスーツ、音楽を聴きながらDVDなどの映像がみえる眼鏡・・。

もう一つは、エコビークル・・「地球温暖化防止にむけた未来自動車」である。
水素燃料電池車や家庭用電源から充電できる電気自動車、それに8輪電気自動車の乗用車タイプで世界最高時速370KMを記録しているエリーカという車が展示されていた。
いずれ市販化されるとか・・価格3000万円ぐらいだとか・・一体全体、どこの道をどういう風に何のために走るのだろう?

科学技術は、日々年々進歩して、100年以内には、鋼よりも強い髪の毛、禿げ頭にいとも簡単に毛がはえる技術も生まれるだろうし、1000年の後には、空飛ぶ自家用自動車が走っているのかもしれない。

それでも何か危惧するのは、ビジネスチャンスの流れにさらされると、社会は、ものすごい進化と退化が、同時に進むことである。
日本の食糧自給率39%・・超高齢少子化に突入する日本の農業、漁業は、どうなるのだろう?

あの米国の株価が暴落したブラックマンデーから、今日は、ちょうど20年。
その後の円高、バブルが膨らみ弾けて崩壊した体験があるのにもかかわらず、日本社会は、同じ轍をもっと踏み込むのかもしれない。

日本も世界も、今も混沌として予測できないのが未来社会と経済である。

どうせ、心がねじれるぐらいの曲線的な出会いがあるならば、健康的な社会の方が良いのに決まっています。

リハビリ支援スーツもいいが、自動衣類着脱機の開発がいいなぁ。
エリーカよりも、階段も昇降できる電動車椅子や海を走り空飛ぶ自動車の開発がいいなぁ。

今日明日、笑顔で過ごせる時間が、多くありますように!


エリーカ