Yesterday コメディミュージカル映画 (2019年)
リバプールの売れないミュージシャン ジャックが、交通事故で担ぎ込まれた病院で、目を覚ますと、そこはフランツ カフカ(1883~1924)の世界。
カブトムシ、つまりビートルに変身したコメディドラマ。
散髪代もない、ボサボサ頭の貧しいバンド、ビートルズは、アビイ ロードを渡る事もなく、解散。
1960年代。
世界中の若者を席巻したザ ビートルズは、存在しなかった世界に迷い込んだ主人公ジャック。
交通事故以後のリバプールで、イエスタデイやイエローサブマリン、レッツイツビー、ヘイ ジュードなど歌えば、次々と大ヒット。
まさに、一人ビートルズの人気と名声、それに経済力を手に入れるわけだが、やがて、その為に忙殺される日々が、ジャックの心を蝕み削っていく事に気付かされる。
その気付きの阿弥陀籤を引いた時にあらわれた老夫婦。
その夫婦は、まさにビートルズ世代。
ビートルズのパクリに怯えるジャックに対して、その老夫婦は、「ビートルズのいた青春」を再興させてくれてアリガトウの感謝を述べたのだった。
そして、その老夫婦がジャックに渡した
紙切れに書かれた住所と名前。
ジャックは、海辺の丘にある、その家を訪ねると、ニューヨークで暗殺された筈のジョンレノン(1940~1980)が現れた。年齢は78歳だという。
売れないグループバンドに見切りをつけて船乗りになった、もう一人のジョンレノンは、40歳の生涯ではなく、78歳でも生きていた。
人生は阿弥陀籤。
天運 人運 地運の阿弥陀如来の線引きの中で、努力や決断、諦めや見切り等で、命が運ばれていく運命。
我が戦国時代にも、天下分け目の石田三成(1560~1600)がいた。
秀吉が鷹狩のあと、小坊主 三成のいる寺に寄らなかったら、そしてもし、三成が、最初は冷めたお茶、次に温めの茶、三番目に熱めのお茶と、気のきいた事をしなかったら、三成も寺の住職として、京の三条河原に、40歳で晒される事なく、平和な人生をまっとうしたかも知れない。
イエスタデイ
団塊が高校時代に流行ったビートルズの歌だが、昨日の事のようにフィードバックされたコメディだった。