2020年2月22日に松江市で開催された「竹島の日」記念式典には安倍自公政府代表として藤原崇・内閣府政務官が出席した。これにより8年連続で政務官対応となった。しかし、衛藤晟一領土問題担当相の竹島についての認識は浅薄であるだけでなく、2月18日の会見に見られる竹島についての領土問題解決への姿勢も、「新たな形で何か打ち出せるとという戦略が決まったわけでもない。私が行くとか副大臣がいくとか仕掛けようと思ったが、まだ出来ていないので例年通りやるしかないというのが本音だ」という言葉からも、ゲーム感覚のような極めて幼稚で単純な捉え方をしているように述べていると思われる。この事は超党派の国会議員からなる「日本の領土を守るため行動する議員連盟」も同様であると思われる。
なぜ、上記のように思うのかというと、外務省がHPで「竹島」について掲載している長久保赤水(1717~1801年。水戸藩の儒官)の地図「日本輿地路程全図」は、正しいものとは言えないからである。また、外務省は故意にその正しくない地図を掲載していると考えられるので、外務省に指摘しHPを改訂させるべきであると考える。
なぜなら、「日本輿地路程全図」は、1775年の元版では鬱陵島と竹島が、隠岐と同じように黄色に彩色している。しかし、1778年の改訂版では両島を朝鮮国と同じ「白抜き」にしている。なぜならそれは、江戸幕府が鳥取藩に対して、「鬱陵島と竹島は日本の領土ではないので渡海しないように」という命令を出したからである。そして、1791年の最後の完成版でも改訂版と同様に、鬱陵島と竹島は「白抜き」にしているからである。
安倍自公政権は、領土問題においても自政権にとって都合が良いように、主権者国民(そして世界の国々)に対し、堂々と「誤った情報=ウソ」を伝え、それを刷り込み欺こうとしていると見なしてよいだろう。
(2020年2月26日投稿)