今日6月23日は、終戦の日です。
これは日本ではなく、沖縄県にとっての終戦の日です。
第二次世界大戦で、6月23日に沖縄での組織的な戦闘が終わったとされ、沖縄県によって「慰霊の日」と定められたためです。
写真に写っているのは、アマチュア無線でモールスコードを打つための道具です。
パドルと言われる物で、写真右側に見える三角形の透明な部分を親指と人差指でつまんで操作します。
通常、親指側を押すとモールスコードの短点が、人差し指側を押すとモールスコードの長点が打てます。
打てますと言っても、電鍵のように人間が短点と長点を人為的に打つのではなくて、パドルを押している間は自動的に短点または長点が発生します。
実際には、パドルの先に自動的に短点と長点を発生させるためにエレクトロニックキーヤーという電子機器を取り付けます。
パドルは色々なメーカーから発売されていますが、写真に写っているのはアメリカのBencherが製造したJA-2という機種です。
このパドル素晴らしい打ち心地で有名なのですが、タッチにうるさい日本人向けにわざわざ改良して(写真左側にテンションコイル言う調整部分を追加)、販売された機種です。
私も、お店で実物を見て、パドルを触って見て、気に入っていしまって、そのままお持ち帰りをしたほどの良いタッチのパドルです。
1998年の5月22日に15,000円で購入しました。
現在、日本向けの特別機種は販売停止となっているようですし、現用機種は円安などの影響もあって価格が結構上昇しているようです。
実は、このパドルと沖縄慰霊の日とは大きな関係があります。
交信年は忘れましたが、私は6月23日に沖縄のアマチュア無線局と電信(モールスコードを使った交信)で交信しました。
その時、沖縄の局長さんは、今日6月23日は沖縄にとって特別な日であることを丁寧に打電してきました。
それまで、6月23日がテレビなどでは沖縄慰霊の日として放送されていたことを見聞きはしていたのでしょうが、頭の中を素通りしていたようです。
沖縄の局長さんとの交信で、6月23日が沖縄慰霊の日であることが、実体験として記憶されました。
現在、JA-2は机の上で文鎮状態で鎮座しています。
久しぶりに、パドルをつまんで操作してみたら、交信したいなという気持ちが沸き上がってきました。
余談ですが、沖縄の局長さんと交信した時、相手が打電している内容は概ね理解しました。
でも、それに対する返事は全く打てませんでした。
この時、欧文のモールスコードを使って交信していたので、交信は簡単な英語でやりとりします。
ラバースタンプと言われる決まりきった内容を欧文で交信するのは問題はないのですが、このように込み入った内容を英文に組み立てて打電するとなると、私はもう完全にお手上げ状態でした。
学生時代に英語をもっと勉強しておけばよかったと感じた一瞬でした。