「ふーん、大変なんだ」
そんなふうに呟いたのは、オイルショック真っ盛りの1973年、テレビニュースに映し出された画面を見た時です。
そのニュースは、トイレットペーパーが無くなると疑心暗鬼に駆られた消費者がお店でトイレットペーパーを奪い合っているシーンでした。
余談ですが、私がそんな上から目線で見ていられたのは、当時の我が家ではトイレットペーパーは必要なかったからです。
我が家は汲取式のトイレでしたから、トイレットペーパーは不要で、いわゆるチリ紙だったためです。
当時、水洗トイレなるものが設置されていたのは、公共の建物、学校関係、あるいは大きな会社などだけだったと記憶しています。
我が家に取っては別世界の騒動に見えてしまったわけです。
オイルショック時のニュースで見た同じ様なシーンを、今日は自分の目でリアルタイムに見ちゃいました。
午前10時過ぎ、いつものように休日の買い出しでスーパーへでかけました。
何となくいつもと違う雰囲気を感じました、一つはやけにお客の数が多いこと、もう一つは買い物カートへやけにトイレットペーパーとティッシュペーパーを山積みしたお客が目についたことです。
それで思い出しました、昨日のニュースで紙を使うマスク増産のためにトイレットペーパーが消えるという噂がSNSで拡散されていることを。
トイレットペーパー売り場を覗いたら、いつもは山積みされているトイレットペーパーとティッシュペーパーの棚が空っぽ状態でした。
ただ、お店の人が必死でトイレットペーパーが詰まった段ボール箱をバックヤードから運んできて、品出しをしていました。
他にも、キッチンペーパー、女性の生理用品を持っているお客も多かったですね。
と、上から目線で書いているのは、私はトイレットペーパーの買い占めに参戦しなかったからです。
理由はSNSの噂は多分間違いだろうなと思っていたことと、昨日のニュースでSNSの噂は否定されて冷静に行動して欲しいと言っていたからです。
正直に言うと、あの様な場面を見ると、間違いだと分かっていても、取り敢えず一つくらい買って置くかという心理にはなりました。
トイレットペーパー騒ぎを見て思ったのですが、政府の言うことが如何に信用されていないかです。
モリカケ問題から始まって、桜を見る会、法務省の定年延長問題などを見ていると、信用できないなと感じてもやむを得ないのではないでしょうか。
非常事態では、正しい情報を的確に提供することが如何に大切かですね。
ただ、今日私が判断したことが本当に正しかったかどうかは分かりません。
いま少し時間が経過してトイレットペーパーなどがお店に供給されていることを確認しなければなりませんから。
もしかすると、私が間違っていて自分自身が泣きを見ることになるかもしれません。
4年に1回の2月29日ですが、印象に残る日になった感じがします。
新潟市でもついに新型コロナウイルス感染者が出ました。
感染者は、東京在住の方だそうですが、首都と新幹線でつながった地域は、このパターンで広がるのでしょうね。
新潟で感染者がでるのは時間の問題だと思っていましたが、市民が疑心暗鬼に陥らないように、市役所へは的確な情報発信だけはお願いしたいです。
今日は、曇りの予報だったのですが、意外と青空が広がって春めいていました。
写真は、今日の青空をLEICA SUMMILUX 15mm/F1.7で撮影したものです。