■Our Love Is Here To Stay / The Gene Harris Trio (Jubilee)
同姓同名の人はどこの国にもいますし、ジャズ界だけでも、例えばビル・エバンスというピアノ弾き、あるいはサックスプレイヤーが有名ですよね。
本日の主役、ジーン・ハリスもピアニストなんですが、黒人は有名なスリー・サウンズで活躍した人気者ながら、このアルバムのジーン・ハリスは、どうやら白人だと言われています。
もちろんそんな事を私は最初から知っていたわけではなく、友人が大金を出して入手したこの盤を聴かせてもらって、はじめて吃驚したというわけです。
録音データは不明ですが、原盤裏ジャケットに記載されたメンバーはジーン・ハリス(p)、マイク・ロング(b)、ジョージ・ハーマン(ds) という正統派のピアノトリオですし、演目も有名スタンダードと小粋な名曲がズラリとならんでいます。
A-1 Let's Fall In Love
A-2 I'd Do Anything For You
A-3 Cheerful Little Earful
A-4 A Foggy Day
A-5 My Heart Belongs To Daddy
A-6 There'll Never Be Another You
A-7 The Girl Friend
A-8 Love Me Or Leave Me
B-1 Old Devil Moon
B-2 Varsity Drag
B-3 Our Love Is Here To Stay
B-4 Almost Like Being In Love
B-5 Try A Little Tenderness
B-6 Out Of This World
オリジナル盤は、相当な値段がついていますが、過去にはフレッシュサウンドから再発もなされたという人気があるとおり、1曲あたりの演奏時間は2~3分前後で、その洒脱なムードが上手く楽しめる構成は秀逸です。
肝心の白人版ジーン・ハリスのピアノは、歌心優先主義にしてスイングしまくるスタイルですから、所謂カクテル系ということで、黒人版ジーン・ハリスが十八番のブル~スフィーリングなんてものは、ほとんど聞かれません。
しかし何も考えず、気楽にジャズピアノを楽しんで欲しいという意図は、両者共通のものでしょう。
また険悪な話を持ち込む来客との時間にも、ちょっと場を和ませる効果が抜群ですよ。
さて、私が今、聴いているのは、東芝から復刻されたCDなんですが、これがなかなかイヤミの無いリマスターですから、ここでのクセの無いジーン・ハリスのピアノスタイルには相性バッチリ♪♪~♪
まあ、それでもオリジナルが欲しいなぁ……、なんて念じていたら、前述の友人が譲ってくれることになりました。実は急に現金が必要なので、コレクションを少し処分したい云々というメールが届き、その中のリストに、このブツがあったのです。
もちろん速攻で返信しましたが、本日アップしたジャケットは、そこに添付されていた画像です。
あぁ、早く手にしたいなぁ~♪
コレクションを手放すマニアの心情は痛いほどにわかっているつもりですが、ちょっとウキウキして、申し訳ないと平身低頭です。