■雨の連絡船 / 鳳けい子 (キングレコード)
掲載したのは鳳けい子と名乗る、もちろんサイケおやじにとっては「この人」シリーズの女性歌手なんですが、ご紹介する収録A面曲「雨の連絡船」は、その「ありきたりな」曲タイトルからして、如何にも平凡な歌謡演歌……、と思いきや、実際に針を落として、流れ出したのは、これが妙に何度も聴きたくなるR&B演歌だったんですから、嬉し涙が滲んでしまったですよ (^^♪
なにしろ演奏パートのキメになっているのが、ブッカーTとMGs のスティーヴ・クロッパーのプレイを歌謡曲っぽく解釈したリズムギターであり、楽曲そのものにもブルース&ソウルフルなコードが仕込まれているという、ミディアムテンポのグルーヴ性感度の高さは、幾分ベタベタした鳳けい子の節回しとネチッとした声質にジャストミートしていたんですねぇ~~♪
そこで制作クレジットを確認してみれば、懐かしの青函連絡船での男女の別れを綴った作詞は鳥井実、そして好きな人には好きとしか言えない作編曲は、所謂「ディープ&カルト」なぁ~んて今では称賛されている藤本卓也!
う~ん、さもありなんと独り言ちてしまうのは、サイケおやじたけでしょうか (^^;
とにかく、ぜひとも、これは幻の名曲名唱にしておくには勿体無いと思うばかりなんですが、告白すれば、このシングル盤は昭和50年代の某日某所、中古盤セールにおいて安価纏め売りの山から員数合わせで買ってしまった1枚であり、つまり全く期待していなかったレコードでしたから、大いに得した気分こそが、猟盤活動の中毒症状を悪化させる要因というわけです (^^;
そして、これに味を占めて、しばらく後に彼女のレコードを更に1枚ゲットしてみたんですが、その「むすめ浪曲渡り鳥」をA面に入れたシングル盤は曲タイトルどおり、所謂浪曲系演歌だったもんですから、ちょっと…… (>_<)
どうやら、鳳けい子は、そっちが本筋の歌手だったと思われますので、この昭和44(1969)年12月に発売されたとされる「雨の連絡船」は、突発的な裏傑作だったのかもしれません。
ちなみに、サイケおやじが所有している彼女のレコードは全て「非売品」のサンプル盤というあたりにも、鳳けい子の立ち位置が想像されるというか……、だからこそ、鳳けい子が気になり続けているというわけです (^^;
ということで、昨日も少しばかり書きましたが、上手くいけば、今年の秋からは、時間に余裕を持てる生活になりそうなんで、今は我慢を重ねる覚悟ですので、よろしくお願いいたします <(_ _)>