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愛国心と靖国参拝③  落石

2006年06月21日 17時35分07秒 | Weblog

20世紀は資本主義の時代です。
その矛盾が極限に達し、さまざまな解決策が
模索された時代でもありました。
ひとつが、ソビエトなど社会主義国家の誕生。
別の道が、国家社会主義的な試み。ドイツと日本が歩んだ道。
もうひとつがアメリカ。大衆社会に基礎を置いた資本主義への道。
最初に挫折したのがドイツと日本。
ついでソビエトを中心とした社会主義国が挫折。
アメリカだけが勝ち残って21世紀を迎えたわけです。

挫折した日本は、アメリカを模倣して、再建に努力、
ついにアメリカに次ぐ経済大国となりました。
50年前には、誰も想像すら出来なかったことです。

日本が経済大国に成長できたのは、さまざまな幸運もありましたが、
(朝鮮戦争・ベトナム戦争など、戦争が経済復興のバネとなっています。
日本の幸運は他国の不運でした。)
アメリカとの軍事同盟関係が大きく寄与していました。
20世紀後半のほとんどは、米ソ・米中対立の枠組みのなかにあり、
日本は、アメリカの軍事力に依存しつつ、
経済的な自国の利益を追求することに専念できたわけです。
アメリカとの間に、しばしば経済摩擦が起きましたが、
1980年代に、日本は世界有数の経済大国となりました。

この時、日本人の心情に大きな変化がおきました。
敗戦で失った誇りを取り戻したのです。
諸外国が、日本文化に注目し、それにともなって国内でも
日本の伝統文化が再評価されていきます。
文化面でのジャポニズムの隆盛です。

この時、日本人は、アメリカに対して、従属的な軍事同盟から脱却する
条件をはじめて手にしました。
少なくとも、そうした議論は、安保条約廃棄というかたちで、
社会・共産党から提供されましたが、
国民のあいだにリアルな問題として意識されてはいかなかったと
言わざるを得ません。
NOといえる日本、という程度の主体性しか自覚できなかったとも
いえます。

安保条約にたいする対案を作り出す能力、
主体的想像力に欠けていたということでしょうか?

この経済大国体験が愛国心を力づけたことは確かでしょう。
しかし、この愛国心は、その後、健全な成長をしなかったようです。
日本文化に対する自信が、自らのなかから生れた育ったものではなく、
外国の評価によって、はじめて回復していったという主体性のなさは、
案外、深い島国根性のなせる技だったのかもしれません。

 ※美術の分野などで、志のある若者たちが、日本に愛想をつかして
  ニューヨークなどに出て行きました。
  そして、外国で評価され、日本の逆輸入されたケースが
  いかに多かったことか!
  日本人の多くは文化の面で、愛国心を持っていなかったと
  指摘されてもしかたないですよね。
  かくいう私も全く愛国心が欠けていました。
  恥ずかしい次第です。
  



コメント (6)
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