柏の優勝は、Jリーグ充実への思い、希望を大きく広げてくれた。なんせ、09年の弱小チームが新監督半年で強化され、2年目で2部で優勝・1部昇格、3年目には1部優勝というのだから。サッカーにおいて監督がいかに大切かを日本中にこれほど知らしめた事件もかってなかったはずだ。そう言えば鹿島にオリベイラが来たとたん3連覇したという事実もあるし、弱小千葉や大分で、オシムやシャムスカがなしたことは今でも語りぐさになっているはずだ。こういう名監督たちを前にすると、日本人監督はまだまだ成長の余地が大きいと、そんな期待もできることになった。彼らは、ネルシーンヨの「柏の3年」を徹底的に研究すると良い。
名古屋では勝てなかったネルシーンヨだが、その後大いに勉強し直したということなのだろう。例えば、自分の先入観を見直すとか。選手への態度を根本的に変えるとか。良い監督ってやはり、視野が広いのだと思う。自分の拘り点の裏面、反面も常に見ているというように。特に、レギュラーがこれほどはっきりしないチームも、珍しいのではないか。レギュラーに拘ることなく、すべての選手を使おうとしているということだ。マガジン11月1日号ではこんなことを語っている。
「むしろ出ていない選手の方を、コンディションや内面のことも含めて、より気にかけていると言っていいですね」
同じ点を選手側から、大ベテランの北嶋秀朗がこう語る。
「一度使わないという評価を下した選手は、どんな監督でも使わないもの。(中略)去年の僕が使われるようになったのは、夏場を過ぎてからですからね。そこで評価を変えられる監督って、なかなかいないんですよ。常日頃から『チャンスは全員にある』って監督は言うんですけど、本当にそうなんです」(ナンバー780号)
大ベテランへのこの扱いを見て、伸びしろの大きい若手が奮い立たないわけはない。
田中順也も、こんなことを語っている。今年大化けして、代表にも選ばれた選手であって、大器の噂が高いFWだ。
「目前のゲームで、あーこの選手調子が悪いな、これは変えられるぞと僕が見た時には、ほとんど交代させられる」
つまり、それぞれのポスト・選手で何が大切かについて、チーム内で固い意思一致と平等な競争とがあるということだろう。そして、事実としてこれに沿った各人の成長に成功しているということだ。先発メンバーとそれ以外、老いも若きも、新人も外様もなどなど全選手を、そういう渦の中に巻き込むって、なかなか出来ないことだと思う。
さて、このネルシーンヨが3年でこれだけの選手強化を果たせた以上、日本の選手育成にも革命が起こってしかるべきだと思う。日本選手の長短を彼が知り尽くしていて、それぞれの選手のどこを直したらどう使えるかの模範例、やり方などを、数多く示したことになるのだから。
また、日本にいるだけでも長友、香川、遠藤らはちゃんと育ったのだし、国内にも多くなった世界水準の選手から、もっと育成法が学べるはずだ。ヨーロッパ強豪とは当たられてパスが乱れがちな日本だが、そんな日本でもパクチソンやウォルコットに当たり勝った長友は育っていたのだ。
もっと目の色を変えて育成に励んで欲しい。チャンピオンズリーグを狙うチームならば、フィールドレギュラー15人は最低必要なはずだ。
名古屋では勝てなかったネルシーンヨだが、その後大いに勉強し直したということなのだろう。例えば、自分の先入観を見直すとか。選手への態度を根本的に変えるとか。良い監督ってやはり、視野が広いのだと思う。自分の拘り点の裏面、反面も常に見ているというように。特に、レギュラーがこれほどはっきりしないチームも、珍しいのではないか。レギュラーに拘ることなく、すべての選手を使おうとしているということだ。マガジン11月1日号ではこんなことを語っている。
「むしろ出ていない選手の方を、コンディションや内面のことも含めて、より気にかけていると言っていいですね」
同じ点を選手側から、大ベテランの北嶋秀朗がこう語る。
「一度使わないという評価を下した選手は、どんな監督でも使わないもの。(中略)去年の僕が使われるようになったのは、夏場を過ぎてからですからね。そこで評価を変えられる監督って、なかなかいないんですよ。常日頃から『チャンスは全員にある』って監督は言うんですけど、本当にそうなんです」(ナンバー780号)
大ベテランへのこの扱いを見て、伸びしろの大きい若手が奮い立たないわけはない。
田中順也も、こんなことを語っている。今年大化けして、代表にも選ばれた選手であって、大器の噂が高いFWだ。
「目前のゲームで、あーこの選手調子が悪いな、これは変えられるぞと僕が見た時には、ほとんど交代させられる」
つまり、それぞれのポスト・選手で何が大切かについて、チーム内で固い意思一致と平等な競争とがあるということだろう。そして、事実としてこれに沿った各人の成長に成功しているということだ。先発メンバーとそれ以外、老いも若きも、新人も外様もなどなど全選手を、そういう渦の中に巻き込むって、なかなか出来ないことだと思う。
さて、このネルシーンヨが3年でこれだけの選手強化を果たせた以上、日本の選手育成にも革命が起こってしかるべきだと思う。日本選手の長短を彼が知り尽くしていて、それぞれの選手のどこを直したらどう使えるかの模範例、やり方などを、数多く示したことになるのだから。
また、日本にいるだけでも長友、香川、遠藤らはちゃんと育ったのだし、国内にも多くなった世界水準の選手から、もっと育成法が学べるはずだ。ヨーロッパ強豪とは当たられてパスが乱れがちな日本だが、そんな日本でもパクチソンやウォルコットに当たり勝った長友は育っていたのだ。
もっと目の色を変えて育成に励んで欲しい。チャンピオンズリーグを狙うチームならば、フィールドレギュラー15人は最低必要なはずだ。