●大学生らしき二人が、地下鉄車内の吊り広告を見ながら言った。
「買わなくちゃ」 「あぁ、お前、新聞取ってないからな」
買わなくちゃ、と指さした吊り広告の週刊誌に躍っていた見出しは
“中国軍の宣戦布告なき開戦” “北朝鮮から核ミサイルが日本に飛んでくる”
国名を入れ替えただけのこれと同じ報道は、中国、北朝鮮にも見られることだろう。
しかし、〈こうした戦争を煽るような報道は、いかがなものか〉という思いを表明することは許されないのではないか?
そう思うと、〈この日本国はまだ表現の自由なるものはある、その点で安心〉
と思わないでもない。しかし、と、こんなことを思い出した。
●それは、日露戦争の終結時、大衆によって火がつけられた日比谷焼き討ち事件。
それを起こしたのは、日露戦争大勝利というのに分け前が少なすぎるという我等の爺さんたちだった。
それを煽ったのは、大勝利という政府・軍の発表を疑わず、或いは知っていても知らぬ顔して報じたメディア。
困ったのは政府・軍。しかし今更、本当のこと言えず、
それからのこの国は、惨憺たる道へとまっしぐら。
●それから105年たった今、この国は変ったのか?
メディアは、何を怖れてか、しきりの自主規制。
記者クラブ通じての相変わらずの「官報道」一色。
我ら民衆も、不気味さを感じながらも、
怒ること、不安になること、甚だしんどく、結果として遠ざけている。
●デモクラシーとは、Mob(群衆)の Cracy(支配)。
モブクラシー(群衆政治)は、ファシズムの一歩手前。
「買わなくちゃ」 「あぁ、お前、新聞取ってないからな」
買わなくちゃ、と指さした吊り広告の週刊誌に躍っていた見出しは
“中国軍の宣戦布告なき開戦” “北朝鮮から核ミサイルが日本に飛んでくる”
国名を入れ替えただけのこれと同じ報道は、中国、北朝鮮にも見られることだろう。
しかし、〈こうした戦争を煽るような報道は、いかがなものか〉という思いを表明することは許されないのではないか?
そう思うと、〈この日本国はまだ表現の自由なるものはある、その点で安心〉
と思わないでもない。しかし、と、こんなことを思い出した。
●それは、日露戦争の終結時、大衆によって火がつけられた日比谷焼き討ち事件。
それを起こしたのは、日露戦争大勝利というのに分け前が少なすぎるという我等の爺さんたちだった。
それを煽ったのは、大勝利という政府・軍の発表を疑わず、或いは知っていても知らぬ顔して報じたメディア。
困ったのは政府・軍。しかし今更、本当のこと言えず、
それからのこの国は、惨憺たる道へとまっしぐら。
●それから105年たった今、この国は変ったのか?
メディアは、何を怖れてか、しきりの自主規制。
記者クラブ通じての相変わらずの「官報道」一色。
我ら民衆も、不気味さを感じながらも、
怒ること、不安になること、甚だしんどく、結果として遠ざけている。
●デモクラシーとは、Mob(群衆)の Cracy(支配)。
モブクラシー(群衆政治)は、ファシズムの一歩手前。