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世界史の今を観る(1)   文科系

2013年03月01日 10時00分16秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 しばらくエントリーをご無沙汰していました。こんなに書かなかったのは、この7年なかったことかと思います。まーちょっと疲れたというほかに、いつもよくやることですが書くことの「仕入れ勉強」をしていたとご理解ください。ここに書くためにこの7年間多くの本を読んできたものです。昔の本をひっくり返す事も含めて。
 さて、表題のようなことを考えていました。たいそうな表題ですが、いくら粗末な物でもこういう書き物は必要だろうと考えたからのこと。世界史で観れば、今はどんな時代か。その大きな流れは、どこに向かうのだろう。この答えは国際経済に、生産力とか、自動車のような画期的な新商品、新エネルギーとか、経済・生産を巡る人々の関係とか、今で言えば国際的金融をめぐる動向とかで観るべきなのでしょう。現に「サブプライムバブル爆発」の大変な「今」によって世界人類の生活が最も大きく左右されているわけですが、これを作ったのはこういう流れからだったはずです。
 70年代世界にスタグフレーションが起こったことによって、戦後世界を動かしてきたケインズ主義が80年代には消えた。そして、サッチャリズム、レーガノミックスから始まったマネタリズムとか新自由主義経済学とかがその亜流の「野放し」も含めて先進国を動かしてきた結果「サブプライムバブル爆発」の今に至っている。そして、こういう流れこそが今にいたる世界人類の生活を、その根底の所で最も大きく動かしてきたとも言えるはずです。経済や食うことが全てだとか、これが人間活動の他領域を機械論的に動かすとかなどと言うつもりはありませんが、先進国でも99%というほとんどの人々が食っていくためだけに全てを犠牲にしなければならぬようになっているのも事実ですよね。それだけ酷い時代ということなのでしょうが。

 さて、書き出しの1回目は、27日のらくせきさんエントリーへの拙コメントの再掲といたします。原文を若干変えてありますが
 

【 僕もそう思う! (文科系) 2013-02-27 13:07:37
 僕もそう思う。特に、この部分を。
『こんなに豊かになって、失業、生活苦なんて ヘンじゃない?というマットウな感覚が 緊縮にNOを突きつけたという風にも思えたり・・・ 』
 今の新聞論調などとは全く違うこういう見方って、社会の物事の何を、どこから見るかで全く違ってくるという類のことだ。例えば、歴史にはこんな時期もあったというようなことを思い出している。

「奴隷制度って、『歴史の進歩』?として出来た」
 それまでは戦争に負けると殺されるか、すぐにのたれ死ぬしかなかったのを、以降は生かされるようになったからだ。生かしておいて働かせたほうが得する世の中になったわけだが、農耕と牧畜の発明を背景として、生産力が伸びた4大文明社会で起こったことというのが定説である。

 近代の出発にもこんなことがあった。子どもを炭鉱で酷使したり、15時間労働なんてのもあったり。新しい産業、大工場労働を規制する法がなかったからだが、「ここから今の会社員、給料生活者が生まれた」と観れば、人類の「自由、平等、博愛への進歩」という側面も見えてくるはずだ。
 ただし、ここで言う「進歩」はよく言われるようなこんな意味ではない。歴史に目的とか、普遍的な方向性とかを設ける類のものではない。人間たちが見えてきた大問題をその都度解決につとめ、19世紀以降近年のそういう流れを大きく形容すれば、紆余曲折はあるにせよ「自由、平等」の方向に向かってきたのではないかという程度のことである。

 今の株価だとか、輸出だとか、通貨の高下だとかは、現状の全てを前提とすれば国民の命さえ関わって大切なものだろう。が、そこからだけ物を見たら、今の世の本質を見誤るはずだ。
 世界金融資本が超大企業をさえ人員整理とか切り売りとかでその競争力を増やして、輸出を成功させ、株価を上げて、そういう国の通貨を上げても、通貨を安くする国にしてやられたりする。日本がアメリカや中国、ユーロにやられたように。それを今になって、日本が仕返ししているという構図が始まったのだが、庶民の立場から観れば石油や日用品の値段が高騰する事なども見なければいけないだろう。

 こういうことすべてに、この構図が横たわっているはずだ。英米日などの先進国では世界金融資本が膨らんでこそ外貨を稼げるという側面と、そういう彼らが物作り企業の命運を左右することによって世界からどんどん職場がなくなっていくという側面との対立である。世界金融資本の自由だけが目立つ社会は、ちょうど「近代大工業を規制する法が追いつかなかったから、子ども酷使や15時間労働なんてのがあった社会」と同じように、僕には見える。いや、多少の歴史・経済知識がある心ある人は皆そう見ているのではないか。

 それにしてもこの世界、一体どこまで落ちていくのだろう。こういう歴史上過渡期の時代の人々はいつも皆こう思ったことだろう。人々とも自然とも穏やかに共生できる自給自足社会のが遙かにまし、と。】
コメント (3)
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