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TPPへの参加 その影響はもっと広範囲のはず       あんころもち

2013年03月16日 00時49分38秒 | Weblog
 予想されていたように安倍首相はTTP交渉への参加を表明しました。
 そして、「聖域なき自由化」ではなく、「聖域」を確保すると表明しています。
 後進参加国の日本が、そんなに美味しいところだけつまみ食いするようなことが出来るのかどうかは大いに疑問ですし、その美味しいところとは、参加に積極的な経団連加盟の各社にとってであって国民全体にとってであるかどうかは大いに疑問というべきでしょう。

 このTTPについては広く各分野での影響が懸念されます。しかしメディアは(とりわけNHKは)その影響の及ぶ範囲を農業のみに限定するかのような報じ方です。農業団体の抗議デモは取材するものの、その他の反対運動や反対グループについてはまったく取り上げようとはしません。
 ここには、農業以外にもさまざまな影響が出ることについては、あえて寝た子を起こさないでおこうとする意志のようなものすらうかがえます。
 さらには、農業には気の毒だが「国益」のためには参加は不可避なのだという将来のシナリオすら透けてみえるようなのです。
 おそらく自民党は、先の衆議院選挙での圧勝で、もはや農業を基盤とした党ではないとの自信を深めたのでしょう。

 TPPの及ぼす影響はむろん農業のみではありません。医療に絡んだ健保の問題、労働市場の問題、郵貯などを含む金融の問題、公共事業などの問題、海外からの投資の問題、遺伝子組み換え食品などの規制緩和の問題、それらを含んだ環境や生態系の問題などなどが目白押しなのです。
 これらの問題は未だ検証されていないといえるかも知れませんが、しかし、農業の問題を含め、参加してみればその結果がわかるというのでは遅いのです。
 そのときにはすでに、農業を始め、労働市場、金融市場、健保制度、環境問題などで決定的な事態に陥る危険性があるのです。

 私の主張は、この際、「農家のみなさんにはお気の毒ですが」といったお気楽な問題ではけっしてないということです。もちろんこれらの諸問題の全てにわたってどう転ぶかは不確定ですが、しかし、メディアがいうように「農業は大変だ」という問題に絞り込むことなく、あらゆる層に対してのその影響を慎重に検討すべきだということです。
コメント (5)
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