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新聞の片隅に載ったニュースから(83)   大西五郎

2013年03月21日 15時29分01秒 | Weblog
新聞の片隅に載ったニュースから(83)

イラク戦争過半数が「間違い」米国民対象の調査(2013.3.21 朝日新聞)

 イラク戦争開始から10年に合わせて米国で実施された世論調査で、国民の過半数が、対イラク開戦を「間違いだった」と考えている傾向が浮かび上がった。
 CNNが19日に発表した世論調査によると、イラクとの戦争開始を「賢明な判断」と答えた人は38%、「愚かな判断」と答えた人が59%だった。戦争の結果については「勝利」が26%、「行き詰まり」が55%、「敗北」が18%だった。
 また、米ギャラップ社が18日に公表した調査結果でも、開戦を「間違い」と答えた人が53%で、「間違いではない」の42%を上回った。戦争が始まった2003年には、7割以上が「間違いではない」と答えていた。
 一方、米国のオバマ大統領は19日に声明を発表し、「米国は引き続きイラクの安定と平和促進のためのイラクのパートナーと共に取り組み続ける」とした。イラク戦争に従事した軍人や家族をたたえる一方で、自らが反対したイラク戦争の是非には言及しなかった。
 ホワイトハウスのカーニー報道官は「オバマ大統領はイラク戦争に反対し、戦争を終らせるという約束を実行した」と話した。

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 イラク戦争が始まった頃のアメリカ人は、「イラクは大量破壊兵器を持っている」「フセイン大統領はアルカイダと通じている」という政府の発表で戦争の「大義」を信じ、町中に星条旗が溢れ、新聞の紙面にも、テレビの画面にも、星条旗が出てくる様を私たちも見せられました。
 大量破壊兵器が無かったことをアメリカ政府が認め、戦争の「大義」が揺らぐ一方、アメリカ兵の死傷者が増え、アメリカ兵がイラクの人に残虐な行為をしている映像も流されました。こうしたことが10年たった今、アメリカの人たちに「イラク戦争は間違いだった」と気付かせているのだと思います。
 今日の毎日新聞によりますと、「イラク攻撃を決断したブッシュ前大統領は現在、公の場に姿を見せる機会はほとんどない。民主党のクリントン元大統領が今なお国民の間で根強い人気を誇り、米メディアにしばしば登場するのとは対照的だ」そうです。
 翻って日本はどうでしょう。ブッシュ大統領の「敵か味方か」という呼びかけに、世界中で真っ先にアメリカ支持に手を上げたのは自民党の小泉政権でした。イラク特措法まで作って自衛隊をイラクに、あるいは隣のクエートのアメリカ空軍基地に派遣し、アメリカを中心とする連合軍の武装兵士を前線基地に運ぶ任務まで引き受けました(名古屋高裁で憲法違反の判決)。
 しかし、政府として、日本のイラク戦争への関与が正しかったのかどうかという検証が行われていません。2007年にイラクへの航空自衛隊派遣を2年延長する特措法改正の際、衆院特別委で「政府は検証を行う」との付帯決議がなされた時の首相は安倍晋三氏(第一次内閣)です。是非ともイラク戦争開戦10年の機会に、イラク派兵が正しかったのかどうか、検証すべきです。

                                       大西 五郎
コメント (3)
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