女性3閣僚 靖国参拝(14.10.19 中日新聞)
高市早苗総務相、山谷えり子国家公安委員長、有村治子女性活躍担当相の三閣僚は十八日、秋季例大祭に合わせて東京・九段北の靖国神社に参拝した。十七~二十日の例大祭中に第二次安倍内閣の閣僚が参拝したのは初めて。岸田文雄外相ら主要閣僚は参拝を見送る。
中韓両国は、東京裁判のA級戦犯が合祀されているなどとして靖国神社への閣僚参拝に反対。安倍晋三首相が17日、秋季例大祭に合わせ「真榊(まさがき)」と呼ばれる供物を奉納したことにも反発している。
参拝後、高市氏は記者団に「国策に殉じ、国の存立を守ってくださった方に感謝と哀悼の誠をささげた。(中韓との)外交関係になるような性質のものではない」と述べた。山谷氏も「国のために尊い命をささげたみ霊に感謝の誠をささげた」と語り、有村氏は「国民の一人として参拝させてもらった。他国に『参拝せよ』とか『参拝するな』と言われる話ではない」と述べた。
閣僚の靖国参拝をめぐり、公明党は日中首脳会談実現に向けた機運に「水を差すのは避けるべきだ」(山口那津男代表)と自制を求めていた。
公明党幹部は十八日、「十一月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で中韓両国の首脳会談を実現するため、みんなが汗を流していることを閣僚として自覚してほしい」と不快感を示した。自民党幹部も「タイミングが悪い」と語り、外交に悪影響を及ぼすとの懸念を示した。
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高市総務相の「国策に殉じ、国の存立を守ってくださった方に感謝と哀悼の誠を捧げた」という説明は納得がいきません。国の指導者(政治家と軍部首脳)が誤った国策を立て、多くの国民がその国策によって軍隊に駆り立てられ、戦場で命を失いました。靖国神社はその死を美化し、賞揚する施設です。
また高市氏は「(中韓との)外交関係になるようなものではない」と述べ、有村女性活躍担当相も「他国に『参拝せよ』とか『参拝するな』と言われる話ではない」と言いますが、閣僚として靖国参拝が持っている問題点を理解していないと云えます。自国に他国の軍隊が攻め込んできて、多くの国民が犠牲になった。それなのに、その戦争指導者を神として祀る神社に閣僚が参拝するということは、その国から見れば、今も日本が侵略を正当化していると受け取ることになります。まさに歴史認識の問題なのです。
先日の内閣改造で5人の女性が入閣しましたが、靖国神社に参拝した3人と名前入りの団扇を選挙区で配ったことが問題になっている松島みどり法相の4人は保守的というよりは右翼的というほうに近いとされる日本会議のメンバーです。安倍首相の政治信条に近いとされています。首相への忠義立てに靖国神社参拝を行なったようにも思えますが、首相に媚びることが日本の国益を損なうことになることを考えてほしいと思います。
大西 五郎
高市早苗総務相、山谷えり子国家公安委員長、有村治子女性活躍担当相の三閣僚は十八日、秋季例大祭に合わせて東京・九段北の靖国神社に参拝した。十七~二十日の例大祭中に第二次安倍内閣の閣僚が参拝したのは初めて。岸田文雄外相ら主要閣僚は参拝を見送る。
中韓両国は、東京裁判のA級戦犯が合祀されているなどとして靖国神社への閣僚参拝に反対。安倍晋三首相が17日、秋季例大祭に合わせ「真榊(まさがき)」と呼ばれる供物を奉納したことにも反発している。
参拝後、高市氏は記者団に「国策に殉じ、国の存立を守ってくださった方に感謝と哀悼の誠をささげた。(中韓との)外交関係になるような性質のものではない」と述べた。山谷氏も「国のために尊い命をささげたみ霊に感謝の誠をささげた」と語り、有村氏は「国民の一人として参拝させてもらった。他国に『参拝せよ』とか『参拝するな』と言われる話ではない」と述べた。
閣僚の靖国参拝をめぐり、公明党は日中首脳会談実現に向けた機運に「水を差すのは避けるべきだ」(山口那津男代表)と自制を求めていた。
公明党幹部は十八日、「十一月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で中韓両国の首脳会談を実現するため、みんなが汗を流していることを閣僚として自覚してほしい」と不快感を示した。自民党幹部も「タイミングが悪い」と語り、外交に悪影響を及ぼすとの懸念を示した。
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高市総務相の「国策に殉じ、国の存立を守ってくださった方に感謝と哀悼の誠を捧げた」という説明は納得がいきません。国の指導者(政治家と軍部首脳)が誤った国策を立て、多くの国民がその国策によって軍隊に駆り立てられ、戦場で命を失いました。靖国神社はその死を美化し、賞揚する施設です。
また高市氏は「(中韓との)外交関係になるようなものではない」と述べ、有村女性活躍担当相も「他国に『参拝せよ』とか『参拝するな』と言われる話ではない」と言いますが、閣僚として靖国参拝が持っている問題点を理解していないと云えます。自国に他国の軍隊が攻め込んできて、多くの国民が犠牲になった。それなのに、その戦争指導者を神として祀る神社に閣僚が参拝するということは、その国から見れば、今も日本が侵略を正当化していると受け取ることになります。まさに歴史認識の問題なのです。
先日の内閣改造で5人の女性が入閣しましたが、靖国神社に参拝した3人と名前入りの団扇を選挙区で配ったことが問題になっている松島みどり法相の4人は保守的というよりは右翼的というほうに近いとされる日本会議のメンバーです。安倍首相の政治信条に近いとされています。首相への忠義立てに靖国神社参拝を行なったようにも思えますが、首相に媚びることが日本の国益を損なうことになることを考えてほしいと思います。
大西 五郎