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新聞の片隅に載ったニュースから(175)    大西五郎

2014年11月21日 09時00分50秒 | Weblog
特定秘密法 海外も懸念 東区で弁護士講演会(14.11.20 中日新聞)

十二月十日に施行される特定秘密保護法の問題点について考える講演会が十九日、東区のウィルあいちであり、日弁連秘密保護法対策本部副本部長の海渡雄一弁護士が、国際的な人権基準を踏まえ「世界はどう見ているか」と題して話した。
日弁連代表団の団長としてスイス・ジュネーブで七月に開かれた国連の自由権規約委員会に出席した。
日本の人権状況の審査が行なわれた際、特定秘密保護法についてドイツの委員が「どの範囲が秘密に指定されるかあいまいで、メディアを萎縮させる」と指摘し、委員会の勧告でも記者や人権擁護者の活動に深刻な影響を及ぼし得ると懸念が示されたことを明らかにした。
その上で「国際的な人権基準からみたとき、市民の側を罰する規定があることが大きな問題。法律は廃止し、情報管理のあり方を抜本的に改めるべきだ」と話した。
「秘密保護法に反対する愛知の会」が主催し、百三十五人が参加した。

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自由権規約人権委員会というのは、国連総会で採択された市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約)28条に基き、同規約の実施を監督するために設置された機関で、1976年から活動を開始しています。
今年7月15日と16日にわたって日本の人権状況が審査され、24日に特定秘密保護法やヘイトスピーチ、イスラム教徒の外国人に対する警察の行き過ぎた情報収集活動など権力濫用に対して28項目の勧告がなされました。一方、男女共同参画基本計画や婚外子にたいする差別既定を改めた民法改正などは評価されました。
特定秘密保護法では「どの情報を秘密にするのかは政府機関の所属長の判断」「秘密の期間を5年とするが、必要に応じて30年に至るまで何回でも延長できる」「秘密を扱う仕事をする者の生活態度や外国人との付き合いなどの適性を親族にまで亘って審査を行なうなど人権侵害に当たる疑いがある」などの問題点が指摘され、かつての「治安維持法の再現になる」「オイコラ警察の復活だ」など国民から多くの心配が出され、1ヶ月間に2万3千件を超えるパブリックコメントが政府に寄せられましたが、その多くが国民の知る権利を損なうと法の制定に反対しました。戦争中の経験がある私などは「壁に耳あり、障子に目あり」というスパイがどこにでもいるから日常会話にも気をつけろという標語を思い出させられ、いやな気分にさせられました。
それにも関わらず安倍内閣は昨年10月に衆議院では46時間、参議院では22時間という重要法案としては異例の短い期間の審議で強行採決し、法案を成立させました。その後で施行規準をきめましたが、基底があいまいだと批判されています。それにも拘わらず安倍内閣は12月10日から施行することにしていますが、国民の知る権利を守るため、この法律を廃案にする運動を続ける必要があると思います。
                                                  大西 五郎
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