表記のことに関わって、一言。
トランプが、予想外れなほどに中国への姿勢が柔らかいとマスコミが報じている。
「まるで揉み手をしながらのように、ニコニコと・・」
こう描いてきた新聞もある。何故なのか、この答えは軍事論議では到底分からないが、政治経済論議史を踏まえた観点からは、かなり容易になること。
米産品を世界一の格差がある中国の金持ちたちに買って欲しいこと。次いでそれ以上に、元の完全自由化も含めて金融自由化を「お願いしたい」のである。アメリカが唯一得意なマネーゲーム、株操作、為替操作、デリバティブ売りなどによって、この国に累積した世界一の黒字収支分を掠め取りたいということだろう。
だがこれは相手の制度問題絡みであって、「お願い」しかないのだから、無理。いくら揉み手をしてお願いしても。中国がユーラシア大陸とその海回路のインフラ整備で莫大な有効需要を作ってさえ、それに割り込むことさえも出来ないはずなのだ。これでもって、BRICSの連携こそは更に種々進むのだろうが。
だから結局旧ソ連にやったように中国に軍拡競争とか、経済イチャモンから経済制裁というブロック経済主義的戦略を仕掛け返すことになろうが、軍事はいざ知らず、経済では日が昇る国と沈む国。随分複雑で、どういうことになるのか? これは、「帝国の興亡」というお馴染みのテーマだが、ここにおいて旧帝国は血みどろの存続戦に世界を引き込むのであるか?
「対中国の近い将来に、アメリカからゴルバチョフが出るか否か?! それこそが世界の最大関門である」
と、こう問うたのが、伝統的イギリス経済学出身の老政治経済学者にして大の知日家、ロナルド・ドーア。ソ連のゴルバチョフが「負けた」と諸手を挙げたから、両国の血みどろの戦いが避けられたという意味である。
なお、ドーアは、もう一つの「平和的な帝国引退」例をこう挙げている。
「第二次世界大戦後には、世界の4分の1を領していた大英帝国が、その座を平和裏に降りるという奇跡が起こった」
上記のイギリスとソ連、この両帝国の史上珍しい大英断には、どんな原因、背景が存在していたのだろうか。20世紀世界史における民主主義の発展、人の命の同じような大事さという感じ方、考え方の進展。この事は間違いなく原因の一つだったと思う。
トランプが、予想外れなほどに中国への姿勢が柔らかいとマスコミが報じている。
「まるで揉み手をしながらのように、ニコニコと・・」
こう描いてきた新聞もある。何故なのか、この答えは軍事論議では到底分からないが、政治経済論議史を踏まえた観点からは、かなり容易になること。
米産品を世界一の格差がある中国の金持ちたちに買って欲しいこと。次いでそれ以上に、元の完全自由化も含めて金融自由化を「お願いしたい」のである。アメリカが唯一得意なマネーゲーム、株操作、為替操作、デリバティブ売りなどによって、この国に累積した世界一の黒字収支分を掠め取りたいということだろう。
だがこれは相手の制度問題絡みであって、「お願い」しかないのだから、無理。いくら揉み手をしてお願いしても。中国がユーラシア大陸とその海回路のインフラ整備で莫大な有効需要を作ってさえ、それに割り込むことさえも出来ないはずなのだ。これでもって、BRICSの連携こそは更に種々進むのだろうが。
だから結局旧ソ連にやったように中国に軍拡競争とか、経済イチャモンから経済制裁というブロック経済主義的戦略を仕掛け返すことになろうが、軍事はいざ知らず、経済では日が昇る国と沈む国。随分複雑で、どういうことになるのか? これは、「帝国の興亡」というお馴染みのテーマだが、ここにおいて旧帝国は血みどろの存続戦に世界を引き込むのであるか?
「対中国の近い将来に、アメリカからゴルバチョフが出るか否か?! それこそが世界の最大関門である」
と、こう問うたのが、伝統的イギリス経済学出身の老政治経済学者にして大の知日家、ロナルド・ドーア。ソ連のゴルバチョフが「負けた」と諸手を挙げたから、両国の血みどろの戦いが避けられたという意味である。
なお、ドーアは、もう一つの「平和的な帝国引退」例をこう挙げている。
「第二次世界大戦後には、世界の4分の1を領していた大英帝国が、その座を平和裏に降りるという奇跡が起こった」
上記のイギリスとソ連、この両帝国の史上珍しい大英断には、どんな原因、背景が存在していたのだろうか。20世紀世界史における民主主義の発展、人の命の同じような大事さという感じ方、考え方の進展。この事は間違いなく原因の一つだったと思う。