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日本衰退は対米服従の結果  文科系

2019年03月21日 05時42分30秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 18日には、安倍政権による統計不正の全貌がこう見え始めたと以下に紹介する「書き出し」で書いた。国家の経済基幹統計全体の凄まじいまでのこの書き直しは、どういう事情から、何故起こったのか。国民1人当たりGDPが、90年代半ばには一桁の中ほどの日本国だったものがわずか20年で世界30位へと落ちてしまったからだ。この貧困化を隠して権力を維持するための大がかりな偽装工作なのである。

 さてそれでは、日本は何故これほどに貧しくなったのか。その事情を20日のここに書いた。日本と言うよりも、世界の国々がアメリカ金融に搾取されて来たのである。リーマン・ショックであれほど世界をどん底に落としながら(否、落としたからこそ)、この米金融による世界搾取はさらに大がかりに続いて来たのだった。昨年末も日本GPIFの基金が15兆円の穴を空けたというように。

 18日と20日の僕としてとても重視している大事なエントリーのそれぞれ前文のみを、以下に再掲させて頂く。リーマンショックの後国連で論議されながら骨抜き未遂に終わった世界金融規制が進まなければ、世界人類がアメリカ金融帝国の奴隷になるだろう。チョムスキーはそう予言している。新たな世界経済動向には新たな法が必要だが、今世界に必要とされている金融規制は国連による世界的規制規模でしかできないものである。また、法というものは常に、新しい事態への後からしか追いついていかないものでもある。だからこそアメリカは冷戦終了以降、国連無視をどんどん強めてきたのだった。新たな金融規制など絶対に認めないということだ。よって、大米帝国による世界統一は意外に合理性を持って進められていると、これは以下の後者の文中にも見えるように、チョムスキーの言葉、認識でもある。


【 エンゲル係数からGDPまで、政権の統計不正  文科系  2019年03月18日 | 国内政治・時事問題

 安倍政権の統計不正はどうも、「経済数値を密かに改竄した」クーデターとも言うべき様相を呈してきた。以下に観るようにきわめて深刻に。
『安倍が政権に返り咲いた直後の13年以降、全56件の基幹統計のうち、53件の統計の取り方が見直された。うちGDP関連は38件で、10件は統計委で審議されずに見直されたという』
 毎月勤労統計、『修正エンゲル係数』、家計調査における高消費世帯方向への世帯サンプルの見直しから、GDPの嵩上げまで、その凄まじい改竄の全貌がやっと見え始めて来た。
こう言う全貌を元自民党平野貞夫氏は「故意」と断定し、「経済クーデター」と呼んでいる。対するに、特別監察委員会のまとめ報告書に、それも2回目のものに、曰く。
『嘘をついているが隠蔽じゃない』?? 】


【 米世界「制覇」と米中衝突の今後  文科系  2019年03月20日 | 国際政治・時事問題(国連・紛争など)

 アメリカのチョムスキーの著作に「覇権か生存か──アメリカの世界戦略と人類の未来」という本がある。世界の学者たちの論文などでプラトンと聖書についで引用されることが多い大言語学者にして、哲学者、政治論者が書いたこの本では、題名通りの「世界政経の今後、二者択一」が予言されてある。この「二者択一」が現状では、かなり悲観的な形で実現されつつあると、僕は世界を見始めた。この著作の最終第9章「つかのまの悪夢なのか?」から抜粋すると、こんなふうに。
『今、生存への脅威を強めているのは、市場原理主義のもたらす過酷な結果を和らげるために作られた制度を弱体化させるのみならず、こうした制度を支える同情と連帯の文化をもむしばもうとする努力なのである。
 これらは全て、恐らくそれほど遠くない未来に起こる惨事のための処方箋である。だが、もう一度言うが、支配的な理論と制度の枠内では、一定の合理性を持っている』

(同書、集英社新書版334ページ)

 チョムスキーの本は常に難解だが、上記文言の内容はこういうものである。市場原理主義は、いわゆる社会福祉や、その背景思想である基本的人権の公的保障など『(近代人類が生んできた民主主義思想に含まれた)同情と連帯の文化』をば、『むしばもうとする努力』を常に同伴させてきた、と。しかも、この世界史の流れが『支配的な理論と制度の枠内では、一定の合理性を持っている』という警告までが付されているのである。
 なお、アメリカが作りつつある現世界のこういう方向、見方は、ここでも紹介した世界のベストセラー『サピエンス全史』がその末尾の方で警鐘しているものとほぼ同じだ。つまり、ユバル・ノア・ハラリもチョムスキーと同じ警告を発しているということである。世界大米帝国では格差がさらに進み、その大部分の底辺の人々は、近代国家が営々と築き上げてきた社会福祉の思想、その基礎となる基本的人権はもちろん、生存さえもおぼつかなくなるということである。チョムスキーの「覇権か生存か──アメリカの世界戦略と人類の未来」というのは、正にそういう意味である。

 以下は当面、ごく簡単な進行中の世界政経図の素描だが、世界の今後を見ていくひとつの目、図式にもなるはずだ。 】
コメント (11)
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