今日と明日お知らせする国連ニュースなどは、日本の大マスコミ外信ニュースだけ見ている人には、到底信じられないものではないか。「国連の嫌われ者・米」というニュースを、第二回に続いてあと二つご紹介したい。一つは、ベネズエラ、今一つは中国のウイグル問題に関連する、国連採択である。
【 ベネズエラ問題で、アメリカ不信を示した国連総会 文科系
2019年10月19日 13時01分12秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
17日国連総会の全加盟国投票によって、人権理事会理事国47国のうち14か国の選出が行われた。全加盟国193の秘密投票、過半数賛成で選ばれるものだから、大国の目や利害関係を気にせずにその国の自主的な判断に従っておこなわれた投票だが、現下の情勢柄注目すべき結果となって、国連,世界の大きな話題になっている。
中南米理事枠2か国に対して3か国が立候補したのだが、ブラジルとベネズエラが選ばれ、コスタリカが落選したのである。それぞれの得票数は153、105、96票だったが、「ベネズエラの人権問題が許せない」として立候補したコスタリカが落選したことが、国連で大きな話題になったのである。ちなみに、コスタリカを押して猛烈なロビー活動を展開したアメリカの権威失墜というこの結果について、アメリカ代表はこう述べたのだそうだ。
『人権理事会が破綻している揺るがぬ証拠だ』
このベネズエラとアメリカの問題を長年注視してここにも情勢を書き続けてきた僕から観れば、人権理事会が破綻しているのではなく、アメリカの国際民主主義的感覚、外交の良心が破綻しているのである。ちょうど、国連必死の制止を振り切って「『大量破壊兵器』という嘘の理由」で開戦したイラク戦争に各国を引っ張り込んだように。このイラク戦争によって世界に今どれだけの被害、悲劇が巻き起こったことであったか! 中東に深い傷跡や恨みを残し、イスラム国を台頭させ、シリアにまで戦線を拡大した上に、世界に大量の難民をばらまいてしまった。
天網恢々疎にして漏らさず。ベネズエラ問題でも、あえて言うが「双方の正邪」を世界はあんがいよく観ているのだろう。イラク戦争や、シリア問題、そして今現在の世界緊急課題シリアのクルド人問題のように。 】