九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

愛国心と靖国参拝①  落石

2006年06月15日 08時45分29秒 | Weblog

私は愛国心には自信を持っている。
しかし総理大臣の靖国神社参拝には賛成しません。
総理として、A級戦犯の合祀されている靖国に参拝すべきではない
と考えています。
まして、この問題を外国から指摘されるのは恥ずかしい。
そう考えていました。

ところが、ある大学で学生が、
朝日新聞は偏向、大東亜戦争は正義の戦争だったと、
靖国参拝は当然、と発言。
それは意外ではなかったのですが、興味深かったのは、
その学生の意気のよさでした。
あの元気さ、どこかで出会った様な気がしました。
そうです、昔の左翼学生の元気さでした。
いかにも自分の意見のように、元気で時代の言説を述べる。
あの健康さ。
あれから40年、攻守ところをかえ、右の若者が元気です。
こうした傾向はインターネットの世界でも顕著なようです。

なぜ小泉さんは靖国を参拝し、かなりの国民がそれに共感するのか?
不思議に感じてきましたが、私が眠っている間に、
地殻変動が起っていたようです。
後追いながら、それについての書きたいと思います。

この問題はとても私の手には負えそうもないので、
次回はいつ掲載できるのか?ちょっと不安です。
ご協力を。

        

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次々とゲートは外されて!!!       右往左往

2006年06月13日 23時10分40秒 | Weblog
 新聞によると、スエーデンのストックホルム国際平和研究所が2006年版の年鑑を発表したそうです。

世 界の総軍事費   1兆1180億ドル

アメリカの軍事費     5071億ドル

         イギリスの軍事費     576億ドル
         フランスの軍事費     541億ドル
         日  本の軍事費     453億ドル
         中  国の軍事費     443億ドル
 
 アメリカは断トツでアメリカ軍事帝国。
 日本は堂々の第四位で 453億ドル(約五兆円?)
 もう、押しも押されもしない一級の軍事大国ですね。戦前と遜色が無い。
 
 さあこれで、防衛庁から防衛省へ昇格し、憲法九条の鎖が解かれたら。
 一体この軍事大国は何処まで肥大化し暴走するのでしょう。

賽は投げられた? ゲートは開けられた?

 そして、日米に取り囲まれた中国は国防費を10%台にまで伸ばし急速な軍事大国化をはかっています。
 そして世界各国は武器輸入を増やし、核についても対立や溝が急速に進みつつあると警告しています。

 この現実を見るとき、平和憲法を守るのが平和に近づく道なのか? 改定してさらなる軍拡をはかるのが平和への道なのか考えこまされるのですが。
 
 みなさんは、いかが考えられるのでしょうか?
        

         
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ワールドカップ観戦のレクチャー  文科系

2006年06月12日 10時05分32秒 | スポーツ
理由などごちゃごちゃ言わずに結論を書こう。なお、陣形、メンバーは予想されている通りの3.5.2で、新聞報道のメンバー11人と見てのことである。
1 FW(フォワード)2人と中村の他、中田および、三都主か駒野かの5人が前に行けて、守備も安定しているとき(2参照)は好調である。この前5人でぽんぽんと球が速いテンポで回っていればさらに良い。
2 守備は、DF(ディフェンス)・ラインがあまりFW陣と離れず、下がりぎみにならずに、DF・FWが近づいて一体となって全員でごちゃごちゃと敵保持の球を追い詰めあい、うまく奪いあっているときは好調である。その上で、攻めてきた敵FWの人数に対して、3人の味方DFの1人が余っている状態ならなお好調。
サッカーの守備とは、ゴールを守る事以上に敵から球を奪うことが仕事なのだ。球を奪えなければ攻められっぱなしになり、必然いつかは点も奪われるからである。なお攻守陣一体で攻防に努めるのが、現代サッカーの良いチームの最大特徴である。日本はこの特徴を最大限に持ったチームである。
3 1と2との一体的遂行は全員が走っていなければできない。球周辺の人は当然、そこ以外の人が走っていなければ1、2同時にはできない。1だけならば点を入れられる。2だけならば点が入らない。そんなわけで、中田英寿はその「ナカタ・ネット」最新記事でこう語っている。
「オーストラリア戦、合言葉は ”Run Run Run”。これが自信を持って戦うための言葉だと思う。」
ちなみに韓国と日本は世界で最も走るチームだ。オーストラリアの監督、ヒディングは「この2国は死ぬ気で走る国民性」と語っている。
4 攻撃では柳沢に注目。中村、中田から彼に球がたびたび渡っているようなら得点が近い。中村などが球を持っているときに同時に柳沢が球をもらうためにどう動いているかを見ると楽しい。
5 セットプレーは中村に目が行きがちだが、福西を見よう。中村が蹴る前後に福西がどこからどこへどう動きボールをもらうかを見ていよう。彼はファーではなく、ニアに動くのが普通だけれど。これは敵ゴールに、その都度置かれたボールが遠いか近いかという意味だ。福西は近い方に走る。
6 ドイツも猛烈に暑くなった。日本が走り勝つ後半の後半こそ、何かが起こる。90分のうち、最後15分こそ「世界最大の闘いの、命をかけた正念場」なのだ。
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軍事同盟の危険性   落石

2006年06月11日 19時42分20秒 | Weblog

昨夜のNHKの番組を興味深くみました。
日米同盟より自主防衛を選択する人が多かったのが
番組の「成果」でしょうか?

軍事同盟は両国にとってメリットがあると思われていますが、
歴史を見ると必ずしもいろいろなケースがあるようです。
軍事同盟の危険性にも目を配っておく必要もありそうです。
 
ひとつは、いやおうなく紛争に引きずりこまれる危険性。
これは現在の日本が陥りそうな危険性です。

もう一つは、見捨てられる危険。これは同盟者の間の力の差が
大きければ大きいほど危険度が増すそうです。
これを経験した国がオーストラリア。
オーストラリアは建国の歴史的な経緯もあって、
イギリスとの軍事同盟に頼ってきました。
そして自国にとって、ほとんど重要でない戦いに派兵。
第2次世界大戦でも、遠く離れた北アフリカで、
イギリスのためにドイツ軍と戦っていました。
ところが、イギリスは、日本と開戦に踏み切った時、
オーストラリアを見捨てる決定をしたのです。
肝心な時に同盟が役に立たなかったわけです。

太平洋戦争ではオーストラリアはアメリカに守られました。


         


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偉大なる首領様、韓国拉致家族の対面を許可?   母

2006年06月10日 00時47分26秒 | Weblog
 テレビを見て吃驚しました。
 韓国の拉致被害者の家族の再会を北朝鮮が認めるとの事!!!
 北朝鮮の発表によれば。

 ① 調査で最近所在を確認した。
 ② 共同宣言の記念行事で離散家族の特別対面として準備する。
 ③ 今後、南北離散家族の枠内で解決する。
 ④ 韓国内部で難関を生じさせないように配慮を望んだ。

 そして、この線で韓国政府は応じるという。

 拉致と言う事実を離散家族の問題にすりかえた、狡猾な取引ですよね。

 この決定の意図は何なのかとても知りたいのですが、教えてもらえませんか。
        
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少し明かりが射してきたのかな。     右往左往

2006年06月09日 00時13分26秒 | Weblog
 新聞報道によれば、イランの核問題に明かりが見えてきたとか、うれしいですね。
 イランに対する安全の保障供与に難色を示してきたブッシュ政権がウラン濃縮活動停止を条件に、対イラン軍事攻撃の選択肢除外へと方針を転換したとも報じていました。
 経過や理由はよく分かりませんが、第二のイラクを回避出来そうな明るいニュースですね。今後は二カ国協議を粘り強くやって欲しいですよね。
 期待して見守りたいと思います。
                    
                      
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バクダッドの5月の死者1400人だって!!   右往左往          

2006年06月07日 22時44分54秒 | Weblog
 大量破壊兵器を持つという独裁者の国家を攻撃し、アメリカがイラクを占領した。2003年3月だった。あれから三年今頃はまがりなりにも戦後処理が進み、民主的な政府のもとで治安も回復し国家再建の槌音が聞こえるはずだった。

 しかし現実は新聞報道の通り首都では治安は回復せず、アメリカも引くに引けない泥沼状態。毎日数十人の死者が遺体安置所に運ばれている。
 反政府運動、深刻な宗教対立、政治の空白からくる治安の混乱。・・市民や占領軍兵士の、止まる事の無い死者の増加。
 今さらアメリカ軍が手を引いたら内戦にもなりかねないと撤退を不安に思うイラク人も多いと言う。しかし、イラクのことはイラク人の手でという国民はもっと多いにちがいない。

 誰がこうした誤算続きの「戦」を仕掛けたのでしょうか?
 今後そうした国に協力するのは慎重にしたい思うのですか。
 
      
 
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思想というものの普遍性

2006年06月06日 10時34分53秒 | Weblog
 
漢字学者の白川静さんが、文芸春秋に書いた
「皇室は遥かなる東洋の叡智」を読んでいたら、
興味深い指摘があったので抜粋して紹介します。

近代日本の明治維新と昭和の敗戦にふれた部分です。

 近代日本は近代西洋という異質の文化に接することになった。
  なかでも重要な出来事は明治維新と昭和の敗戦。
  明治維新では、日本の従来の文化を一応、
  維持しながら西欧的なものを調和的に取り入れるというかたちで成功。
  それは、当時の指導者が東洋の教養を深く身につけていたから。
 儒教的な教養を身につけ、戦国策のような権謀術数の世界も学び、
  朱子学・陽明学といった中国の学問を通じて、
  非常に緻密な思索力を鍛えてきた。
 異文化との戦いを経験していない日本人は、
 異文化との壮絶な戦いの記録である中国の古典を読み、
  自分たちの精神を鍛えていた。

  一方、昭和になって、中国・アメリカとの戦争に
 のめりこんでいった時の日本で盛んに論じられたのは、
 いわゆる日本主義なるもの。
 わが国には、古代から神話の世界や皇室があると、
  天皇を現人神に祀り上げた。
 西欧に対して一見、日本の伝統を主張するように見えるが、
 大きな危険がひそんでいた。
 天皇が続いている事実そのものが尊い、と主張する
 日本主義は一種の思考停止。
 議論や思考をそこでとどめ、それ以上は進めない。
 まったく別の歴史を持ち、異なる文化を持つ相手に、
 わが国の天皇は伝統である、事実として受け入れ敬え、
 と言っても相手が説得されるはずはない。

 思想というものに不可欠な普遍性を欠いている。
  西洋の科学技術の摂取ばかりに目がいき、東洋の古典と対話し、
  大人になる修練をないがしろにしたからかも知れない。

ちょっと部分的な引用で、著者の文脈から外れますが、
興味深い指摘だと思います。
現時点で、日本人は自らの思想を普遍的にする努力を
しているのでだろうか?と反省させられました。


                   落石






 
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米軍による主な虐殺事件・疑惑

2006年06月05日 09時45分19秒 | Weblog

中日新聞の宣伝。
朝刊によると、事件・疑惑は次の通り。

2003・4
 ファルージャでデモ隊に無差別発砲。13人死亡。
2004・5
 西部で地元民の結婚式を空襲。40人死亡。
2004・9
 バグダット繁華街をヘリコプター攻撃。5人死亡。
2004・11
 ファルージャ総攻撃。民間人多数死傷。
2005・6
 ハディサで、現駐米大使の親類を自宅で射殺。
2005・10
 ラマディで破壊された米軍車両の近くを空襲。20人以上死亡。
2005・11
 ハディサで24人を殺害。隠蔽工作か?
2006・3
 イシャキで子供ら4人を殺害。
2006・4
 ハマンディヤで1人を射殺。偽装工作?
2006・5
 サマラで病院に向かう妊婦ら2人を射殺。


落石のコメント

 武装勢力と現地の民間人との区別がつかないために
 犠牲になる人が多いように感じられる。
 ベトナム戦争など、侵略戦争、でよく現れる不幸な事件、
 という印象が強い。

 いかに「正義」の道とはいえど・・・ 

               





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賛成「九条の会の力」を具体的な政治勢力に!!  まもる

2006年06月04日 02時47分34秒 | Weblog
 2006「平和の結集」の訴え・・読みました。

 改憲政党の圧勝・90パーセント国会制覇・矢継ぎ早の関連法の提出・改憲への世論操作。
 そして、護憲政党の無策。打つ手は無いのかの苛立ちの中での「九条の会」の呼び掛け。一点の光明でした。そして、九条の会の旗揚げと、全国的な広がりと発展。
 さてこの次は?
 ここまできた平和を希求する多数市民の願いを如何するのか。
 当然、そのうねりは具体的な政治勢力として結集されなければなりません。
 そして、お題目ではなく、具体的な議席として国会に登場すべきです。
 
 こうした要求にたいして「平和への結集」の訴えは、極め出タイムリーで必然的な提案です。
 とりわけ、目前の「参議院選挙」に向けて「平和共同候補」「共同リスト」の早急な検討・協議と宣伝は魅力的な提案です。
 ひょつとすると、新しい市民のための政党が誕生し日本史を変えて行く可能性も秘めています。
 また、既成政党にとっては、真に日本を変革する気があるかどうかの試金石になるかもしれません。
 参加し、賭けてみる価値はありそうですね。

 ※ 紹介の「平和の結集をめざす市民の風」のサイトを、このブログの左側「ブック マーク」に載せておきました。読まれて感想を。
 
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こんな会があるんです。 文科系

2006年06月04日 00時17分21秒 | Weblog
【2006平和への結集の訴え――市民の手による「平和共同候補・平和共同リスト」の実現を――平和憲法が極めて深刻な危機に瀕している今、憲法の平和主義を守り活かす“活憲”のために、国や地方の政治における「平和への結集」が必要だと私たちは考えます。「①平和・環境、②社会的公正、③選挙制度の抜本的改革」の実現を基本的な目的として共有し、市民の手により「平和共同候補や平和共同リスト」などを実現する大運動を提案します】
これは今年の呼びかけ文の初めのほんの一部分です。内容的に9条の会と違う点は、07年の参院選にここから護憲派候補を推薦しようとしているということだけではないでしょうか。もしここに共産党が関わりを強めたら、共産党の候補も多く推薦されることになるはずです。
呼びかけ人が凄いメンバーです。日本共産党の元国会議員とか、共産党系と言われたことがある学者、弁護士なども多いです。180人の呼びかけ人から独断と偏見でピックアップしてみると、
 愛敬浩二、天木直人、池住義憲、五十嵐仁、大橋巨泉、奥平康弘、加藤哲郎、川上徹、川田悦子、北川隆吉、小中陽太郎、斉藤貴男、佐高信、椎名誠、田口富久治、なだいなだ、平山知子、堀尾輝久、毛利子来、湯川れい子、横井久美子などなど。
ここで重大な問題があります。例えばこの呼びかけ人の1人、奥平康弘氏は「9条の会」のたった9人の呼びかけ人の1人だからなどなどもあって、意図しようと否とに関わらず、両会の共同行動などがどんどん双方の私的会話には上っていくだろうということです。どう考えたら良いんでしょうね。
みなさん、どう思われます。右は日の出の勢いで、少ない護憲派の方が「護憲統一戦線」をばらばらでやってるなんて。少なくとも当面、両者の共同行動などがあった方が良いのではないでしょうか。9条の会からとか、「平和への結集」からとかどっちかが他方に呼びかけて一緒になって世に打って出ることによって、とにかく護憲世論をもっと大きく大きくとか、できないかなー。

会のサイトは2006「平和への結集」でヒットすると思います。
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人殺ろす我かも知らず飛ぶ蛍  前田普羅

2006年06月03日 09時10分13秒 | Weblog

昨年11月イラクのハディサで、アメリカ軍の海兵隊が
子供や女性を含む民間人を殺害した事件が表面化しました。
アメリカ軍とイラク側の主張は大きく食い違っています。
米軍は武装勢力を包囲して攻撃した際に起きたもので、
米軍には責任はないとしてきました。
しかし本当は違っているようです。

なぜ民間人が殺されるのか?
この事件とは関係ありませんが、あるアメリカ兵は
イラクで民間人を射殺してしまったことについて、
「仲間を殺され、思わず、カッとなってやってしまった」と、
話していました。
きれいな戦争があるような言説が流布していますが、
普通の人が人を殺す存在になるのが戦場のようです。

              

ハディサ事件真相解明のニュースに注目したいと思います。

                    (落石)




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討論を「日本の安全保障のありかた」に絞りたいのですが。         立ち上げ人

2006年06月02日 12時11分13秒 | Weblog
 九条の論議は結局 「21世紀、日本の安全保障はどうすべきか?」 という点に行き着くと思われます。
 
 アメリカとの半世紀にわたる同盟を主軸においてきた日本。
 ソビエトの崩壊。巨大な軍事力を背景としたアメリカのさらなる支配。
 中国の市場経済の発展、ヨーロッパの共同化の進展など大きな変化の
中で日本は舵を取らなければなりません。
 九条の問題も、こうした情勢と不可分です。
 
 この半年の議論でほぼ論点は出たと思います。
 そこで、いくつかの焦点を提示し今後の論点の方向を整理してみました。
 そのことで議論が、さらに面白く、刺激的になればよいと思います。
 どのテーマでも結構ですので、「今後の日本の安全保障のありかた」を
ふまえて、投稿・コメントをお願いいたします。

  ① アメリカとの関係をどうすべきか?
     ・政治、経済の分野
     ・安保条約や沖縄基地
     ・安保条約による派兵や集団自衛体制

  ② 中国との関係をどうすべきか?
      ・経済、政治の分野
     ・靖国問題、戦争責任

  ③ 近隣諸国との関係をどうすべきか?
      ・日韓関係、東アジア共同体

  ④ 軍事力はどうすべきか?
     ・核武装について
     ・国連問題

  ⑤ 九条をどうすべきか?
     ・集団自衛権など

  ⑥ 安全保障のあるべき進路

  ⑦ その他
              
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「読書会報告その2」佐和隆光著「日本の『構造改革』」その③ 文科系

2006年06月01日 12時53分35秒 | Weblog
日本の景気対策、経済政策としては以下のものがあげられている。
まず、雇用機会を作ること。そのやり方の提案例は以下である。行政権限を地方に移譲してそこに根付く産業を育成し、地方で雇用を増やす。日本医療費に占める高すぎる薬代を下げて医療、介護の雇用を増やす。他国比較で少ない教員を増やす、などなどだ。
また、ポスト工業化の重要部門としてのハイテク製造業で技術革新を促進せよと言う。そのために企業の研究開発費について、大幅な税額控除を行う。この方が、税金をどの研究開発機関に配分するかを官僚に委ねるよりもはるかに実効的だと語る。
また、これらのことについて、官製委員会・官製審議会なども含めて、官僚が干渉しすぎるのは日本の悪弊だから、止めることであると語る。

次に、景気対策としても最重要の課題である「平等な福祉社会」、「排除される者をなくすこと目指して自分への投資の原資を提供するという福祉社会」についての、諸提案例は以下である。
機会不平等から生まれる結果不平等への対策として、累進課税の強化。落ちた人でも再出発できるようにするためには、18歳までの基礎的教育の充実から「可能性の平等」を図ること。そのためにも、大学受験制度・内容の抜本的改革。転職への職業訓練施設の充実などである。

著者はさらに、以上を実現していく上での政界再編についても1節を設けて論を進めている。
日本の政界も保守とリベラルへの再編をやった方がよいということを前提として語るのだが、この場合著者は、以上述べてきた総てを前提として論を進めることになる。つまり、「日本の市場を時代に合わせて自由、透明、公正なものにする市場主義改革」と「排除される者をなくすこと目指して自分への投資の原資を提供するという福祉社会」とに合致した政治の担い手は誰かと。著者の結論は、自由党と民主党との合併による新民主党に期待することになるのだが、その理由についてこう語っている。「小沢一郎は、新保守主義改革、すなわち市場主義改革の熱烈な唱道者である」そして「秩序や伝統の保守にはさほど重きを置かず、異端に対しては比較的寛容な立場」と。また「他方、旧民主党には、社民党出身の議員をはじめ、『第3の道』に共感を覚える政治家が少なくなかった」と。こうして著者は以下のような結論まで語ってみせることになる。「民主党と自由党の合併は、新保守とリベラル左派の両極を包含する政党の誕生を意味する。両党の合併は、いまの日本にとって『必要十分な改革』である、市場主義改革と『第3の道』改革を同時並行的におしすすめる役割を担いうる政党の誕生なのである」と。

さて具体的経済構造改革の最後は、広義のグローバリゼーションへの対応という第4節である。
これについてまずは、世界の対応状況を概観する。西欧に多かった社民政権などはコスモポリタンだから移民に賛成だったが、21世紀になって多くが右翼政権に換わったことを語り、右翼が移民に不寛容である点に支持が集まったからだと報告している。環境団体や労組など左翼に反対が多いのも、それぞれ環境問題、職を奪われる問題があったからだと言う。対してニューレフトはグローバリズムに反対せず、避けられない潮流と見て、国家制度改変なども含めて適応していくしかないと見ていると語る。グローバリズムに、効率化という悪い面だけを見るのではなく、日本など利権、既得権などの多い社会には、「公開、公正」の意味も大きいと見るべきであるとも語っている。
こうして著者は、グローバリズムの正負両面ともを避けられない潮の流れと見た上で、アメリカとEUと中国とを眺めながら日本の進路を論じていく。つまり、対米追従を続けるのか、日本経団連が「新ビジョン」でも述べているようにな「東アジア自由経済圏」で行くのか、それとも「東洋のスイス」のような孤立で行くのかと。
著者はその選択を決しているわけではないが、それぞれの条件、帰結などについてこのように語っている。対米追従路線は「必ずやヨーロッパ、アジア諸国との不和をきたし、日本はアメリカの一属国と成り果てるだろう」と。東アジア自由経済圏を作り参加していくという道は、政治力、文化力、正当性を身につけなければ実現せず、それが実現しない時は「華人・中国人経済圏」実現の跡にぽつんと取り残された大国となるだろうと。この「東洋のスイス」の道は、人口の多さから見て、非常に難しいとも語っている。

追記 以上で岩波新書本「日本の『構造改革』」紹介を終わります。なお、その①が1章、その②が2~3章、その③が4章の紹介でした。


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