九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

サブプライムバブルの次は?   文科系

2013年11月19日 18時11分27秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 これもコメントをエントリーに格上げした。世界経済界の、従って世界の今後を占う最重要ポイントだと観ている。エントリー化に際して、かなり補足修正した。

【 世界が瓦解していくような   2013-11-19 14:22:12

 今の世界、ひとまず瓦解するような気がする。

 今、岩波新書「(株)貧困大国アメリカ」を読んでいるが、リーマンショック以降こういう動きが出来上がったようだ。住宅バブルが近く弾けそうだと言われたのは、その発端があった07年の5年以上も前。そのころから、肉、穀物など世界食料寡占化、食料デリバティブ・金融商品化などの操作が猛烈に進んでいた、と。まず、08年前半まで食料が高騰を続けたというこんな記述があった。
「その年の年末、国連が世界33カ国が厳しい食糧危機状態にあると発表しました」
「その後2010年にも食料価格バブルは再び始まっている。バブルを繰り返し生み出す投機活動を規制する法律は今現在存在していない」
 これを読んだ時に、ジョセフ・スティングリッツ世銀元副総裁がアジア通貨危機総括として語ったこんな言葉を思い出した。その時は意味がよく分からなかったのだが。

「(マネー)ゲームのルール作りとグローバル経済の運営を託された国際機関は、先進工業国の利益のため、もっと正確にいうならば先進国内の特定の利権(農業、石油大手など)のために働いている」

 これは世紀の移り目頃に語られた言葉だと思うが、この言葉の意味が今やっと分かったな気がするのである。今は、国際大金融構成メンバーが世界的な食料関連大独占にどんどん派遣されていて、世界の食料の寡占がアメリカを中心にもの凄い勢いで進んでいるという。丁度リーマン大恐慌の前に住宅関連業界に金融構成メンバーが派遣されていたように。アメリカの養鶏、養豚農家などはほとんど、5つかそこらの大独占の足にされているのである。すべて借金で出来たコンビニ出店のように。今は世界がどんどんそうなっていくようだ。インドネシア農家ならば年収200万円もあれば大富豪だろうし。これが食料デリバティブの土台になる。丁度世界にサブプライム住宅を広めてその組み込み金融商品のいつか破綻する信用の土台にしたように。

 さて、サブプライム住宅バブルとその破綻による大恐慌とよりも、食料バブルとその破綻大恐慌の方が遙かに恐ろしい気がするがどうだろう。サブプライムバブル破綻こそが、ギリシャ、アイスランド、ポルトガル、スペイン、イタリアなどの国家や国民を破綻させたわけだが、今回の世界的食料独占では、僕には世界が地獄になるように思える。
 食料の先物買いという長期的買い占めを基本に、住宅のようにこれを金融商品化するという無茶をすると世界の生存競争が血で血を洗うように激しくなろうし、既に北アフリカなどでおこっていた食糧暴動などに備えて先進国にもっと大きな軍隊も必要になるはずだ。日本も必ずこれに巻き込まれる。「国家の利権を他国に守ってもらうのか」と言う理屈で。アメリカでは既に、オバマも含めた政治とマスコミ・学会などは、この「食料勢力」に握られているそうだ。恐い!】

 住宅バブルは、低所得者向け住宅をどんどん作って無理無理に売り、返済額が増えていつかは返済できなくて破綻するその借金を他の借金と束ねて証券化した金融商品を作って、これが売れるからと宣伝してトリプルAを付けるなどして、全ての住宅関連バブルを作っていった。今度は食料の買い占め、価格操作がそうされるのだという。実態があるはずの「信用」が自由に操作されてトリプルAをつけられ、いつかは破綻して国に助けてもらう仕組み。破綻した時には、これを作った人々はいち早く逃げていて、この外郭にいる人だけが損をするというそういうとんでもない仕組み。これが世界の食料を乗っ取りつつあるわけだ。貧乏国、貧乏人はどんどん安いものしか、そしてやがてはそれも食えなくなるだろう。貧乏国の自然食品は先進国に買い占められて超高値。先進国の遺伝子組み換え穀物とか、耐抗生物質菌いっぱいの肉、遺伝子組み換え成長ホルモンで3割も、イヤ将来はもっと肥育された牛とかをもっぱら食べさせられるか、これさえ食べられなくなるのが落ちである。遺伝子組み込みの害を研究してきた学者らは世界的に徹底的に干されてきたとも書かれていた。つまり、もっともっと粗悪なものが発明されて、それを食べさせられることになって行く勢いなのだ。全く食べられない人間を放置しておくのはもったいないから、どんどん粗悪な食品も出来ていくという理屈である。

 サブプライムバブル弾けでは、家族総出で馬車馬のように働いても増える借金が返せず、その家さえも取り上げられて禁治産者になったような人々が世界に無数に生まれた。こんどは、どういう貧乏人がでるのだろう。貧乏人はどんどん人間でなくなるのである。実際に、貧富の世襲からそのように育てられる側面さえあるのだし。人はこんな策動に有効に抗えるのだろうか。
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ザックジャパン(129) 明早朝ベルギー戦  文科系

2013年11月19日 15時21分48秒 | スポーツ
明早朝世界5位のベルギー戦だ。朝5時からメーテレでやる。ザックや選手たちの声から、ゲームを展望してみたい。ちなみに、ザックはメンバーを換えると語っている。オランダ戦であの新人4人を先発させたらコンセプト通りの出だしになったように、こんな戦略からのことなのだ。
「このチームはコンセプトに沿ってやっているのか、また、その目指すべき道を進めているかどうかを、この間のゲームを通じて確認したかった。このチームはコンディションの良い時は非常に良い内容を見せるが、それをいかに継続的に出していけるかが、これまでの課題になっていると思っているので」
「当然、自分たちがどういったことを目指しているのか、どのようにプレーをしたいのかということを明確にわかることがまずは大切だと思う」

 選手の声はどうか。香川が、三つばかりのベルギー作戦を語っている。①前からのプレス。②サイド攻撃。③敵DFの不揃いを衝く。この②③に関わっては、岡崎もこう語っている。「足元足元と出し手本位のパスだけでなく、裏を狙って受け手本位のパスを引き出したい」。遠藤はとにかくアグレッシブに行きたいと語るし、本田はこんなことを言っている。「敵は必ずロングの放り込みカウンターで来る。長身を生かして。これは避けられないことだから、DFは留意して欲しい」。

 さて、オランダ戦と同じ戦いが出来るかどうか。前プレス、DFライン上げ、そして攻勢的ボール奪取からショート・ロングのカウンター。FWは深く、左右ウイングは横に張っていて裏をも狙い、敵陣を縦と横に拡げてスペースを作りつつ、サイドと中央との縦に速い攻撃を交互に繰り返す。これらはザック戦略の基本中の基本だ。しかも、オランダよりは組織的でないベルギーには、これらはもっとやりやすい。
 よって、こうなる。
 あの組織的なオランダでさえが日本の攻勢でロングに活路を見出したように、ベルギーは本田が言う通り確かにロング狙い攻撃一辺倒のように。対する日本は、正確なロングを上げさせないということで、前からのプレスがさらに重要になるはずだ。でも、特に世界の超一流選手でスピードもあるエデン・アザール(イングランドはチェルシー所属)へのプレスは至難の業。誰が対応しても漏れはでるだろう。対するには、細貝を付けたらどうだろうか。幸い19日現在こんなホットニュースが流れた旬の選手だ。

『ドイツ誌『キッカー』は、ブンデスリーガ全18チームの今夏の補強選手を採点。ヘルタ・ベルリン所属の日本代表MF細貝萌に満点評価の「10」をつけた。
 同誌は各クラブの新加入選手について、補強が成功だったか失敗だったかを最低点「1」、最高点「10」で評価。細貝はヘルタに加入した6選手のうち、ノルウェー代表MFペア・シリアン・シェルブレットとともに「10」が与えられた。また、ヘルタは新加入選手に総じて高評価が並び、平均点「8.33」で18クラブの内、2位と補強が成功したことを伝えている。』

 相手が組織としては粗そうなチームだし、組織的で小回りが利く日本がオランダ戦と同じ戦略を忠実にやるとして、打ち合いになると予想する。なんせ、ルカク、フェライニという長身かつ頑丈な選手のセットプレー得点を止めるのは日本には至難の業だ。ワールドカップ・オッズも世界5位のチーム。上出来でも同点がやっとというのが普通の見方だろう。
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   今この国の瓦解を、辛うじて救っているのは・・・・・・     只今

2013年11月18日 14時45分40秒 | Weblog
●山本太郎議員を助けたのは、どなたか?
 
  山本太郎・手紙事件について、自民党鴻池元防災担当大臣はこう弾劾した。
  “天誅を加えねば ならない”
  しかし、「山本議員あて封筒に刃物が入っていたとの新聞記事を見て、陛下は心配されております」
  との宮内庁長官の発表に、鴻池氏はこう言ったという。
  “送ったのは、私ではない。私はスパッと行くから。間接的な殺人はしない”→『スポニチ』

  この一連の鴻池発言は、秘密保護法案にいう「テロ予告」には抵触しないか?
 しかし、政界もマスコミも全く触れない。山本太郎抹殺特集を組んだ『週刊新潮』「週刊文春』もダンマリ。
 
 この鴻池氏と、笑顔で手紙を受け取られた天皇。比べるのも畏れ多いが、どちらが人間としてまともか。

 美智子さん(京都の天皇家崇拝の人は、親しみを込めて〈天皇さん〉〈みちこさん〉と呼んでいる)も、
 鶴見和子さんを偲ぶ会に出られたいきさつから水俣患者を訪問されたり、誕生日の感慨として、明治憲法に先立つ在野の無名の人々による憲法創りを話された。
 

 
  
●安倍政権の念願の一つを封じたのは、誰か?
  11月7日付『読売新聞』は、次のスクープを一面トップで報じた。
   【集団的自衛権の解釈見直し 来夏に先送り】

 
 9条を抹殺するには時間と労力を必要とするから、解釈改憲をすることにしよう。
 ということで、内閣法制局長官まで取り替えたのに、何故?
 公明党や内閣法制局との調整がすすんでいないからというのが理由になっいるが、これは通らない。
 実は次のようなことが、もたらしたのではないか。

 アメリカ(オバマ)は、これまでもブッシュ時代の右派勢力と気脈を通じてきた安倍政権に注意を促してきた。
 安倍政権の「歴史認識」は、東アジアを混乱させるものであるとの報告書を発表したり、
 中国の首相は別荘に招待したが、集団的自衛権をお土産にしようと試みた安倍首相とは面会を実質上拒否した。アメリカが極東でいちばん心配しているのは、中国といさかいを起こすことだからである。
 しかし安倍首相は「私を右翼の軍国主義者と呼びたいなら、呼んでいただいてケッコウ」
 と意に介せぬ風をしたりするので、たまりかねて二つの手を打った。
 一つは、ブッシュ政権とは最も遠い位置にいる人物を日本大使にすることであった。
 そして今一つは、「靖国」ではなく、「千鳥ヶ淵」に献花する大臣を来日させることだった。

 10月3日、岸田外務大臣の記者会見は、次の言葉から始まった。
 =本日、日米の外務・防衛4閣僚による「2+2」会合を開催しました。
  ケリー長官、ヘーゲル長官が忙しいスケジュールの中で来日され、日米同盟へのコミットを示してくださった
  ことに心から感謝申し上げます=

    しかし、このアメリカ、引き替えに申し渡していったのが、
    アメリカの国益も利する「秘密保全法」ではなかったか!
 
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ザックジャパン(128) オランダ戦  文科系

2013年11月18日 00時12分28秒 | スポーツ
 オランダ戦を終えていくつかコメントを書いた。大事なものと思われるものをエントリーに格上げする。かなりの補足修正をした。ここで今まで論争の種にもなっていた事を僕なりに一つ整理したつもりでもある。

【 ありがとう (文科系)2013-11-17 00:08:50
 すごいゲームだったね。以下の特徴は前と全く違ってた。こういうゲームがやっぱり出来るんだってね。
①DFラインがアップしてコンパクトね。前もプレスに行っていたから、それができたのだ。このコンパクトが生きて、何回も何回もショートカウンターが出来たよね。
②両ウイングも十分に開いていたし、本田が2トップみたいに深さを作ってもいた。
③それでも敵のロングは非常に少ない。ただ、敵の2得点はそのロング(気味)でやられたけどね。でも、①②を崩さなかった。
④だから、前に人数がいて、かつその距離感が良くって、何回も何回もシュートに持ち込めたね。
⑤サイドからなどの走りで、敵の裏もいっぱい狙ってたしね。つまり、受け手本位のパスも多かったということだ。
 こうして、彼我のシュート数の差で、流れとしては勝てたゲームだと思ったよ。
 これがザックの指示通りのゲームと思う。後半に出た2人も、遠藤はこの流れに合わせていた。この先発メンバーの方が流れを作るには良いぐらいだったから、中盤から前は絶対安泰の人が減って、有望な人が増えたわけだ。後者は、大迫、山口などね。戦略的団結にはとても良いことと思うよ。】

【おはよう! (文科系)2013-11-17 09:35:46 
(前略)ザックコンセプト通りに「思い切ってDFラインを上げる」と敵は案外裏も狙えないし、狙われた場合の練習にもなって戦い方も習熟、精密化できるという典型ゲームだったと思いますよ。これがこの戦略の元祖アリゴ・サッキのやり方。勇気が要るけどね。今日のコンパクトはまるでドルト並みでしたね。(後略)】

【戦略 (文科系)2013-11-17 13:17:06
 闘いでは戦略が一番大切。その次が局面の戦術。個々の繋がりとか誰を使ったとかは、戦略に比べれば小さなこと。選手諸個人能力全体の水準でさえ「その選手たちにあった正しい戦略の実行」に比べれば、まだ戦術の領域と言えないこともない。サッカーは近代兵器など存在しない言わば白兵戦なのだから。あれだけの選手を揃えて監督がモウリーニョだったレアルでも、ドルトに負けるというのはそういうことなのだ。また、日本のサッカーに出来不出来の格差が激しすぎるというのもそういうことと思う。
 (中略)ザックは、ザック・サッカーのミランで優勝したイタリアサッカー協会現副会長アルベルティーニがこう語っているような監督なのだ。
『周囲がザックの言葉を聞き漏らさないこと。細部に渡る指示に忠実でなければなりません。この姿勢が選手になければ、彼のサッカーは成功し得ない。ミランがスクデットを獲った98~9シーズンに、幸運にも彼の指揮下に身を置いた私の経験がそう言わせるのです』
 一応の監督ならば、そしてそれがザックのような監督であるならば、選手個人の考えは全体戦略を一糸乱れずやる中でしか実行してはいけないのである。(中略)
 以上述べたこんなことは、戦争論などでは基本中の基本だろう。でもこれが大変理解の難しいこと。「全体」とか「局面」とか、ディテールとかの区別は、人がふつう案外考えることがないからだろう。】

【 追加です (文科系)2013-11-17 13:29:17
 すぐ上のコメントはとても大切なことなので、もう一言。アルベルティーニはザックについて、先の言葉に続けて、こうも語っている。
『超の付く大物たちは、往々にして細かい戦術的な指示に従わないものですからね。それでもザックは、あれだけの高度なメカニズムと選手全員の献身性を必要とするサッカーを実現してみせた。何よりもザックの篤い人望の賜です。』
 それほど大事な仕掛ける監督の戦略と選手との関係は、実は難問中の難問。優しい監督の指示は有名選手から大なり小なり、あるいは無意識に、従わない人や場合もでる。その場合ザック戦略では一発のロングカウンターで沈められることも起こりやすい。厳しい監督には逆に選手の面従腹背も起こる。前者はジーコとかザック。後者はトルシエとかモウリーニョね。「こういう問題」で、ザックが前者であるとアルベルティーニは語っているわけだ。こんな表現で。
『何よりもザックの篤い人望の賜です』。イタリア協会の副会長。見識も人望も説得力もある人なのだろう。単なる外交辞令を越えた、すごく味のあるザック論だと言いたい。選手たちこそ、この言葉を噛み締めて欲しいと僕は願っている】
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     中西哲生と小泉元総理   只今

2013年11月17日 11時22分35秒 | Weblog
  欧州遠征の日本サッカーチームは、オランダと引き分けた。
  このことについての中西哲生のコメント。→『TBS「サンデーモーニング』
       “リズム〈循環パス〉が良かったですよ、ね”

  「私は騙されていた」と、脱原発を訴えた小泉元総理発言に関しての中西コメント。
       “小泉さんの言っておられる〈日本では自然が武器となる〉に大賛成です。
        それは、〈循環〉ということです”
          
  秘密法案に関しての中西コメント。
       “この法に対する政府の取り扱いをみていると、
        オカシイナ? と思うのが普通ですよね。
        私たちが政治に無関心だったことが、循環を妨げていたと思うんです”


  

  
 
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よたよたランナーの手記(25) 今度は風邪のブランク  文科系

2013年11月17日 00時11分16秒 | 文芸作品
 72歳と老いの身体は、実に一進一退。急に老いた部分に気づかずにちょっと激しくやると怪我も出るからそのブランクで振り出しに戻る同然と、そこから何とか再び前進とを繰り返すことにもなるのだし。と、これは先回書いた事だがさて、僕として一年にほとんどないような重い風邪を引いてしまった。当然走れなかった。楽しみにしていたサイクル・ファーストランもおじゃんになってしまった。せっかく、先回8日には1ヶ月ぶりで70歳以降で最高の走力がこんなふうに戻って来たというのに。
『 特に6日は、(アキレス腱痛、次いで腰痛のブランク以来)10月初めの近年最好調が戻ったようで、時速10キロも出来そうな勢いを押さえるのに苦労した。最も長時間走った8・5キロ時でも心拍145ほどまでと僕としては少なくって好調だったのである。それを後半30分は8キロ時までにあえて押さえて走ってきた。・・・・
 そういう好調を踏まえた本日8日、1日と同様に外走りコース6.5キロを50分弱で走ってきた。1時間にしたら8キロ近くになる。6日よりもさらに疲れず、ブランク後最も調子がよいと感じたもの。500キロカロリー近くは使ったはずで、フィットネスにもなったろう。』

 さて、この後11日に身体全体の悪寒が出て、特別の用事以外では寝込んでいることにした。せっかく戻りかけた走力を一刻も早く前進させたくって。以来一生懸命寝ていたものだ。その甲斐あって、僕としてはとても早く14日木曜日には起きられるようになった。そして15日、多少の不安は残っていたが8日と全く同じ6.5キロの外走りコースに出て行った。ここまで1、8、15日と外走りになっているのは、偶然のことではない。金曜日が市営スポーツジムの休館日であって、怪我とか用事とかでたまたま休館日に外を走らざるをえないハメになっただけのこと。
 その結果がさて、8日とほとんど変わらぬ48分ほど。嬉しかった。一週間のブランクがあったけど、手術ブランク以降この4年でいろんなブランク対策にも通じてきたその成果も確認できたし、まだまだできそうだとも発見できたのだった。翌16日にも近年珍しいほどに前日の疲れも残っていない。走り始めをずい分セーブしたのも有酸素運動強化としては効いているのだろうが、1日や8日の後に感じられた右アキレス腱の痛みもほとんど無かった。16日この日にも走れるような感じだったのである。これも嬉しかったこと! でも病み上がりの身体ゆえ、17日まで我慢することにした。

 2日ほど走ってから、来週こそ楽しみにして果たせなかったロードレーサーのファーストランもやってこよう。高い空の下、日差しが丁度良いうちに。気持ちよく乾いた風を突っ切るようにギアを思い切り踏み込んでいくにつれてほと走る気持ちよい汗。そして、上がった息の途中にその汗もろとものように飲むペットボトル。こういうライディングを家まで乗り詰めた時の充実感。本当の体操好き人間というのは、死ぬまでこの汗が好きなのだろう。さて、いつまでこんな汗が出せるのかと切ない思いも浮かぶこの頃だが、今はまだ幸せ真っ最中である。
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規制の虜復活(15) 書評「福島原発事故 県民健康管理調査の闇」  文科系

2013年11月16日 12時07分58秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 これは、岩波新書の本で、著者は日野行介・毎日新聞東京社会部記者である。

 さて、14日拙稿の予告編に記したようないくつかの記事を書くのに新聞記者というものがどれほどの労力を費やすことがあるかという、そういう記録の書だと言って良い。労力を費やした対象の全貌があまりにも大きすぎかつ重大すぎる割に、生まれた少ない記事には到底書ききれなかった事実や心などをどこかで吐き出したいと、そういう著作と読んだ。なんせターゲットは、国、県やその医療機関など『我が国の公的機関で唯一の(網羅的な)福島原発事故放射能住民被害調査』である。国が調査をやるのか県がやるのかという内々の発端から、それぞれ当初のいろんな思惑、混乱。そして間もなく被害実態過小化、隠蔽につながる調査へと走っていった様がうかがわれる。
 なんせまず、こういう事実がある。11年3月の事故直後3~4月に国、県でそれぞれ調査への動きが始まってから、翌12年11月まで県民健康調査検討委員会に向けて毎回、秘密の会議、議論が行われていたのである。12年10月3日に毎日新聞が「秘密会で見解をすりあわせ」と報道した直後にこの事前すりあわせ会議がなくなるまで、既に8回の会議(8回の検討委員会自身と、8回の事前すりあわせ会と)が済んでいた。大方の調査方針はもちろん、何を拾い上げどう評価するかという偏った評価観点もほとんど実行を終えていて、調査自身も直後の最も大事な所はあらかた終わってしまった。
 なお、健康調査機関は福島県立医大であって、健康調査検討委員会とは事前に調査方針を決めそれを事後に評価検討する機関である。調査機関とその評価機関が主要メンバーがダブっているというのも、かなりおかしいことらしい。ここでも、調査資料を制限した狭いものにして、それが外に広がることも抑えたと疑われても仕方ないはずだ。さてその間に、事故からここまで約1年半、貴重な「時」が失われ、200万県民被害に向けた「事故後4か月の行動アンケート」も13年3月末現在回答率23.4%、甲状腺にのみ偏って、内部被曝検査も欠けた、薄っぺらな資料しか残せなかったといえるのである。

 さて、これら原発健康被害の過小化工作が初めて関係者以外に知られたのが、上記毎日新聞12年10月3日の記事である。日野記者らがこのターゲットに向けて図らずも接近していくことになった出来事が同年4月、意識して情報公開申請などに動き始めたのは5月。記事にするまで約半年かかっている。なお、最初の資料公開申請への許可は、延び延びになったりして、酷く難航していたものだ。本邦初公開にして貴重すぎるほどの労力の結実であった。本の中には、こんな下りがあったが、この時の著者らが、どれほど嬉しかったことか。
『3日朝、ネット上で記事を検索すると、数万件のヒットがあった。過去の記事では経験したことのない拡散ぶりだ。さらに、テレビの情報番組も記事を大きく取り上げていた。・・・・福島県議会では、前日に引き続き一般質問が行われていた。自民党の県議が記事に基づき、「県民への背信行為だ」と県を追及した。これに対して、村田文雄副知事が答弁に立ち、「準備会」を開催していた事実を認めて陳謝しつつ、こう釈明した。「意見の調整はしていない。誤解を招いて申し訳なかった」・・・・検討委員である福島医師会の星北斗常任理事はテレビ局の取材に応じ、「隠したいという県の意思を感じた」と述べ、問題を率直に認めていた』(67頁)

 事故から1年半以上経過した3日の記事がこれだけ騒がれた事情は、はっきりしている。県の事務方が専門家を事前の秘密会議で一定方向に誘導してきたという事実がこの時まで国民に全く隠されていたからである。どこの何を、どのように誘導したのか? そして、僕は思う。県の事務方の背後には、間違いなく国がいると。再稼働に走りたい国は、この大切な調査のねじ曲げを県に委ねて、騒ぎになった時の責任回避に走っていたのだとも。
「甲状腺がんは普通、100万人に1人」と豪語していたその学者たちは、いまこういう事実をどうも説明できないでいるはずだ。事故当時18歳以下の38万人調査のなかから、それ以降13年2月現在までに3人のがん患者と7人の疑い例が見つかっている。このうち先に見つかった一人目の患者例については「被爆とは因果関係はない。そういうことでよろしく」。秘密会議で事前に誘導されていた結論の一つである。
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ザックジャパン(127) 改めて、ザックの経歴   文科系

2013年11月15日 21時45分09秒 | スポーツ
 ザックの経歴を知らない人が、本日ザックについて僕に質問的コメントを付けてきた。コメント自身には感謝するから、お礼と言っては何だが、僕の過去ログを再掲する。

【「日本サッカー・希望の星」と、ザック監督など(2) 文科系 2010年09月18日

 新代表監督・ザッケローニ

 表題のことを、付け焼き刃の勉強結果報告として、書いてみたい。ただし、この勉強自体は、なかなか楽しかった。

① 監督実績
 現在57歳のザックは、今の世界の超一流監督とは言えないだろう。詳細は省くが、モウリーニョ、ファーガソン、グァルディオラ、ベンゲル、カペッロ、アンチェロッティなど、そう呼べる監督は多くはないからだ。近年落ち目と言って良いイタリアにおいて10年以上昔の実績があるだけなのだが、一流監督にはかろうじて入るのではないか。後述するそれなりの成り上がり実績を背景にして、ミラン、インテル、ユベントスとイタリア3大チームの監督を務められた人間はそう多くはないのだから。ミランでは、98~99年シーズンに優勝もしている。
 彼の成り上がり実績は何と言っても、95~98年のウディネーゼ時代だろう。95~6年シーズンにセリエAに上がったばかりだったこのチームに入ると、これを10位にした。翌年は5位に、97~8シーズンには3位に上げたのだった。その実績で98~99年にはミランに呼ばれて、混戦の中で優勝を収めたのだ。ただ、これ以降は、語るべき実績はないし、名門監督の地位も「繋ぎ」と言ってよい立場だった。
 
② スタイル
 監督としてのスタイルはどうか。
 ①から、選手育成も上手いし、彼我の戦力分析から対策を打ち出す良い戦術家である事も確かだと思う。斬新な点取り戦術を考え抜く攻撃的な名監督だということも有名だ。それは、次の二つの例から分かる。
 ディネーゼの躍進、ミランの優勝には、ザックが育てたドイツ人点取り屋・ビアホフの活用、存在があった。ザックと会う前の年はセリエBで9ゴール。この彼が翌年にはザックのチームで「セリエA、17ゴール」を上げ、その2年後にはセリエA得点王(27得点。この年にウディネーゼはリーグ3位)になっている。2、3位がそれぞれ、ロナウド(同25)、バッジョ(同22)と言えば、このビアホフを先頭に立てたザックの攻撃組織能力も十分に分かるはずだ。このビアホフはザックと共に、翌年にミランに移っている。ちなみに、当時のイタリアでは、ユベントスが世界最強チームとして名高かった。全盛期のジダンやデル・ピエーロがいたチームだ。これを押しのけてミランが優勝したのだから、色々陰口は叩かれているが、立派な実績だと思う。

③ ここ10年の「足踏み」、及び、人柄
 この監督、2000年に入っては、なんの実績もない。これをどう見るかが一つのキーポイントになる。これについて僕は、イタリア・サッカー界の現惨状を第一に上げたいと思う。以下のような状況では、良い監督が育たないのではないか。「なんの保障もないのに、世界1だけは望まれる」と。やる気というものが育ちにくい国になっているのではないか。

 現在9月時点でのイタリアは世界13位、イングランド(6位)、スペイン(1位)に総体として遅れを取っているし、オランダ(2位)ほどの絶えざる研究蓄積やドイツ(3位)ほどの大改革もない。それでいてイタリア有名クラブは過去の栄光を忘れられず、国内優勝では飽き足らなくて、ヨーロッパ・クラブチャンピオン杯を常に求められる。ここから、外国からの人材を取っ替え引っ替え使い捨てしてきて、イタリア人の中からは名監督も名選手も育たなくなっている。その証拠として、代表年齢は高齢化し、八百長さえも常に絶えない。大不況でカネもなさそうだし、加えてこの国では人種差別も強いように思う。ACミランのオーナーでもあり首相でもあるベルルスコーニの強権、専横が、イタリア・サッカー界全体の発展を妨げている面もあるのではないかと、僕は推察してきた。

 さて、こういうサッカー界の状況の中では、ザックの評判は良い。温かい人柄のようであって、温厚、誠実、選手を使い捨てにしない、と。また、家業のレストランをさらに大きくするなど、着実な人生を歩んでいる人物でもある。彼に1部リーグ中堅チームを2~3年も与えれば、子飼いの選手を大事にして優勝チームを作る程度の腕前があるのは明白だと思う。流石にイギリス、スペインでは難しくとも、他の国においてならばという条件をつけてだが。ただしそれには、こういう条件が必要だろう。ザック・ACミランの名MFにして、イタリアサッカー協会現副会長アルベルティーニの言葉だ。
『 周囲がザックの言葉を聞き漏らさないこと。細部に渡る指示に忠実でなければなりません。この姿勢が選手になければ、彼のサッカーは成功し得ない。ミランがスクデットを獲った98~9シーズンに、幸運にも彼の指揮下に身を置いた私の経験がそう言わせるのです。
 ミランというビッグクラブで、ザックスタイルを実践することは決して容易ではなかった。超の付く大物たちは、往々にして細かい戦術的な指示に従わないものですからね。それでもザックは、あれだけの高度なメカニズムと選手全員の献身性を必要とするサッカーを実現してみせた。何よりもザックの篤い人望の賜です。(中略)
 我々の国とは明らかに異なるメンタリティーを持つ日本は、それこそザックの理想とする環境でしょう』(ナンバー762号33ページ)
 そう、組織規律を大事にする日本で、協会は普通の出来なら2~3年を彼に与えるだろうし、彼が大きい成果を上げる条件は十分過ぎるほどに整っていると思う。彼がもしアルコール中毒でもないならば、代表をアジアチャンピオンにするぐらいは難しくないことだと、僕は予測している。
 なお、人間としての彼は、彼の雇い主だったシルビオ・ベルルスコーニの人物もその政治的立場をも、嫌いらしい。このことは、日常会話においてさえ政治信条に五月蠅いイタリアという国において、サッカー界でもかなり知られた話らしい。】
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ザックジャパン(126) いよいよ、オランダ、ベルギー戦  文科系

2013年11月15日 04時24分22秒 | スポーツ
 16日 世界8位のオランダ戦、19日に5位のベルギー戦がある。オランダは、世界の名将ファン・ハール(確か、ジョゼ・モウリーニョの師匠の一人だった)が指揮するチームだし、今のベルギーも世界が注目する強豪だ。オランダ戦2日前の昨日はこんなふうだったと伝えられた。
 日本代表は13日、欧州遠征2日目の練習をベルギー国内で実施した。初日同様に、冒頭15分のみ公開された練習には、23選手全員が参加。右太ももの打撲で、前日は別メニューの調整だった本田圭佑も、全体練習に合流した。公開された部分では、フィールドプレーヤーを2組に分けて練習を実施した。ビブス組の酒井宏樹、高橋秀人、今野泰幸、乾貴士、長谷部誠、細貝萌、長友佑都、本田圭佑、大迫勇也、岡崎慎司の10選手は3-4-3のフォーメーションでの守備を確認。他の選手は、サーキットトレーニングをこなした。

 さて、どういうゲームになりそうか。選手の声を拾ってみる。ただし、僕が重要と思った声だ。

・ 岡崎慎司 今回の合宿のテーマは勝つために意識を統一するということ。前回の反省を踏まえて、90分間、自分たちのやることに自信を持って、積極的にやること。チームは生き物だし、W杯に向けて同じ方向に向かって戦うことが大事になる。
・ 内田篤人 チームみんなで決めたこと(戦い方)をやっていく。(ブラジルW杯の)優勝候補が相手だけど、サッカー(の内容が)どうこうではなく、とにかく結果が欲しい。
・香川真司 どれだけ自信を持ってやれるか、勇気を持って戦えるか。その中で自分たちのサッカーを忘れずにトライしたい。そのためにはゴールを取らないといけない。
・遠藤保仁 今までやってきたことに新しいことを付け加えていくのは難しい作業だと思うし、1試合2試合でそれが自分たちの形になるかというと、まだまだだと思う。もちろん、残りの試合数を考えてもあまり時間はないけど、それでもやらないよりはやった方が良い。でも、それでチームのバランスが崩れてはいけないと思うので、そのへんは方向性を間違えないようにしていきたい。ただ、うまくいかないのは当たり前だと思うので、どんどんトライすべき時期だとも思う。今までやってきたことを成熟させながら、次の試合もいろんな面でいろんなチャレンジをしていきたい。
・吉田 日本は13日の練習で、前線からの連動した守備を確認。オランダのVVVフェンロでプレーした経験のある吉田(サウサンプトン)は「1対1の(場面を作られる)回数を減らさなくてはいけない。つねに2人がかりで守れるようにしたい」と説明。
・長谷部 あの時(09年のオランダとの対戦)は守備的にやって耐えていたけど、後半途中で3失点した。今はそのような戦いをしない。自分たちのサッカーで戦いたい。失点しないことは大事だが、守備的にはやらない。主将は「相手は格上だが、自分たちが今までやってきたことをトライする。大事な試合になる」とあくまで攻撃重視の方針で臨む考えだ。

見られる通りに、①守備的な闘いはしない。②皆で決めた戦い方を、同じ方向を向いてやる。③ただ、新しいことにもトライ、チャレンジする。その場合も、チームのバランスをくずさないように。④守備は2人がかりで守れるように、1対1を少なくする。⑤勝ちたい。勝つために意識を統一してきた合宿だ。

 オランダ戦は、日本の左にロッベンが来る。香川と長友の守備領域だ。ここでしっかり守って、右の内田、岡崎の勝負になるだろう。案外2ゲームどちらかで本田先発はないような気がしている。全くの勘だけど。
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新聞の片隅に載ったニュースから(番外編Ⅹ 13.11.13)   大西五郎

2013年11月14日 15時16分32秒 | Weblog
 もっとテレビも(秘密保護法案の)報道を(毎日新聞夕刊・熱血!与良政談)

 何でもかんでも「秘密」に指定し、それを未来永劫、保護する法案。国会で審議が続く特定秘密保護法案を私は最近、テレビやラジオでこう呼んでいる。それが決して大げさな言い方でないことは、みなさんにも理解をいただき始めていると思う。
 私たち報道に携わる者にとって深刻だというだけではない。一般市民も巻き込まれる恐れが十分にある。
 よく挙げられる例を一つ。居酒屋で官僚ら特定秘密の取扱者が特定秘密に関わる会話をしているのをたまたま聞いてしまったとする。その事実が判明すれば漏らした官僚は恐らく逮捕。聞いてしまった市民は逮捕されないかもしれないが、警察に事情聴取され、家宅捜索を受けて携帯電話やパソコンを押収される可能性がある。
 一方、万一起訴され裁判になった場合でも特定秘密は明らかにされない。自分がどの情報を聞いたのが罪になるのかさえ分からないのだ。
 秘密の分野が防衛や外交だけでなく「特定有害活動(スパイ活動など)の防止」に拡大したことで、警察当局が日ごろ、私たち市民に対して、どんな情報収集活動をしているのか、ますますチェックしにくくなるという問題もある。
 政府・与党は「日本は情報がダダ漏れで、これでは米国から防衛(=軍事)情報をもらえない」と説明する。最近は米国の方がダダ漏れだと突っ込みたい気もするが、百歩譲って日本側に問題があるというなら、まずコンピューターなどのセキュリティシステムの強化にお金をかけるのが先ではないか。「米国の要請」を錦の御旗にして警察当局などが便乗し、秘密の範囲拡大を図ろうとしているとしか私には思えない。
 私も出演したので少し手前みそになるが、TBS系「朝ズバ!」では週初めの11日、自民党の中谷元氏、民主党の渡辺周氏らを交えてこの法案を特集した。十分とはいえないが、少なくとも数々の問題点は浮き彫りになったと思っている。
 それにしても他の放送局はなぜ、とりわけ朝の番組であまり取り上げないのだろう。重要性はないと考えているのか。難しそうな話だから視聴率が上がらないと考えているのか。新聞はもちろん、難しそうな話を分かりやすく解説するのがテレビの役割じゃないのか。

  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  

 毎日新聞水曜日の夕刊に「熱血!与良政談」というコラムが連載されます。筆者は毎日新聞論説委員で、TBSの「朝ズバ!」で金曜日のコメンテーターを務めている与良正男さんです。
 私もかつてはテレビ局で報道の仕事をしていた身として与良さんと同じ感想を持っています。TBSは夜の「NEWS23」はよく取り上げています。「報道ステーション」は国会での質疑の模様を紹介していますが、法案の説明はあっても、問題点の追及はあまりありません。フジ系の「ニュース ジャパン」は殆ど取り上げていません。そしてNHKも「与党は来週衆議院を通過させたいとしている」と伝えても、法案を批判することは一切していません。自分たちの仕事である取材・報道の自由、国民の知る権利が侵されようとしていることにもっと敏感でなければなりません。与良さんがいうように「もっとテレビも報道を」です。
                                    大西 五郎
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書評の予告「福島原発事故 県民健康管理調査の闇」  文科系

2013年11月14日 11時45分55秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 もう少ししたら、岩波新書「福島原発事故 県民健康管理調査の闇」(日野行介、毎日新聞東京社会部記者著)の書評を書きたいと思っている。今3分の2ほど読み終わったところで、ここの過去ログを調べていたら、この本のさわり部分を紹介した拙稿が既に存在していると分かった。それも、以下のように三つも。

保安院の大罪(67)「被害後遺症の誤魔化し開始か!」  2012年05月18日
保安院の大罪(87)尿検査ナシの怪  2012年10月27日
保安院の大罪(93)福島県健康調査座長の不思議な謝罪  2012年11月20日

 これらバックナンバーは、右欄外の「バックナンバー」と書いた年月欄から入ってお読みいただける。例えば、その12年5月をクリックしていただくとその欄のすぐ上にある今月分カレンダーが当該年月のものに替わるので、その例えば18日をクリックすると「67」がお読みいただける。
 上の三つでお勧めは「93」だ。ここには、毎日新聞記事が紹介されていて、その記事末尾に日野行介氏の記名があった。上の三つも彼のスクープが関わっていると今分かったのだが、福島県が子どもの被害などをいかに隠蔽しようとしてきたか。その体質は酷すぎると改めて慨嘆したところだった。
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随筆 「サッカー選手と監督、勝利と面白さ」 文科系

2013年11月14日 11時23分40秒 | 文芸作品
 標題のことで少々。
 先ず一つ目は、両方とも大切なのは明らか。問題はその比重であろう。そこで僕は時として起こるこういうことに目を付ける。
 一国なり世界なりで名もないチーム、監督が、その国なり世界なりのトップとしては名もない選手たちとともにそのレベルトップに急激にのし上がっていく場合がある。これはつまり、適切な戦術徹底と選手育成とを並行して成功裏に進め、上り詰めていく場合と言える。
 国の2~3部からいきなりトップに上がってきて優勝を争うような監督。ネルシーニョとか手倉森、イタリアでのザックなどがこの例になるだろう。さらに、一国でも2部にいたとかさほどでもないチームが数年でいきなり世界の頂点を争うようになるケースすら存在する。後者の例こそ、アリゴ・サッキとかファーガソン今のユルゲン・クロップなど、歴史に残る(はずの)名監督である。クロップはまだ上昇中だが、ドルトムントでファーガソンのようになるという気がする。サッキの場合は、すぐに下部リーグ監督からミランに引き抜かれたのだが、彼等の登り詰め方は、モウリーニョやグアルディオラよりも数段激しいものがあると思う。あとの二人は名監督の下で助手のように修業したのち最初から世界に駆け上ってしまったが、前の3人はそれなりの下積み監督時代から世界の頂点まで登っていったのだ。

 逆に、選手は強かったのだが監督が替わったら即座に弱いチームになったという例は、上よりも遙かに多く、もう無数に存在する。モウリーニョが去った後のポルト、チェルシー、インテルや、グアルディオラが去った後のバルサ、そして話題に上がる世界的選手を集める割に相応しい成績が上げられないレアルなどだ。
 監督能力が選手能力より重いと考える理由は、以上の通りである。
 なお、このブログで僕が書いた最も古い部類の世界監督論にはこんなものがある。09年7月22日「モウリーニョとガルディオラ」だ。ガルディオラのリーガ監督初年度が終わった時に書いた物である。

 さて、フットボールの面白さとは何か。これは人によって異なるのは当たり前。むしろ、異なって当然とも言える。何を面白いと思っても人の自由だからである。僕の場合はこうだということを書きたい。
①スポーツである以上勝利が前提となるから、勝てるチームということが第一だ。ここから、各時代に強いということはどういうことかと研究する。例えば、ちょっと前はバルサ、いまならドルトムントだ。よって、名監督(らしき人も含めて)の勝てる新戦術に大変興味が湧く。あるいは、既定の戦術で選手を隅々まで鍛え抜くそういうチームもみたい。モウリーニョはそういう監督だと思う。こういうことのためにサッカーを見る側面が、僕としては第一ではないか。ただ、贔屓ちーむが負けたゲームも結構楽しめる方だとも思っている。勝ち負け以外にも見る点が多いからだろう。

②次いで、難しい点なのだが日本代表が負けても面白い所を見ると、我が国のチームは他国のそれよりも好きらしい。

③そして今一つは、反則が多いチームは嫌いで、敢闘精神に溢れて見えるチームが好きだ。ユニホームを引っ張るとか、痛そうに倒れることが多いチームが嫌いだし、逆にイングランドやドイツが好きなのはこの事も関係している。その意味では、攻めるサッカーが好きと言えるが、「守りの芸術」も同じように好きである。モウリーニョ・インテルがバルサを守り倒した10年CLリーグ・ゲーム(10年4月21日と29日当ブログに実況中継拙稿があります)などは、もう鳥肌が立った。モウリーニョが「守りの芸術をお見せできた!」と勝ち誇ったゲームだった。

④最後に選手についてだが、以上①~③に見事に適応している選手を多く見ることになる。新戦術や既定戦術やの徹底遂行者を。あるいは自ら仕掛ける敢闘精神や「守りの芸術」の体現者を。上記のようなチームプレーに誰よりも率先して適応し、先頭を走っていく選手に興味が湧く。そういう選手のこういう場面が最も面白いと言える。ギリギリのところで敵の連係プレイ・シュートを阻止するDF。逆に、そういうDFを見事に欺いてシュートする高度な連係プレイ。などなどである。よって、DFからFWなどを均等にまんべんなく見ていると思う。強いて言えば、ボランチ、セントラルミッドフィルダーを見るのが面白い。また、総合力の秀才選手も一芸選手も、泥臭い選手もそれぞれ楽しく見ることが出来る。
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書評 講談社「原発ホワイトアウト」    文科系

2013年11月13日 13時38分02秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 題名と話題性とに釣られて買ってみたこの本、当世こういう本が出るのかと、驚いた。いや、少々呆れたという驚きである。もっとも、売れれば良いという狙いからすれば、大当たりと言えよう。なんせ、時宜にかなっているし、本屋さんもホクホクと言っていた。作者はペンネームで「東京大学法学部卒、国家公務員1種試験合格、現在霞ヶ関の省庁に勤務」と説明があるのみ。内容はまーなんというか、劇画というのか漫画というか、これが最も適切な表現だろう。語り口など体裁から言って小説なのだが、構成と言い、人物設定と言い、なによりも筋書きや語り口が類型的過ぎて、稚拙。「内部告発小説」を売り物にして話題を呼んでいる本なのだが、原発事故をめぐる政治周辺は皆がもう知っていること。それに付け足したのが行政事務方などの仕組なのであるが、これも例えば政治記者などであれば既知の事実に毛の生えた程度のものだと思われるのである。

 粗筋はこういうもの。「保守党」政権が、選挙で負けた「民自党」に入れ替わり、原発再稼働が始まっていく様子、仕組を電力業界政治担当幹部、資源エネルギー庁次長、保守党幹事長の3人などを配して描いていくというのがこの作品の第一の側面だ。いわゆる原子力村がフクシマを乗り越えて復活していく「裏事情」描写と言える。もう一方の筋書きとして、これに抵抗する4人ほどの行動が描かれていく。一人は完全に山本太郎をモデルにした人物で、その名も山下次郎。今一人が「新崎県知事」とあり、彼を巡る出来事は現新潟県知事と佐藤栄佐久元福島県知事の冤罪事件逮捕との合成である(このブログには、佐藤栄佐久氏の著作「知事抹殺」の紹介拙稿があるから参照されたい。11年9月9,10,11,12,13と15日の6回連載になっている)。後の二人がまー主人公と見ても良いのだが、一人は元TV局アナウンサーで「再生可能エネルギー研究財団主任研究員」・玉川京子。30ちょっとの妖艶・魅惑の姿態という設定だ。今一人が「原子力規制庁総務課課長補佐」・西岡進。東大法学部卒体育会系で、貴族的な容姿の持ち主という作りになっている。この4人が、原子力ムラの復活もしくはその不条理部分に対してそれぞれの抵抗を試みるのだが、4人の内あとの3人の「抵抗」を細かく描き、彼等が逮捕されて終わるという筋書きになっている。金曜デモも経産省前テント村も出てくるし、玉川と西岡が逮捕されることになる事件も規制庁文書が電力業界へ事前漏洩されるという実際にあった事件を題材にしている。この二人の性的関係を通じてことが世間に公表されていく下りは、毎日新聞の西山記者の事件と同じで、このことはこの本自身の中にも書かれている。村木厚子事件も実名で出てくるのである。

 さて、二カ所だけ小説らしい箇所があり、ここの描写には力が入っていると感じた。不思議なことにこれが、最初のプロローグ5頁余と全19章の「終章」にだけ出てくる。それも最終章34頁のうちのたった3頁に。この8頁余は内容的には全ての結末になるのだが、他との関連が全くない言わば独立した部分とも言える。たった一人だけ上記登場人物と関連があることは以下に示すが、この8頁は小説作りに良くある「終わり方を後で『より劇的になるように』とってつけた」というやり方だと、愚考した次第だ。
 この8頁のプロローグの方では、大晦日の豪雪山の送電線鉄塔目指して二人の男が登っていく下りが描かれている。以降その意味は最終章になるまでさっぱり分からない。ただ、上記登場人物の内、電力業界政治担当幹部の昔の所業に恨みがある「関東電力」の元社員が雪山の二人の一方であって、会社に復讐しようとしているということだけは示されている。そして、終章。この二人は「新崎原発」の電気を送る二系統の50万ボルト高圧電線鉄塔を、二つながら破壊するという密命を帯びた二組のテロリストのうち一方なのである。この二人のうち元関東電力社員でない方は「大陸の共産党の国家保安部で訓練され、日本の同朋組織に潜入した工作員」であり、任務が終了した時に元関電社員を殺して自殺に見せかけ、「共和国は永遠なり!」と叫ぶという設定になっている。そして、フクシマと同じく新崎原発メルトスルー、新崎県と日本国の大混乱、その様子。これがこの小説の最終結末である。

 最初に少々呆れたというのはこういうことだ。実際の事件や背景らしきものに基づいて描いていくのだが、全てが類型的に過ぎて描写にリアリティーがないのである。小説としては構成以外はほぼ書き下しのやっつけ仕事と言っても良いと読んだ。その構成ですらが、原子力村の政官財と報道の誰でもが知っているような繋がり方を順に持ってきて、具体的場面にして描いただけのことである。電力料金から政治献金が行く。それが官僚を動かし、マスコミをも常時、厳しくチェックする。おまけに国民は何も知らぬげな「大衆」(この言葉が本書中に何回出てくるだろう)で、マスコミには「訳知り顔」形容を連発。
 結論として、フクシマと保守回帰を機会に原発事故を題材にしていち早く安易に金を儲けようとした著作としか思えなかった。まー近ごろ、こういう本もあるとは勉強になったことだった。ハードカバーの金1600円也。
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     「タマちゃん」の前では顔伏せせざるを得ないキャスターたち    只今

2013年11月12日 15時54分00秒 | Weblog
●8人のテレビキャスター
 「私達は 秘密保護法案に反対します」という横断幕を掲げたキャスターは次の通り。
  田原総一郎
  鳥越俊太郎 
  青木 理 (テレ朝「モーニング・バード」〈月曜〉)
  大谷昭宏 (テレ朝、TBS等。東海テレビ「スーパーニュース」)
  川村晃司 (テレ朝「スクランブル」〈火曜〉)
  金平茂紀 (TBS「サンデー・モーニング)
  岸井成弘 (TBS「サンデー・モーニング)
  田勢康弘 (テレビ東京)


●土壇場になると顕わになる本性
  「この声明に同調するが、名前はだせない、というテレビ関係者もいる」→中日(東京新聞) 
  「赤江球緒・吉永みち子(※)が呼びかけ人に加わった」→毎日新聞

  他の局ならともかく、星浩(テレ朝)杉尾秀哉(TBS)そして古館(テレ朝)クンはどうした?

  会見場に、日本テレビ(読売)フシテレビ(産経)の記者の姿なかったというのは仕方ないとして、
  NHKの関係者も皆無だったとか。早くも新会長の顔色窺って・・・?
  NHKドキュメンタリ部門の皆さん! 
  「東海テレビ」のドキユメンタリー部門のことは、ご存知ですよね。
  「東海テレビ」はフジテレビ傘下にあっても、かくの如く、奮戦敢闘、幾多の賞を得ています。

  
※赤江球緒=テレ朝の「モーニング・バード」司会者。愛称「タマちゃん」
      今夏の東京地方ラジオ視聴率調査で第1位を得る→TBS「たまむすべ」
      昨年の6月30日付本欄に「よくぞ言ってくれました球緒ちゃん」

 
 吉永みち子=「モーニング・バード」金曜日のコメンテーター。元競馬記者として巾広く活動。
       “9条は日本最後のアイデンティティ」と題する次のような一文がある。
        『これまで護憲派(私)は、“子どもを戦場に送るな”といった感情論のみで9条を語ってきました。
         でもそれだけでは、“敵が攻めてきたらどうする”という声に対抗できず、
         その結果が今日のなし崩し的な改憲の嵐につながっていると思います』
   

 ★こう言った吉永みち子は、どのように改憲の動きや秘密法案に向き会っているか。
  〈正義〉を振りかざすような〈演説〉はしない。このことを心がけているようです。
  小生、真似たいと思うのですが、このこととても難しい、です。

 
  
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慢性的恐慌状態の世界   文科系

2013年11月12日 12時54分43秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 ちょっと前こういうコメントを書いた。大恐慌というものを改めて考え直してみるために。そして、それが避けられぬものではないということを改めて力説したくて、以下を書こうと思いたった。
【 恐慌につき、一言追加 (文科系)2013-11-08 18:06:31
 大戦以前までマルクスやケインズなどが恐慌を資本主義の最大問題と見て格闘してきたのは銀行倒産問題などよりも、失業者が激増するという問題があるからでした。失業者激増ほど社会的に非生産的で、いろいろに社会を荒らす問題はないからです。ヒトラーの台頭も、1929年の世界大恐慌以来のドイツの失業問題が無ければ多分あり得なかったこと。日本の大陸進出願望、社会的機運も同じことでした。
 ところが今は、銀行倒産は国が救うが、失業者問題はもう放置と言って良い。スペイン、ギリシャ、ポルトガル、イタリア、アイスランドに、アジア、アフリカ諸国のように、若者を中心に膨大な失業者を何とも出来ない国があるのだから、これは世界恐慌です。それらの国々に世界の諸問題がしわ寄せされているわけですから。こんな豊かな世界が、若い人生の未来を何よりも奪ってしまうようなこの現代社会最大問題で見れば、昔よりは遙かに悪くなっているということでしょう。
 銀行倒産は国家が救うのに、若者の失業者放置って、どういう理屈で続けられるのでしょうか。失業者が多い国家が無力だから仕方ない? いやいや、これらの国々は、たとえばギリシャがゴールドマンなどの世界的金融資本に食い物にされたとか、世界経済の構造的問題が存在しているというのは、知る人ぞ知る公然となった有名な話。 】

 さて、上の諸国で若者の50%が失業などというような問題は、どうしようもないことなのだろうか。こういう失業問題に対して、今のアメリカではこんな見方すら存在しているようになったのだが。
「父の代から生活保護。前向いて生きる気が全くない、どうしようもない奴らだ」
 こういう議論に凝り固まっているのが例えば、共和党のボストンティーパーティー一派。彼等に言わせれば「こういうだらしない連中がオバマを担ぎ上げてオバマケアを創らせている。彼等の窮状は彼等の自己責任であって、国家が面倒見る必要など全くない。」
 一人の人格としてはこう非難されても仕方ない人々も多いだろうとは認める。が、こういう生活の人々が「貧困の世襲」を含めて長期にわたって世界に無数に生まれている時代が今だとしたら、失業者個人の問題とだけ片付けられるものだろうか。マルクスもケインズもこういう問題をこそ経済学の最大課題と見てきたはずだ。ところが、現在の経済学では失業問題が脇に追いやられているとは言えないだろうか。これらの国で無数の若者が失業しているのに、その国が何の策も打てず、他国はそれを見て見ぬ振り。こういう問題は国連レベルの世界最大問題と思うのだが。
 さて、若者失業率50%の国もあるという問題は、我が国に急増している不安定雇用の問題と同根のものでもあろう。そして、生活自立も出来ないような人々を放置しておいては、世界の景気なども悪くなるばかりだし、これで景気がよいと言っても一体何の意味があるのか。膨大な不安定雇用も、世界の景気を悪くするはずだ。
 こういう問題を放置する世界は、不景気と失業・低所得との根本的悪循環から脱することが出来ないのではないだろうか。一方でこういう不幸は各国の裁量、対策に委ねておいて、他方ではその原因である国際金融資本に規制をかけず、国連レベルでも野放しにしている。国際金融による世界の会社などの切り売り、合理化・整理、そして、同じく通貨危機、これら野放しのマネーゲームが世界に失業者、低所得者、貧困を増やしてきたのだ。金融が物経済を長期的に育成していく経済を望みたい。こんな豊かな世界に長い間就職氷河世代などというものを作っておいて、何が政治かと言いたい。

 やはりこの世界において企業、資本、貨幣とは、人の職業のため、人がより良く生きるためにあるものであって、マネーゲームのためにあるものではないということだ。そして、この二つが矛盾していて後者が強いというのが今の世界だと思う。ケインズが今の世界に生きていたらこういうに違いない。
「これだけ豊かな世界に失業者、不安定雇用者がこんなに居るとは! 私には予想も出来なかったことだ」
 新自由主義経済学では、ケインズを社会主義的と言う向きもあるようだ。どちらが狂っているのだか。
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