【天風録・12.18】:年賀状じまい
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【天風録・12.18】:年賀状じまい
ことしもあと2週間。やるべきことがまだ山積という人は多いはずだ。年賀状もその一つだろうか。25日までの投函(とうかん)なら元日に届くが、こちらはあと1週間。焦っているうちに日は過ぎていく。師走の何とせわしいことか
▲賀状書くことも責苦に詰る年(石塚友二)。気の利いた言葉を送ろうと、頭をひねるのはしんどいもの。楽になりたいわけではあるまいが、もう書き納めという人が多い。いや、この冬も出さないとの声まで耳にする
▲郵便料金引き上げがやはり大きい。日本郵便も年賀状を出す人が減るのは織り込み済み。発行枚数を前年より25%減らしている。虚礼廃止が叫ばれたり電子メールが普及したりと、減り続けてきた。だが今回の年賀状離れの波はうねりが大きい
▲しゃれたデザインの賀状がそろう文具店。そんな店にも「年賀状じまい」を伝える商品が並ぶ。最後の年賀状であることを書き添えるシール、はがき。新年のあいさつといえばSNSで「あけおめ」が主流になるのか
▲いも版を刷りよごしたる賀状かな(松永珠)。送ってくれた人の姿が目に浮かんだ年賀状が懐かしい。寂しい気もするけれど、変化を連れて来るのが新しい年なのだろう。
元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【天風録】 2024年12月18日 07:00:00 これは参考資料です。転載等は、各自で判断下さい。
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