【政界地獄耳・12.11】:韓国法務省の権力者に対する毅然措置 日本だったら…
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・12.11】:韓国法務省の権力者に対する毅然措置 日本だったら…
★9日、韓国法務省は韓国大統領・尹錫悦(ユン・ソンニョル)に対し、出国禁止措置を取ったと発表した。同省は「法と原則にのっとり厳正に捜査する」と強気の姿勢だ。既に検察は前国防相・金龍顕(キム・ヨンヒョン)の身柄も抑え、「内乱」と「職権乱用」の捜査が進む。同日、最大野党「共に民主党」の議員は軍防諜(ちょう)司令部が作成した戒厳関連文書を公表。軍内部の検討が11月中から進んでいたことを示した。
★9日、顔や身元をさらすことも機密となっている韓国の陸軍特殊戦司令部の「707特殊任務団」団長の大佐は「非常戒厳」を受け、国会で作戦を展開。制服のまま会見し「部隊員は金前国防相に利用された被害者だ」「国民の皆さまに深くおわびする」と謝罪。現場はともかく、軍がどの程度関与していたかは今後の焦点となる。この経緯を我が国に転じれば緊急事態条項(戒厳令)を必要だとする自民、公明、維新、国民民主は政権や施政者に持たせるには、いかに危険なおもちゃになりかねないか考えないのだろうか。
★6日、国民民主党幹事長・榛葉賀津也は会見で韓国の動きを見た上で「緊急事態条項がナチスとなぞらえて危険な政権になるというようなプロパガティブな発言もありますが、全く逆です。緊急事態条項がないことが行政の暴走や権力者の暴走を招きかねない」としたが、国民と政治家に既に信頼関係が乏しく、我が国で首相が暴走した時、韓国のように法務省が“忖度(そんたく)”なしに毅然(きぜん)と首相や防衛相の身柄を拘束出来るか。日本維新の会前代表・馬場伸幸もXで「韓国で起こることは日本でも起きる可能性があるということを自覚しないといけない。憲法改正で緊急事態条項を整備すべきだ」とした。三権に携わる者は全部正しいという国家主義に偏り過ぎてはいないか。自民党は条項は戒厳令ではない、大規模災害時の措置とするが、転用は簡単だ。国民の生命と財産を守るためという詭弁(きべん)で国民の活動を奪ったことは韓国市民から学んだ。この議論は我が国には早すぎる。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年12月11日 07:30:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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