【ドキュメント】:検察の冒頭陳述に安倍派幹部の名前なし 自民党裏金事件で会計責任者の初公判
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ドキュメント】:検察の冒頭陳述に安倍派幹部の名前なし 自民党裏金事件で会計責任者の初公判
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、安倍派(清和政策研究会)の政治資金収支報告書にパーティー券収入のノルマ超過分に関する収支を記載しなかったとして、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪に問われた安倍派事務局長で会計責任者の松本淳一郎被告(76)の初公判が10日、東京地裁(細谷泰暢裁判長)で開かれた。
松本被告は大筋で起訴事実を認めた。一方、検察側は冒頭陳述で派閥幹部らの名前に一切触れず、政治家の関与について新たな事実は明らかにされなかった。
■自民党安倍派の政治資金パーティー裏金事件 派閥パーティー券の販売ノルマを超えた売り上げを政治資金収支報告書に記載せず、議員側に還流(キックバック)してきた。松本淳一郎被告は2018年から2022年までの派閥の収入や支出について、本来の額より計約13億5000万円少なく収支報告書に記入して提出したとされる。派閥会長だった安倍晋三元首相が2022年4月に派閥幹部会合で還流の中止を指示したが、7月の安倍氏の死去後、8月の幹部会合で還流の再開が決まったとされる。
自民党の一連の裏金事件では安倍派の国会議員3人を含む10人が立件され、6人が起訴された。公開の法廷で裁判が開かれるのは松本被告が初めて。
◆14:30 起訴事実に「一部間違いがございます」
松本被告は紺色のスーツに白いシャツ、赤いネクタイ姿で入廷し、裁判官席と傍聴席に向かってそれぞれ一礼して着席。口は真一文字に結び、傍聴席を一瞥した。
細谷裁判長は松本被告に名前や生年月日、本籍、住所などを質問し、松本被告がそれぞれ回答した。
その後、検察官が起訴状を朗読した。
松本被告は裁判長から起訴状の内容について問われると、「一部間違いがございます」と述べ、2018年と2019年の一部の不記載については「認識しておりませんでした」などと説明。その上で、「その他は間違いございません」と大筋で起訴事実を認めた。
◆14:41 還流は「かねて」続けられてきた
検察官による冒頭陳述が始まった。
松本被告がノルマ超過分の還流や収支報告書への不記載に関わった経緯については、「前任者から引き継ぎを受ける中で」などと指摘するにとどまった。
安倍派で還流そのものが始まった経緯についても、「かねて」という言葉を繰り返して慣習的に続けられてきたことを説明するのみで、派閥幹部らの関与の有無には言及しなかった。
◆15:03 検察の聴取に「深く考えなかった」と供述
検察側が、提出する証拠の概要説明を始めた。
安倍派職員の供述調書では、パーティー券の販売ノルマを超過した分のリストを作成し、松本被告に提出していたことなどを立証するとした。
松本被告本人の供述調書の概要も読み上げられた。「深く反省している」と述べたほか、還流については、自身の前任者を含めて「以前から続いていたが、大きな問題になってこなかったので、深く考えることはなかった」などと供述したという。
松本被告は口を「へ」の字に結び、時おり頭を左右に傾けながら聞いていた。
◆15:15 次回は6月18日、弁護側の被告人質問
細谷裁判長が検察側と弁護側の意向を確認し、次回は6月18日午前10時半から弁護側の被告人質問などを行うと決めた。
松本被告は裁判官席に向かって一礼してから、法廷を退出した。
元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【話題・裁判・自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件・政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪に問われた安倍派事務局長で会計責任者の松本淳一郎被告(76)の初公判】 2024年05月10日 18:10:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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