路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【疑惑】:石破首相や政治団体に対し上脇教授が告発 裏金事件の再調査「石破逃ゲル」では済まない

2024-10-03 14:30:30 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【疑惑】:石破首相や政治団体に対し上脇教授が告発 裏金事件の再調査「石破逃ゲル」では済まない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:石破首相や政治団体に対し上脇教授が告発 裏金事件の再調査「石破逃ゲル」では済まない

 「新しい事実が判明すれば調査が必要だ」

 第102代首相に選出された石破茂総理大臣(67)。1日夜の就任会見で、自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件の再調査について問われた際、こう言い切っていたが、早くも「新しい事実」が出てきたようだ。

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             ブーメラン(C)日刊ゲンダイ

 神戸学院大の上脇博之教授(66)が3日、石破首相や鴨下一郎元衆院議員(75)が代表を務めた政治団体「水月会」が2019~21年に開いた政治資金パーティーで、別の政治団体から計138万円の支出を受けながら、収支報告書に記載する収入を計80万円分少なくし、政治資金規正法違反の疑いがあるとして、石破首相や政治団体の会計責任者ら4人に対する告発状を東京地検に提出したのだ。 

 ■石破首相は裏金問題について「以後、気を付けますでは済まない」と明言していた

 裏金事件が発覚するきっかけを作った日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗(日曜版)」(10月6日号)は、この問題の詳細についてスクープしているのだが、石破首相は2023年12月17日のフジテレビの番組で裏金問題に触れた際に政治改革の必要性を強調。「政治資金規正法を含めて法体系を見直さないと、『以後、気を付けます』では済まない」「透明性の確保、あるいは罰則の強化もあるのかもしれない」と語っていた。

 「以後、気を付けますでは済まない」「罰則強化」まで踏み込んでいたのだから、自らの政治団体で起きた疑惑をきちんと調査し、説明するのは当然。さらに石破首相が再三、口にしていた「説明責任を果たす」の意味とは「言いっ放しではなく、国民に納得して理解してもらうこと」だから、一刻も早く責任を果たすべきではないか。

 《総理大臣就任直後に「赤旗砲」を食らう石破氏(笑)》

 《石破さんも裏金問題に関与していた疑いがあるとは…》

 SNS上では早速、疑惑解明を求める声が広がっている。

 総裁選で掲げた“公約”をことごとく覆し、名前をもじって「石破逃ゲル」などと揶揄され始めた石破首相。まさかこの件も「ルール違反」を犯すのではあるまいな。

                    ◇  ◇  ◇

 自身が関与した政治団体にも裏金疑惑が浮上した石破首相。

 ●関連記事『【もっと読む】《裏金問題・旧統一教会との癒着…自民党には自浄能力なし!石破内閣への各世論調査ではっきり》』『【さらに読む】《石破新総裁もやはり“政治屋”…早くもブレブレで泉房穂氏も「“手のひら返し”情けない」と落胆》』などを取り上げている。

 ■関連記事

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース マネー 【トピックスニュース・自民党・石破政権・政治とカネ】  2024年10月03日  14:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【兵庫県知事選挙】:斎藤前知事の対立候補に 維新が清水貴之参議院議員を擁立 5人立候補予定で乱立状態

2024-10-03 07:58:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【兵庫県知事選挙】:斎藤前知事の対立候補に 維新が清水貴之参議院議員を擁立 5人立候補予定で乱立状態

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県知事選挙】:斎藤前知事の対立候補に 維新が清水貴之参議院議員を擁立 5人立候補予定で乱立状態

 5人目の候補者が名乗りをあげた。

 兵庫県知事の失職に伴い行われる「知事選挙」に、日本維新の会が、清水貴之参議院議員を擁立する方針で調整していることが分かった。

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【兵庫県知事選】斎藤前知事の対立候補に 維新が清水貴之参議院議員を擁立 5人立候補予定で乱立状態© FNNプライムオンライン

 ■維新の会が清水議員に出馬要請 自身も出馬の意向

 10月2日午後、兵庫県庁に姿を見せたのは、参議院兵庫選挙区選出の日本維新会の清水貴之議員(50)。

 維新県議団の総会で11月に行われる知事選への出馬を要請され、自身も出馬の意向を示した。

 日本維新の会 清水貴之参議院議員:僕が大好きな兵庫県ですから。これだけ兵庫はいいところなんですよと、前向きにもっと行きましょうよというイメージに変えていきたいなと思っていました。

 清水議員は衆議院選挙の兵庫8区にくら替えしての立候補を予定していたが、知事選への出馬に切り替えることになった。

 日本維新の会 清水貴之参議院議員:衆議院とも、どうしたらいいのかなとも考えながら、でもやっぱり兵庫県を何とか変えていきたいなという思い。本当に厳しい選挙になると思うんですけど、戦っていきたい。

 ■「清水さんにはお世話になった」と斎藤前知事

 前回の選挙で斎藤前知事を推薦した日本維新の会は、出馬を表明した斎藤前知事の対立候補として見据えている。

 日本維新の会 吉村洋文共同代表:維新として(斎藤前知事に)辞職すべきだという意見も伝えて、不信任決議までしたわけですから。維新の責任としても、兵庫県民の皆さんにじゃあ誰がふさわしいのかという選択肢を示すべき。

 この動きに対し2日朝、斎藤前兵庫県知事は「清水さんにはお世話になった。自分に何ができるかだけを考えたい」と話した。

 知事の失職に伴い行われる知事選挙には、ほかにも無所属で共産党推薦の大澤芳清さん(61)が出馬を表明。

 経済産業省出身の中村 稔さん(62)も出馬を表明し、自民党が支援するか検討しているほか、前尼崎市長の稲村和美さん(51)も出馬する意向を固めている。

 すでに5人が立候補を予定し、“乱立状態”の兵庫県知事選挙。10月31日に告示、11月17日に投開票が行われる。

 (関西テレビ「newsランナー」 2024年10月2日)

 元稿:FNNプライムニュース 主要ニュース 政治 【地方自治・兵庫県・知事の失職に伴い行われる「知事選挙」】  2024年10月02日  22:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【中山知子の取材備忘録・08.25】:名物「石破茂氏の本棚」で目にした歴代自民党総裁の写真 かつて語った理想の総理総裁像

2024-10-03 07:45:10 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【中山知子の取材備忘録・08.25】:名物「石破茂氏の本棚」で目にした歴代自民党総裁の写真 かつて語った理想の総理総裁像

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【中山知子の取材備忘録・08.25】:名物「石破茂氏の本棚」で目にした歴代自民党総裁の写真 かつて語った理想の総理総裁像

 9月12日告示の自民党総裁選(同27日投開票)は、これから、さまざまな候補者の出馬表明が始まる。岸田文雄首相が14日の不出馬表明会見で「『我こそは』と思う人は積極的に手を上げ、真剣な議論を戦わせてほしい」と述べたことを受けて、これまで5人が最高だった候補者数を上回り、過去最大の立候補者となる可能性も出ている。「百花繚乱(りょうらん)」というのか、大乱戦というのか、いずれにしても1度目の投票では決着がつかず上位2人の決選投票になりそうな雰囲気の中、なかなか結果は見通せないというのが、現在地の状況だ。

インタビューを受ける石破茂元幹事長。背後の本棚にはかつての自民党総裁の写真も並んでいた(2023年7月撮影)
インタビューを受ける石破茂元幹事長。背後の本棚にはかつての自民党総裁の写真も並んでいた(2023年7月撮影)

 8月19日に出馬表明した「コバホーク」こと小林鷹之・前安全保障相(49)や、30日に表明予定の小泉進次郎元環境(43)ら2人の40代議員をはじめ、現在浮上しているのは、総裁選に初めて臨む顔ぶれが多数。26日に出馬を表明する河野太郎デジタル相(61)は3度目の挑戦だが、その意味では石破茂元幹事長(67)の5度目の挑戦というのは、かなり目を引く数字といってもいい。・・・続きは、会員登録後、

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中山知子の取材備忘録

 ■中山知子の取材備忘録

 ◆中山知子(なかやま・ともこ) 日本新党が結成され、自民党政権→非自民の細川連立政権へ最初の政権交代が起きたころから、永田町を中心に取材を始める。1人で各党や政治家を回り「ひとり政治部」とも。現在、日刊スポーツNEWSデジタル編集部デスク。福岡県出身。青学大卒。 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・コラム・「中山知子の取材備忘録」】  2024年08月25日  11:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【中山知子の取材備忘録・08.18】:「未知との遭遇」先が読めない自民党総裁選 最初の壁は20人の推薦人争奪戦、引きはがしも…

2024-10-03 07:45:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【中山知子の取材備忘録・08.18】:「未知との遭遇」先が読めない自民党総裁選 最初の壁は20人の推薦人争奪戦、引きはがしも…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【中山知子の取材備忘録・08.18】:「未知との遭遇」先が読めない自民党総裁選 最初の壁は20人の推薦人争奪戦、引きはがしも… 

 今となっては、ある意味で「劇場型政治」だったといえるのかもしれない岸田文雄首相(67)の早すぎる電撃不出馬表明を受け、自民党総裁選の幕が事実上切って落とされた。派閥裏金事件で信頼が失墜した自民党の新しい「顔」を選ぶ戦いだが、これまでの総裁選の様相とはかなり違う。

 従来は派閥ごとに候補を支援し、そうした大きな力を得た候補が総裁選を勝ち抜くのが大半だった。岸田首相も前回は安倍、麻生、茂木各派の支援を受けた。今回、派閥は解消(麻生派を除く)されたのだから、ボスの顔色をうかがうことなく、表向きは自分が期待する候補に投票できる。一方で、本当に派閥の重しがきかなければ結果がなかなか見通せず、自民党関係者を「票読みが難しすぎ」「未知との遭遇」などとうならせる戦いが待ち受ける。

岸田文雄首相(2023年8月撮影)
岸田文雄首相(2023年8月撮影)

 岸田首相が踏み切った「派閥解消」で派閥の論理に縛られない投票行動が可能になったが、出馬には20人の推薦人が必要。これまでは大きな派閥に属していたら20人は余裕をもって集められるし、派閥の支援がない場合、集める先からほかの陣営に引きはがされていくという現実もあった。

 20人の推薦人を確保するというのは、簡単なようにみえて難しい。「その候補者のために、署名となつ印を求められることになる。いわば『血判状』。その政治家を評価した自身の判断も、後々まで残る。政治家としての評価にかかわる」(政界関係者)重いもの。顔ぶれも「幅広さ」とか「若手の支援」とか、意味を持つものにした方がいいそうだ。推薦人の「質」にこだわる候補者にとっては「ただ人が集まればいい」というものでもないという。推薦人20人は公に名前が出るため、求める側も求められる側も緊張感が漂う。

 推薦人集めをめぐる激動は、何度か目の当たりにしてきた。2015年総裁選では、「安倍1強」の無投票再選を防ごうと、野田聖子氏(63)が出馬を目指して推薦人を集め続けたが、出馬の受付時間と同じ時間から「断念会見」を開いた。その時、野田氏は「だんだん、電話を取ってくれる議員が減った。ここまでだと思った」と述べた。当初、野田氏周辺への取材では、支持に動く可能性がある議員は20人超いたが、あっという間に安倍首相陣営に切り崩された。その総裁選は結局、安倍氏が無投票再選に。野田氏は次の2018年総裁選でも推薦人集めに苦慮し出馬を断念。前回2021年で初めて出馬を果たすことになる。

20人の推薦人が集まらず、自民党総裁選の出馬断念を会見で表明する野田聖子氏(右)(2015年9月撮影)
20人の推薦人が集まらず、自民党総裁選の出馬断念を会見で表明する野田聖子氏(右)(2015年9月撮影)

 一方、1995年総裁選では、当時の自民党で最大勢力だった平成研(小渕派)がバックにいる橋本龍太郎氏の一本化無投票当選を防ごうと、首相就任前の小泉純一郎氏が出馬した。当時は今より10人多い30人の推薦人を集めなくてはならなかったが、この時、小泉氏は出馬締め切り日の未明に30人を確保。朝の7時半から開いた出馬会見で「『小泉つぶし』の圧力が強まるほど、出なければという思いが強まった」と、ほえた。

 小泉氏はこの総裁選では橋本氏に惨敗したが、三度目の正直で臨んだ2001年総裁選で総裁の座に登りつめた。この時は、まさに「大どんでん返し」で、地方票の圧倒的支持を受けた小泉氏が、当初の予想を覆して橋本氏を破った。当時も、今回の岸田首相と同じように不人気だった森喜朗氏の後任を選ぶ総裁選。小泉氏も森派だったが、地方票の配分が従来より重くなる変化や、何より「自民党をぶっ壊す!」と全国で訴えて回った小泉氏のキャラが、国民に受け入れられたことが大きかった。

 選ぶのは自民党員だが、自民党員も国民。国民が政治に求めた「変化」と、小泉氏の訴えやイメージが重なり、政治と国民が同じ方向を向けたことが自民党の「派閥の論理」を覆した。何が起きるか分からないという観点から、今回の総裁選をこの時の総裁選に重ねる人は少なくないが、国民の自民党に対する不信感は、当時より今のほうがかなりキツいと感じる。

 自民党内と、国民が求める「変化(刷新)」の中身は、今回も重なり合うのか。不信感が強いからこそ、その難しさも感じる。そして、そのスタートラインに立つため、推薦人集めに奔走中の「候補者候補」たちは、どこまで絞られるのだろう。固まるまでにはもう少し時間がかかりそうだ。

「未知との遭遇総裁選」。告示を待たず、1カ月あまりの厳しい戦いが始まっている。【中山知子】(ニッカンスポーツ・コム/社会コラム「取材備忘録」) 

中山知子の取材備忘録

 ■中山知子の取材備忘録

 ◆中山知子(なかやま・ともこ) 日本新党が結成され、自民党政権→非自民の細川連立政権へ最初の政権交代が起きたころから、永田町を中心に取材を始める。1人で各党や政治家を回り「ひとり政治部」とも。現在、日刊スポーツNEWSデジタル編集部デスク。福岡県出身。青学大卒。 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・コラム・「中山知子の取材備忘録」】  2024年08月18日  11:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・09.23】:次のキングメーカーは・・・

2024-10-03 07:05:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【HUNTER・09.23】:次のキングメーカーは・・・

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・09.23】:次のキングメーカーは・・・ 

 9月12日にスタートした自民党の総裁選。小林鷹之前経済安保相、石破茂元幹事長、河野太郎デジタル相、茂木敏充幹事長、林芳正官房長官、小泉進次郎元環境相、高市早苗経済安保相、加藤勝信元官房長官、上川陽子外相と過去最多の9人が立候補した。派閥解消がもたらした乱戦だが、最後に笑うのは……。

               ◆   ◆   ◆

 8月24、25日に毎日新聞が実施した世論調査では、石破氏が29%、小泉氏16%、高市氏13%、小林氏7%、上川氏6%、河野氏5%、林氏、茂木氏、加藤氏がそれぞれ1%。日本テレビは、9月3日と4日に行った自民党員に限っての世論調査の結果を報じており、石破氏28%、小泉氏18%、高市氏17%、上川氏7%、小林氏5%、林氏4%、河野氏3%、茂木氏2%、加藤氏2%という結果だった。

(写真:ロイター/アフロ)

 総裁選は、党員票と議員票によって決まるため、一般の有権者が投票することはできない。だが、毎日新聞の有権者の調査と、日本テレビの自民党員の数字はほぼ一致している。ある自民党の大臣経験者は、「毎日新聞と日本テレビをみて、おおよその結論が見えてきた。党内はそこに走りはじめている」と話す。

 1回目に党員票と議員票で過半数をとれば当選が確定する。しかし、候補者が乱立しており、石破氏も小泉氏も過半数を制するのが困難な情勢だ。その大臣経験者はこう読む。

 「最初の勢いは小泉だった。6日に記者会見し、そのあと銀座、横浜で街頭演説をしたが、すさまじい人が集まっていた。小泉が1位で石破が2位という声も高まっていた。ただ、例えば上川は静岡県、加藤は岡山県、茂木は栃木県がそれぞれの地盤。各県連で党員票も確実にとってくる。小泉、石破は1回目で党員票の20%前後をとるのがやっとではないか。当初のまま進めば、おそらくその2人の決選投票になる予定だったが、女性で保守派の高市が割って入る状況だ。スタートダッシュを決めた小林氏だが、いかんせん党員票はとれそうにない」

 茂木氏を応援する旧茂木派の議員は、次のように内情を明かす。

 「(茂木氏は)勝てないが、出馬しないと政治生命が終わる。茂木派はグループに変わったが、総裁選で様子見していれば、出馬した加藤さんが率いることにもなりかねない。決選投票で旧茂木派をまとめあげて、小泉さんか石破さんのどちらかに乗るしかない。その際、岸田政権で主流派を形成してきた岸田派や麻生派とうまく連携がとれるかどうか。乗る船を間違えなければ高く売れる。新政権発足後に希望のポストがまわってくる可能性が高くなる。もっといえば、キングメーカーが引き続き麻生さんになるのか、菅(義偉)さんにとってかわるのか、それとも2人が手を組むのか――。キングメーカーが誰になるのかを見極めて動けるかどうかだ」

 岸田政権で麻生氏と菅氏は明暗を分けた。安倍政権以降、常にキングメーカーとして権勢を誇った麻生氏。一方の菅氏は2021年の総裁選で河野氏を応援したことから、政権中枢から遠ざかる。

 その菅氏、今回は一番の人気者で自分と関係の深い小泉氏を支援。麻生氏は、派閥の一員である河野氏の支援に乗り出した。河野氏は21年の総裁選で、岸田文雄首相に次ぐ2位。しかし、今回は小泉氏や小林氏の若さに押されてか、世論調査の支持率が低迷しており、決選投票まで進むのは難しいとみられる。

 麻生派のある議員は「麻生さんはもう河野では勝てないと踏んでいる。なら、決選投票でどうすれば主流派に、キングメーカーになれるか、そこに腐心している」と話す。想定される最有力の決選投票は小泉氏VS石破氏。麻生派の議員が続けてこう話す。

 「麻生さんが石破さんを嫌っているのは有名です。菅さんと調整して小泉を推す可能性はある。そうなると岸田派も大半が小泉になびく。茂木派は、石破さんが平成研の出身だったこともあり、全員というわけにはいかないでしょうが半数以上が小泉でしょう。茂木派の票は、菅さんが総理時代に官房長官だった加藤さんにも流れるでしょうから。やはり、石破さんは苦しい展開ですね」

 小泉VS石破以外にも小泉VS高市、石破VS高市というパターンも考えられる。その場合はどうなるのか――前出の大臣経験者は次のように予想する。

 「小泉対高市なら、右寄り保守か否かという争いだ。ただ、麻生さんと菅さん、どちらも高市とは以前から距離がある。そうなれば、2人はタッグを組んで小泉。石破VS高市となれば、う~ん、難しいね。どっちに行くか。石破さんが菅さんに自分から頭を下げれば支持が得られるかもしれない。ただ、彼はそれをしない人。他人任せで誰かが調整してくれるだろうって人だから、これまで総理になれなかった。自分で動くだろうか?それは岸田総理に対しても同様で、石破さんが直接頼めば可能性は十分だ。高市は前回の総裁選で安倍さんの差配があって出馬し3位に躍進した。『安部元首相の高市』『石破だけはダメ』と麻生さんが考えれば、茂木らに声をかけ、高市に乗ることはあり得る」

 総裁選出馬の記者会見までしながら、推薦人が集まらずに断念したのは野田聖子元総務相。同氏を支援してきた議員は、「推薦人が12、3人しかいなかったので出馬は無理。けど、ばらばらになるともったいないので勝てそうな小泉に大半がなびくでしょう。そうしないとポストがまわってこない」と肩を落とす。

 意欲満々だった斎藤健経産相も出馬を断念した。斎藤氏は小泉氏と当選同期で「四志の会」というグループを結成している。斎藤氏支援で集まったメンバーは菅氏にも近い議員が多く、大方は小泉氏につくとみられる。斎藤氏は小泉氏からも評価が高く、菅氏もバックにいる。すでに官房長官か党三役という声さえある。

 岸田首相の数少ない功績が派閥解消で、その結果が総裁選候補者が9人も出るという乱戦だ。ただし、派閥解消も今だけのことかもしれない。古参の国会議員は「決選投票はキングメーカーが暗躍する別世界。新たな派閥政治が幅をきかせ、また激しいポスト争いが起こる。実際、裏ではそういう動きになっている。自民党は旧態依然なんだ」と笑う。

 残念ながら、自民党政権が続く限り、日本の政治は変わらない。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・政局・自民党・2024総裁選挙】  2024年09月23日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・09.21】:小林鷹之前経済安保相に「政治とカネ」疑惑|上脇教授が刑事告発

2024-10-03 07:05:00 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【HUNTER・09.21】:小林鷹之前経済安保相に「政治とカネ」疑惑|上脇教授が刑事告発

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・09.21】:小林鷹之前経済安保相に「政治とカネ」疑惑|上脇教授が刑事告発 

 自民党の総裁選の投開票が9月27日と迫る中、候補者の一人である小林鷹之前経済安保相が千葉地検に刑事告発されたという衝撃のニュースが飛び込んできた。特定の企業から上限を超える寄付を受けていたという政治資金規正法違反容疑だ。告発したのは、神戸学院大学の上脇博之教授で、9月16日付となっている。

                  ◆   ◆   ◆

 告発状の記載事実は以下の通りだ。

 小林氏が支部長を務める「自由民主党千葉県第二選挙区支部」は、2021年に地元の冷蔵会社・K社から540万円の寄附を受けた。K社は、同年、自民党の豊田俊郎参議院議員が支部長の「自由民主党千葉県参議院選挙区第六支部」に360万円を寄附している。法人登記によれば、K社の資本金は9,800万円となっている。

 政治資金規正法では、企業団体などの寄附について「寄附の量的制限」という規定を設けており、会社の資本金額や出資の金額に応じて、寄附の総額を定めている。資本金が50億円以上なら寄付総額は3,000万円まで。10億円未満なら750万円と決められている。

 K社の場合、上限は750万円だが、2件で計900万円を寄附しており政治資金規正法に抵触することになる。

               ◆   ◆   ◆

 問題の2021年、小林氏側にはK社から毎月のように20万円が提供されている。それが、衆議院選挙のタイミングで10倍以上の300万円に跳ね上がった形だ。小林氏にとってK社は、まさに“タニマチ”である。ただ、K社が豊田氏に寄附している内容を、小林氏が知らなかったとも考えられる。だが、上脇教授は「それはあり得ないと思います」と話す。

 小林氏の自民支部と豊田氏の自民支部の所在地は、K社と同じ千葉県八千代市にあり、お互いの距離はいずれも車で10分から15分程度と近接している。2014年9月12日の小林氏のFACEBOOKには、兵庫県西脇市にあるK社関連会社の竣工記念式に参加した時の様子が投稿されており、《朝5時台に地元を発ち、「日本のへそ」兵庫県西脇市へ。地元八千代市を拠点に世界に挑む●●●●●●株式会社の西脇工場の見学&竣工記念式に参加。地元の藤井比早之衆議院議員と豊田俊郎参議院議員と共に祝辞を述べました》と書き込んでいた。K社を起点にした、小林氏と豊田氏の関係がよくわかる。

 二人の関係を示す証拠はまだある。小林氏の総裁選出馬で、豊田氏は推薦人に名を連ねている。豊田氏が《9月27日の投開票日に向け、党員の皆様の一票でも多くの投票を小林候補にお願いいたします》とXにポストすると、小林氏は《豊田俊郎参議院議員には、私が政治活動をスタートした時から、八千代市長(当時)としてご指導頂いてきました。豊田議員の助言がなければ、私の地元活動はここまでできなかったと思います。今回も推薦人に。感謝しかありません。八千代から頑張ります!》と返信しており、親密さを伝えるやり取りだ。

 小林氏の自民支部の政治資金収支報告書には、2018年から2020年にかけて、K社から毎年240万円、合計で720万円の献金を受けていたことが記されている。豊田氏の自民支部も、2018年から2020年まで毎年360万円、合計で1,080万円の寄附を受けていた。公表されている政治資金収支報告書をチェックするだけでも、K社による「寄附の量的制限」違反は明らか。政治資金規正法違反の疑いが否定できない。

 岸田文雄首相は、総裁選出馬断念を表明した際、裏金事件を含む政治とカネの問題の「責任をとるため、総裁選には出馬しない」と述べた。今回の総裁選において、立候補者が自覚しなければならない大前提は、「政治とカネ」についてクリーンであること。しかし、小林氏を巡っては先月、2021年の衆議院選挙で小林氏の自民支部が無償で小林氏に事務所を提供した際、政治資金収支報告書に賃料分を寄附として記載していなかったことが判明し、収支報告書の訂正に追い込まれている。

 小林氏とともに刑事告発された豊田氏は参議院の政治改革特別委員長だが、旧統一教会の関連イベントで来賓として挨拶していたこともわかっている。

 「小林氏は若くてクリーン、政治とカネの問題はないとして出馬してきているはず。それがちょっと調べただけでも、政治とカネの問題が出てくる。自民党の金権政治の根深さを象徴するような話だ」(上脇教授)

 自民党は総裁選で大騒ぎする前に、裏金事件を含む「政治とカネ」や旧統一教会の問題を再調査すべきである。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【疑惑・政局・2024自民党総裁選挙】  2024年09月21日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・09.17】:【自民党総裁選】:急落した小泉人気

2024-10-03 07:04:50 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【HUNTER・09.17】:【自民党総裁選】:急落した小泉人気

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・09.17】:【自民党総裁選】:急落した小泉人気 

 「化けの皮がはがれてきた。こうなると思っていたよ」と自民党の大臣経験者が複雑な表情で話す。9月27日に当選者が決まる自民党の総裁選。9人の候補者のうち「最も総裁の椅子に近い」とされてきたのが小泉進次郎元環境相だ。出馬会見には、入り切れないほどの報道関係者が詰めかけ、銀座の街頭演説では数千人の聴衆が押し寄せた。早々と小泉氏に「当確」を打つメディアや「組閣名簿」まで占う報道まであったが……。

                ◆   ◆   ◆

 9月14日、15日の両日に行われた世論調査で、驚くような数字が出た。石破茂元幹事長とトップを争っていた小泉氏が伸び悩み、自民党の党員に絞った読売新聞の調査では石破氏が22%、高市氏が10%と急上昇したのに対して、小泉氏は1%にとどまる。

 日経新聞が、自民党の支持層に限定した調査では石破氏が11%、高市氏が7%アップしたのに対して、小泉氏は11%ダウンという数字なのだ。

 先陣を切って出馬表明し、勢いのよかった小林鷹之前経済安保相も4%ダウン。前出の大臣経験者はこう話す。

 「自民党の党員も高齢化、世襲化が進んでいる。一般的な世論としては小泉氏と小林氏という若い世代を期待する。その一方で、党員は石破氏や高市氏という経験豊富なリーダーを求める傾向にあると感じる。小泉氏は一気に突っ走ったので、1回目の投票で圧勝させるとまずいという危機感から、討論会でも集中砲火を浴び、中身がないことがばれてしまった」

 小泉氏が総裁選公約の「目玉」としたのが、解雇規制の見直し。「日本経済再生のためにダイナミズムな労働市場改革。解雇規制を見直して、人員整理が認められない環境に着手」と出馬表明で訴えた。企業側の「人員整理」には必要性、解雇回避の努力などの4つの要件が課せられているのだが、小泉氏は「学び直し」「再就職支援」を充実させることで4つの要件を見直すという。

 しかし、企業側が優位な立場で社員やパート労働者などを自由に首切りできる、というイメージがふくらんでしまったため、厳しい批判に晒されることになった。

 総裁選が告示されて数日、「解雇規制の促進で、解雇が促進されるわけではない」、「解雇をしやすくするのではない」などと必死で火消しを図る小泉氏。しかし、SNSでは小泉氏が総裁選で勝った場合を想定して、《いつ首切りなんだろうか》、《高い税金をとられて、会社からいらないと一方的に解雇か》、《病気などで休むと、首になるようだ、小泉新総理》といった投稿が多くみられ、「解雇規制」「解雇自由化」などがトレンドにあがった。

 出馬会見で“知的レベルの低さで恥をかくのではないかと皆さん心配しています”と無礼な質問をされ、「(私は)完璧ではない。補ってくれるチームがある」と無難に切り返した小泉氏。だが、その心懸念が現実なったのが、9月14日に行われた日本記者クラブ主催の候補者討論会だった。

 「アメリカのイメージが強いが、中国の訪問のご経験は」と聞かれた小泉氏。開口一番「台湾は多くありますね。自民党青年局で台湾との窓口を多くやっていた」とやった。

 日本は中国と国交を有し、同国の「台湾は自国」との主張を追認している立場だ。一方で、台湾は中国と対峙しており、日本は「台湾有事」が危惧される中、両国と一定の距離感を保ちつつ、独自の外交を展開している。小泉氏の発言は、あまりにノー天気。外交センスが欠如している。

 「やっぱり原稿がないとダメなのかな。お父さんのような独特の勘というかセンスはないのかな」とため息をつくのは小泉氏の推薦人になった議員だ。小泉氏の父、小泉純一郎元首相は、「自民党をぶっ潰す」、「米百俵の精神」といったワンフレーズポリティクスで人気を博し、政局を引っ張った。年金改革法案で自身に疑惑が向けられた際には「人生いろいろ、会社もいろいろ」とけむに巻き乗り切った。

 会見での進次郎氏は、視線を下にむけたまま、原稿を読みながら話した。こうした点について小泉陣営の前出議員は、次のようにぼやく。

 「戦略として、安全運転でやれば人気が高いので勝てるとみていた。だから、出馬会見でもひたすら原稿通りに喋った。小泉さんは、まわりがお膳立てをしてくれたら演じられる。ただ、お父さんのように危機に立たされて独力で乗り切るほどの経験と知識がない。党員、党友は、国民の中でも政治に関心が強い方々。討論会の失敗が重なれば党員票が離れ、石破さんや高市さんに流れていくでしょう。党員票で圧勝し、1回目で決着というシナリオは完全に消えたと言ってもいい。とにかく失言をせず、人気をこれ以上落とさずにやれば勝てると信じたい」

 自民党の古参議員は、「党員や自民党支持層への世論調査では、石破、高市、小泉が3強だ。これからまだまだ総裁選は動くが、一番の逆風が吹いているのが小泉。跳ね返すことができるのか心配だ」と話している。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・政局・2024自民党総裁選挙】  2024年09月17日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・09.17】:自民党総裁選につきまとう裏金問題と旧統一教会

2024-10-03 07:04:40 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【HUNTER・09.17】:自民党総裁選につきまとう裏金問題と旧統一教会

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・09.17】:自民党総裁選につきまとう裏金問題と旧統一教会 

 自民党総裁選がスタートした。立候補したのは、届け出順に高市早苗経済安保相、小林鷹之前経済安全保障担当相、林芳正官房長官、小泉進次郎元環境相、上川陽子外相、加藤勝信元官房長官、河野太郎デジタル相、石破茂元幹事長、茂木敏充幹事長の合計9人。全員が判で押したように「自民党改革」「政治とカネ」を口にしているが、裏金議員や旧統一教会との関係が深い議員が推薦人として名前を連ねている。そのせいか、マスコミが大騒ぎしているわりに、盛り上がりを欠く状況となっている。

                ◆   ◆   ◆

 裏金議員が推薦人となっているのは、高市陣営が最多の13人、小泉陣営と上川陣営は各1人、加藤陣営は4人、茂木陣営は2人で、他の候補者は推薦人に裏金議員を入れていない。

 際立つのは、高市陣営の13人だ。「推薦人は20人。半分以上が裏金議員とは言葉もない」と話すのは、石破氏を支持する議員。高市氏の推薦人になった三ツ林裕己衆議院議員は、2,954万円もの裏金で1年間の党役職停止。裏金1,564万円の杉田水脈議員は、人権問題で度々追及されてきた問題児だ。13人の裏金合計は9,015万円に上る。

 4人の裏金議員がいるのは加藤陣営で合計額は1,570万円。茂木陣営2人の裏金合計は2,064万円となっている。

 「各陣営とも出馬会見の段階で裏金のことをかなり突っ込まれた。できる限り裏金議員を入れないようにしていたが、推薦人集めに苦労した高市さんは(裏金議員を)入れるしかなかった。小林さんの場合、推薦人に裏金議員はいないものの、出馬会見には裏金議員が7人、旧統一教会との関係があった議員は13人も出席していたことが分かっている。

 その小林氏は会見で、「(裏金事件の)再調査という話もありますが、本件については実態が正直よく分からない」、「(捜査は)権限を持っている検察当局が調べ、今回は不起訴という処分になっている。検察のような権限を持たない自由民主党が調査をするのは限界がある」、「(安倍派の裏金議員の処分で)要職など外れた方もいますが、国民の皆様の一定の理解が得られたら、適材適所の人事を行うべき」などとと述べ、国民を唖然とさせた(既報)。

 小林氏が初入閣した際に「閣僚に」と売り込んだことで知られる甘利明元幹事長。麻生派ながら早々に小林氏の応援に立っている。同氏は、2018年に「UR疑惑」で建設会社側から100万円の現金を受領していたことが露見し、経済再生担当相の辞職に追い込まれた“ブラック”な人物。小林陣営のある議員が、困惑気味にこう話す。

 「出馬会見は失敗だった。裏金や旧統一教会との関係に、ここまで厳しい目が注がれているとは……。議員票はかなりとれるが、党員からの支持が足りない。甘利さんは、小林推しであちこちに宣伝してくれているのだが、ご指摘のようにブラックな一面があり逆効果。なんとか払拭したいが……」

 スタートダッシュに成功したかのように見えた小林氏だったが、、裏金議員や旧統一教会との関係がボディーブローのように効きはじめており、伸びを欠いている。

 また、上川陣営の推薦人になった盛山正仁文科相は、2021年の衆院選で旧統一教会の友好団体と「政策協定」にあたる推薦確認書に署名していて大問題になった人物。「大本命」と目される小泉氏陣営にも、裏金76万円の山田美樹衆議院議員と盛山氏同様に旧統一教会への推薦確認書にサインしていた大串正樹衆議院議員がいる。

 小泉氏の背後にはグレーな大物も顔をのぞかせる。菅義偉元首相は街頭に立って小泉氏支援を表明。萩生田光一元政調会長も小泉氏支援だ。

 「裏金議員で応援してくれている人はかなりいます。裏金議員でも1票ありますから。記者会見でも、わざわざ旧統一教会に詳しいジャーナリストから質問してもらい、関係がないと断言した。萩生田氏などの支援もあり、応援団も少しは増えた。ただ、彼らは裏金のイメージが強すぎるので、絶対に表に出ることはない」(小泉陣営の議員)

 だが、萩生田氏は党から処分を受けている身。つまり「執行猶予中」だ。動画サイトに出演し、対談相手に「萩生田先生には(裏金の)使途不明はない。領収書とメモとか全部あって、ほぼ全部説明できる」とヨイショさせクリーンなイメージを演出させているが、政治資金処理の実態をみれば、怪しいというしかない。

 例えば2022年の萩生田氏の政党支部「自由民主党東京都第24選挙区支部」の政治資金収支報告書は、訂正が半年ほどで5回。裏金事件を受け、新たに追記した支出や海外での会食費がやたら目立つ。一方で、萩生田氏は「お金(裏金)を個人口座に移しちゃって、何に使ったかわからなくて、場所も日にちも特定できなくて、使途不明で選管に出している人が複数いるのも事実なんです」などと訳知り顔で話しているのだから呆れるしかない。

 萩生田氏の言い分が事実だと個人所得になるため課税対象だが、自民党の大臣経験者は「裏金議員が税金を払ったなんて聞いたことない。絶対にしないはず。1人が払えば全員が払え、と拡散しますから」と嘆く。

 党の処分が出たからといって、裏金問題が終わったわけではないのだ。

 総裁選で表紙だけ変えて裏金問題は過去のものとする――そんな自民党の魂胆が透けて見える。 

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・政局・2024自民党総裁選挙】  2024年09月17日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・09.11】:【自民党総裁選】:「改革」叫ぶ小泉氏を支援するブラック議員たち

2024-10-03 07:04:30 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【HUNTER・09.11】:【自民党総裁選】:「改革」叫ぶ小泉氏を支援するブラック議員たち

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・09.11】:【自民党総裁選】:「改革」叫ぶ小泉氏を支援するブラック議員たち 

 9月6日、小泉進次郎元環境相が自民党総裁選に立候補することを表明した。小林鷹之前経済安全保障担当相、石破茂元幹事長、河野太郎デジタル相、林芳正官房長官、茂木敏充幹事長が先行して出馬表明。9日に高市早苗経済安全保障担当相が、10日には加藤勝信元官房長官も出馬することを表明して総裁候補が乱立する状況だ。

<picture>時代は「誰」を求めるか? THE MATCH 自民党総裁選2024</picture>

 このうち、小泉氏が注目されることについて「最も総裁の座に近い候補だからですよ」と話すのは総裁選で同氏に投票するという自民党のある議員。「メディア対策も万全ですよ」と自慢げだ。

                  ◆   ◆   ◆

 小泉氏の記者会見はPR会社が仕切り、出席には事前登録が必要だった。出席した記者によれば「QRコードでチェックを受け、座席まで決められ、用意周到という感じでした」と感想を話す。

 「新時代の幕を開ける」と述る小泉氏。「総理大臣になれば、1年以内に政治改革をやる」「解散総選挙で信を問う」と訴え、早くも総理になったかのような物言いだ。

 小泉氏の後に、確実に総裁選出馬会見を予定しているのは、高市早苗経済安全保障担当相のみ。上川陽子外相、加藤勝信元官房長官、斎藤健経産相は、推薦人20人が集まるかどうかギリギリのところだという。

 総裁選は1回目の投票で小泉氏がトップに躍り出ることが確実視される状況だ。だが、10人ほどが乱立する総裁選では、小泉氏といえども1回目で過半数の票を積み上げるのは、厳しいとみられている。

 2位には、石破氏、高市氏、小林氏のいずれかが有力視され、決選投票になる見込みとなっている。前出の小泉シンパは、「本当は1回目で勝ちたいが難しいだろう。小泉さんは、発言や行動の一つひとつに注目が集まる候補者。裏金議員や政治とカネへの対応、世襲の問題などで、ちょっとでも口を滑らすだけで支持が急降下しかねない」と陣営を引き締める構えだ。

                ◆   ◆   ◆

 そんな小泉氏が抱える“火種”の一つが、推薦人や彼を支持する議員だという。小泉陣営の選対は、トップの菅義偉元首相が牛耳り、そのグループ「ガネーシャの会」のメンバーが多く名前を連ねる。実務は、岸田派の小林史明衆議院議員と村井英樹官房副長官に委ねられているが、その裏で暗躍しているのが、“スネにキズ”ある議員たちだ。

 菅氏と近く、二階派から推薦人を大量に集めているとされるのが武田良太元総務相。その子分である宮内秀樹衆議院議員、鳩山二郎衆議院議員、鷲尾英一郎衆議院議員らが小泉支援で動いているという。

 二階派はすでに、二階俊博元幹事長が政界引退を決めており、草刈り場になりかねない状況。「二階先生は総裁選にはあまり口出ししていない。ただ、主流派になれるようにという指示だけはしているそうです。武田さんはもとも菅さんと昵懇の仲。小泉陣営の中核は、菅―武田のラインと言っていいでしょう」(旧・二階派の議員)

 しかし、武田氏は自民党の裏金事件で1,926万円の不記載が判明。今年4月に「役職停止1年」の処分を受けている。国会の政治倫理審査会に呼ばれ、弁明を余儀なくされたことは記憶に新しい。

 宮内氏も裏金議員だが、公共事業を巡ってきな臭い噂が絶えない議員だ。2020年に発覚した中央自動車道耐震補強工事における強度不足問題を巡っては、NEXCO中日本が発注した工事を受注したO社と宮内氏の癒着が、週刊文春で大きく報じられた。当時、農水副大臣だった宮内氏はO社が「支援者」であるこことを国会答弁で認めたが、献金やパーティー券などの付き合いは否定している。

 ハンターで指摘しているように、鳩山氏の政党支部は、暴力団親交者の会社から政治資金を得ていたことが判明(既報)。さらに、2021年の衆議院選挙では旧統一教会が鳩山氏の支援を行い、旧統一教会の久留米家庭教会の幹部が「福岡6区ですね、鳩山二郎先生はですね、見事に12万5,366票を獲得いたしまして勝利しました」、「いったん締めくくりとして、ここに鳩山二郎先生を迎えて、勝利の報告をしてもらう(中略)皆さん歓迎してください」と述べていたことが分かっている。鳩山氏が当選御礼のために久留米家庭教会にやって来ることを予告してたわけで、旧統一教会と鳩山氏の深い関係を物語るエピソードだ(既報2

 小泉陣営の選対には、安倍派の裏金議員・佐々木紀衆議院議員や、飛行機に搭乗した際のパワハラを歌手の吉幾三さんに告発され、大炎上した長谷川岳参議院議員の名前もある。

 「長谷川さんは選対では各種団体の担当になっています。要は、都道府県連の団体に挨拶に出向いたり、電話で小泉氏に1票をお願いする役割です。だけど、パワハラの長谷川が電話をするだけでマイナスですよね。誰が長谷川を引っ張り込んだのか……。マスコミやネッ上での攻撃材料にならなければいいが」(前出の自民党議員)

 また、小泉氏支援の大串正樹衆議院議員は、2021年の衆議院選挙で旧統一教会と「政策協定」を締結し、書面にサインをしていた。霊感商法が社会的問題となっている、旧統一教会。大串氏は消費者担当の副大臣を務めたこともある。

 2022年10月26日の朝日新聞電子版によれば、大串氏は《支援者の1人に友好団体の関係者がおり、「国政報告会を開いてほしい」と依頼され、「選挙前であるので、私が出向いた」。その際、「『推薦書を交付します。つきましてはこれにサインをしてほしい』とその場で言われた」という。突然のことだったが、用紙をその場で見て署名した》旧統一教会にまで出向いてサインというのは、よほど親しい関係だと思われる。また、小林氏も旧統一教会の幹部とのツーショット写真が流出し、多大な支援を受けていたとみられている。

 小泉氏自身に問題がなくとも、支援する議員がブラックばかりだと陣営全体の評価が下がるのは必定。小泉氏の「爆弾」は、足元の支援議員にあるのかもしれない。もっとも、裏金議員が80人以上もいる自民党の総裁選だけに、きれいな戦いを望む方が無理な話なのかもしれない。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政局・自由民主党・2024総裁選】  2024年09月11日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024年10月01日 今日は?】:初の5000円札を聖徳太子の肖像で発行

2024-10-03 00:00:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2024年10月01日 今日は?】:初の5000円札を聖徳太子の肖像で発行

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年10月01日 今日は?】:初の5000円札を聖徳太子の肖像で発行

 ◆10月01日=今日はどんな日

  コーヒーの日

 ◆出来事

  ▼初の5000円札を聖徳太子の肖像で発行(1957)▼京都大の本庶佑特別教授がノーベル医学生理学賞を受賞(2018)▼初の国勢調査(人口調査)を実施(1920)

表面
裏面

特集 巻頭対談

日時:2018年12月27日(木) 場所:京都大学基礎医学記念講堂 階段教室

 ◆誕生日

  ▼原田伸郎(51年=タレント)▼中村正人(58年=DREAMS COME TRUE)▼柏原芳恵(65年=歌手)▼滝川クリステル(77年=フリーアナウンサー)▼相葉裕樹(87年=俳優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年10月01日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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