【ぎろんの森】:政治の腐敗と有権者の選択
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ぎろんの森】:政治の腐敗と有権者の選択
政治資金パーティー裏金事件を巡り、東京地検が自民党安倍、二階、岸田各派の会計責任者らを政治資金規正法違反で在宅・略式起訴したことを受け、3派と森山派が派閥の解散を決めました。
同党の政治刷新本部がまとめた党改革中間報告は、裏金づくりの温床となり、人事や政策を数の力でゆがめてきた派閥について「本来の政策集団に生まれ変わらねばならない」と指摘し、政策集団としての存続は認める内容です。
派閥解消と復活を繰り返してきたのが自民党の歴史ですから、今回も派閥が本当に解消されるのか疑わしい。
東京新聞は社説で裏金事件を繰り返し批判し、政治資金の透明化を訴えてきました。
特に、22日掲載の長文社説「それでも政治は正せる」では「こうした状況を招いた責任は私たち有権者にもある。眼前の腐敗にまみれた議員たちを選んだのは私たち自身だからである」と訴えました。
読者からは、有権者に責任はないとして内容に不快感を示した意見もありましたが、多くは有権者の選択=写真=の大切さを強調するものでした。一部ですが紹介します。
「政治に関心を持ち、より多くの人が投票すれば政治は少しは変わる」「裏金問題は自民党のおごり、野党の弱さと甘さ、国民の無関心さが原因だ」「自民党の金まみれは今に始まったことでない。こうした議員を飽きもせず国会に送る有権者の問題だ」
「派閥が解散しても、しばらくすれば新しい勢力が生まれ、自民党全体としてはあまり変わらないのではないか」との指摘もありました。
読者の鋭い指摘にはいつも刺激されますが、有権者が諦めてしまえば、日本の政治がより悪い方向に進むのは火を見るより明らかです。
年内に衆院解散・総選挙が行われる可能性もあります。私たちの民主主義があるべき方向に進むよう、読者の皆さんとともに権力監視を続け、言わねばならないことを言い続ける社説でありたいとの思いを一層強くしています。読者の皆さんからのご意見、本欄での談論風発の議論は大歓迎です。(と)
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【ぎろん森】 2024年01月27日 07:53:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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