【政界地獄耳・03.17】:意識し合う北朝鮮のミサイルと日韓首脳会談
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・03.17】:意識し合う北朝鮮のミサイルと日韓首脳会談
★相変わらず北朝鮮は断続的にミサイル実験を繰り返す。防衛省の発表によれば16日には午前7時9分頃、平壌(ピョンヤン)近郊から東方向に向けて、大陸間弾道ミサイル(ICBM)級1発を発射し、北海道渡島大島の西方約200キロ、日本の排他的経済水域(EEZ)外側の日本海に落下した。官房長官・松野博一は「安保理決議に反する。今回の発射行動は国際社会全体への挑発をエスカレートさせる暴挙であり断じて容認できない」と北朝鮮に厳重抗議した。
★ただ今回も13日から23日までの予定で米韓合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」を展開中。この演習の目的は北朝鮮の核・ミサイルの高度化に対抗するものだ。昨今の北朝鮮のミサイル実験はほぼ、米韓、日米、米国を中心にした多国籍軍事演習が、韓国国内か東シナ海周辺海域で展開されている時に行われるといえる。北朝鮮は当初からこの演習に強い関心を示していて9日には近距離弾道ミサイル(CRBM)級の射程のミサイル6発を発射。12日の朝には核兵器の搭載が可能な戦略巡航ミサイル2発を潜水艦「8・24英雄」から初めて日本海に向けて発射する動きを見せた。潜水艦からの発射は初めてで、これで北朝鮮はどこからでも核ミサイルを発射することができることを内外に示した。つまり最新式のミサイルを打ちまくり、米国の関心を引きたいということだろう。
★そしてもう1つ北朝鮮が意識したのが韓国の尹錫悦大統領の国際会議の参加を除けば12年ぶりとなる来日だ。まして大統領は慣例の米国訪問よりも先に来日を優先した。大統領はソウルで日本に向かう直前、ミサイル実験を受け米韓軍事演習の徹底を指示し、日米韓の安保協力の強化と北朝鮮の挑発を逆手に取る発言をしたが、日韓首脳会談は低支持率同士の会談。会談で決めた話で両首脳の支持率が再度下がることがなければいいが。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2023年03月17日 06:58:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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