路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説②・12.08】:子供とネット 投稿の怖さと責任どう教える

2024-12-08 05:00:40 | 【ソーシャルネットワーク(SNS)の功罪・社会的影響・子供・有害情報追放・事件

【社説②・12.08】:子供とネット 投稿の怖さと責任どう教える

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②・12.08】:子供とネット 投稿の怖さと責任どう教える

 インターネットを使った他者への 誹謗 ひぼう 中傷が、子供たちの間でも深刻さを増している。軽い気持ちでの投稿が重大な結果を招くこともあると、繰り返し伝えねばならない。 

 東京・池袋の乗用車暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さんに脅迫メールを送ったとして、警視庁が中学3年の14歳の女子生徒を東京地検に書類送検した。

 女子生徒は、自宅のパソコンから、松永さんが副代表理事を務める「関東交通犯罪遺族の会(あいの会)」に、「 辛 つら いなら私がかわりに殺してあげようか」などと書いたメールを送ったという。

 女子生徒は「悩みがあり、警察に相談に乗ってほしかった」と容疑を認めているという。

 大切な妻と娘の命を一瞬にして奪われた松永さんは、「2人の死を無駄にしたくない」と、交通事故防止を訴えてきた。その松永さんに、心の傷をえぐるような言葉を投げつけたのが、14歳の少女だったことに驚きを禁じ得ない。

 今年3月には、兵庫県の中学3年の男子生徒が特定の弁護士を名指しし、「殺す」などと脅すメール9000通を都内の中学校などに送ったとして、書類送検されている。生徒は「ストレスを解消できた」と話しているという。

 たとえ悩みやストレスを抱えていたとしても、その辛さから逃れるために、他者を傷つけていいことにはならない。相手に面と向かって言えない言葉は、ネット上でも使うべきではない。

 全国の小中高校を対象にした国の調査では、ネットを使ったいじめの件数が昨年度は2万4000件を超えた。スマートフォンやSNSの利用が子供にも広がり、大人の知らないところでいじめが陰湿化することも珍しくない。

 SNSは手軽にメッセージのやり取りができる反面、使い方によっては相手を傷つける道具にもなる。特に子供は社会経験が少ない分、危うさを十分に理解できていないケースもあろう。

 相手を罵倒するような表現は、大人にもみられる。そうした書き込みを子供たちが 真似 まね ている可能性もあるのではないか。

 オーストラリアでは、16歳未満のSNS利用を禁じる法案が議会で可決された。いじめなどを防ぎ、子供たちを守るためだという。

 日本ではまず、家庭や学校でネットの適切な利用法を教える機会を増やしたい。自分がされて嫌なことは、他人にしてはいけないという、基本的な道徳心を育んでいくことが欠かせない。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月08日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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