路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【2024東京都知事選】:96歳迎えるドクター・中松氏、出馬へ「誰もやったことのない選挙を発明する」

2024-06-10 05:00:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2024東京都知事選】:96歳迎えるドクター・中松氏、出馬へ「誰もやったことのない選挙を発明する」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024東京都知事選】:96歳迎えるドクター・中松氏、出馬へ「誰もやったことのない選挙を発明する」

 発明家のドクター・中松氏(本名・中松義郎=95)が、東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に出馬の意向を固めたことが9日、分かった。

 1991年(平3)を皮切りに都知事選7回、衆院選3回、参院選6回の計16回、立候補してきたが、14年12月の衆院選以来9年半ぶりの出馬となる。26日の誕生日で96歳を迎える中での出馬自体、極めて異例だが、中松氏は生まれてから1世紀近く暮らしてきた東京の再生を胸に環境改善、雇用創出などのプランを訴える構えだ。

東京都知事選出馬への決意を語るドクター・中松氏

 

 立候補者が過去最多の22人だった20年の前回を上回る可能性が高まる中、熟慮を重ねた中松氏が出馬を決断した。いつもは派手なリップサービスも目立つが、重い決断を下した表情は険しく、語り口も静かというより、重いものだった。「今の政治家は一体、何をやっているんだという思いがある」。自民党の裏金問題がクローズアップされながら、政治資金規正法の改正案が“ザル法”との批判も渦巻いており「国民の税金を個人のために使う。違うんじゃないか?」と憤りを感じた。

 その中で迎える都知事選に湧いた大きな疑問が、出馬へ心を動かした。憲民主党の蓮舫参院議員(56)が、無所属での出馬を表明。いまだ出馬を表明しない小池百合子都知事(71)との対決に世間が注目する中、同氏は7日の定例記者会見で、低所得世帯に1万円分の商品券や電子ポイントを支給すると発表。約227億円もの予算をかける物価高対策だが、都知事選を見据えた“バラマキ”との批判もある。

 中松氏は、コロナ禍の中で行われた前回20年の都知事選の際、小池氏が同6月2日に感染拡大への警告を意味する東京アラートを発動しながら、新規感染者数が高止まりであるにも関わらず解除した翌日の同12日に、再選出馬を表明した点に着目。今回の物価高対策の動きが「(東京アラート解除と)極めて酷似している」とした上で「そもそも小池知事は、公約を果たしていない」と批判した。そんな小池氏に一騎打ちを挑むべく、政治不信が払拭(ふっしょく)されないままの国政から乗り込んでくる蓮舫氏への疑問も踏まえ「2人の闘いに焦点が集まるが、東京都のために何かできるとは思えない」と首を傾げた。

 この10年、選挙が行われる度に出馬が取りざたされてきたが、出馬せず発明に専念してきた。コロナ禍が日本に押し寄せた20年2月には、10年代に新型インフルエンザが世界的に感染拡大した頃から研究を進めてきた知見を生かし、目から感染することを防ぐために透明板で顔全体を覆う「ドクター中松スーパーメンSUPER M.E.N.」を発表。その時点で目からの感染を防ぐことを想定したマスクはなく、その後、形や機能を模倣した商品が複数出て、フェイスシールドとして広がった。

 今年2月に、全国の自治体で最高齢首長の新潟県出雲崎町の小林則幸町長が90歳で退任した例こそあるが、90代、しかも半ばでの出馬に疑問の声が出ることも想定している。21年12月29日に脳幹梗塞で救急搬送され、23年末には心筋梗塞で手術も受けたが「病気は全て乗り越えた」と強調。医師からも今後の活動に太鼓判を押されたという。「私は長寿も研究してきました。老いているのではなく、長い経験を積んでいると言える。都知事選に初挑戦して四半世紀近くたちますが、都の職員の皆さんは非常に優秀。一緒に手を取り合えば、やっていける」と、都の職員と協力し合えば都政も可能だと強調した。 

 何より、徳川幕府の直参旗本の末裔(まつえい)として、1世紀近く東京で生きてきた誇りがある。「『武士は食わねど高楊枝』という言葉がありますが、武士の精神を持ち、清貧である私は、今の政治家のように税金を個人のために使うことなどしない。生まれ育った東京のために働き、利益は都民に還元できる」と訴えた。

 選挙戦は「通常の手法は展開しない」といい、街頭演説は行わない方向だ。小池氏が前回20年の都知事選でインターネット動画配信しかしない“引きこもり選挙”と批判されたことを踏まえ「私は必ず対話、議論していく」と強調。「誰もやったことのない選挙を発明する」と訴えた。

 ◆ドクター・中松氏が考える主な政策

 <1>発明家としての実績、知名度を生かし、世界各国から発明者、企業を誘致し、東京を世界の発明の中心地に復活させる。

 <2>電気自動車(EV)のバッテリーが重すぎ、路面を削ることで都内は粉じんが増えており空気、環境の改善に取り組む。

 <3>日本はEVの開発の立ち遅れも問題となっているが<1>の施策を採ることで、下請けなどの関連企業も増えることが期待できる。雇用の創出に力を入れる。

 <4>徳川幕府の直参旗本の末裔(まつえい)として東京で生きてきた武家の誇りを胸に<1>~<3>の施策等で得た利益は都民に還元する。

 ◆ドクター・中松(なかまつ)1928年(昭3)6月26日、東京生まれ。東大卒。三井物産入社後、29歳で独立。5歳で最初の発明。灯油ポンプやフロッピーディスクなど、発明数は3904件で発明王エジソンの3倍超だという。2005年には、34年間も自分の食事を撮影し、体への影響を分析したことが独創的と評価され、「イグ・ノーベル賞」を受賞した。

 ◆東京都知事選挙 6月20日告示、7月7日投開票。3選を目指し立候補の意向を固めている小池百合子知事と、先月27日に出馬表明した立憲民主党の参院議員、蓮舫氏を軸に激しい選挙戦が予想される。政党による支援の構図も焦点。ほかに広島県安芸高田市の市長だった石丸伸二氏(41)、タレントの清水国明氏(73)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)らが出馬の意向を表明。30人以上が立候補の準備を進めており、候補者数は過去最多となる可能性が高い。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・選挙・2024東京都知事選】  2024年06月10日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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