【ロシア】:プーチンの「後継者」は長女か、次女か…肝入りイベントへの姉妹参加にザワつく
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ロシア】:プーチンの「後継者」は長女か、次女か…肝入りイベントへの姉妹参加にザワつく
ウクライナ戦争が2年3カ月に及ぶ中、通算5期目入りしたロシアのプーチン大統領が妙に精力的だ。1カ月足らずで中国、ベラルーシ、ウズベキスタンを外遊し、故郷のサンクトペテルブルクで開催中の肝いりイベント「国際経済フォーラム」(8日まで)に出席。ひた隠しにしてきた長女と次女も参加させ、国内外をザワつかせている。
毎年開かれるフォーラムには、プーチン大統領に尻尾を振っていた安倍元首相らG7首脳も出席していたが、経済制裁を強める欧米からの参加はほぼナシ。中国やインド、中東などからの投資呼び込みに軸足を置いている。
■「国家機密」並みにひた隠しだったのが…
最終日に予定されているプーチン大統領の演説よりも注目を集めているのが、愛娘2人のスピーチだ。6日は国立大プロジェクトを指揮する次女のカテリーナ・チホノワ氏(37)が軍需産業のセッションにオンラインで顔を出し、7日は長女で医学者のマリヤ・ボロンツォワ氏(39)がバイオエコノミーの集まりにリアル参加。「国家機密」とされるほど、その存在は徹底的に伏せられてきたのに、どういう風の吹き回しなのか。
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(左から)医学者の長女、マリア・ボロンツォワ氏(Sptunik/共同イメージズ)と「国際経済フォーラム」でビデオ演説する次女、カテリーナ・チホノワ氏(C)ロイター/Roscongress Foundation
筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)はこう指摘する。
「プーチン体制の後継者のお披露目です。本命は長女でしょう。年明けに医療系NPOのインタビューに応じた映像が公開されたのですが、知的でカリスマ性にあふれ、その振る舞いはプーチンの生き写し。異なっていたのは〈ロシア社会で最も大切なのは人権〉などと、『プーチンのロシア』とは真逆の発言をしていたこと。『これからのロシア』への期待を膨らませるための甘言でしょうが、国内では好評です」
となると、いよいよプーチン大統領は引退を視野に入れているのか。
「来週のG7首脳会議で凍結したロシア資産(約46兆円)の利子活用が協議されますが、ロシア側はいずれ没収ではないかとピリピリしている。売却されたらプーチン一族が干上がるだけでなく、支えてきたオリガルヒから反旗を翻されてしまう。リスク増大を止めるには、プーチン氏が身を引き、戦争責任を問われない真っさらな人物に権力を委譲するしかない。欧米と時機を駆け引きしながら〈ネオナチを一掃した〉と宣言して『特別軍事作戦』に幕を引き、辞職を発表。3カ月後に実施される大統領選で長女を押し上げるシナリオです」(中村逸郎氏)
「21世紀の皇帝」はしぶとい。
元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・国際情勢・ロシア】 2024年06月08日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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