路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【筆洗】:9歳の少年ワーニカが靴職人の親方のひどい仕打ちに耐えかね、…

2024-01-23 08:07:30 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【筆洗】:9歳の少年ワーニカが靴職人の親方のひどい仕打ちに耐えかね、…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:9歳の少年ワーニカが靴職人の親方のひどい仕打ちに耐えかね、…

 9歳の少年ワーニカが靴職人の親方のひどい仕打ちに耐えかね、おじいさんに手紙を書く。チェーホフの短編「ワーニカ」である

 ▼「おねがいですからここからつれ出してください」。チェーホフは甘い結末を用意しない。少年は手紙の宛名にこう書いた。「村のおじいちゃんへ」。これでは手紙が届くはずがない

 ▼ワーニカと違い、安全なホテルや旅館が用意されているが、やはり、故郷を離れがたい心があるのだろう。能登半島地震から3週間。最初に避難した体育館からホテルなどに移る「2次避難」が進んでいないという。2次避難所に移った方は避難者全体の約16%。かなり低い

 ▼寒い学校や体育館などでの暮らしが長引けば体調を崩しやすく災害関連死のリスクも高くなる。それを思えば2次避難所に早く移っていただきたいと思う半面、ためらう気持ちも分からないでもない

 ▼住みなれた土地を離れることへの不安。職場や通いなれた病院があるなど、それぞれに事情も抱えている。震災のショックの大きさに新たな避難先に移ることさえ、今は心の負担になる。手紙を出す気になったワーニカより事情は深刻である

 ▼必要なのは将来の見通しだろう。いつ故郷へ帰れるか。わずかでも明るい希望が見えれば2次避難に少しは前向きになれるかもしれぬ。暖かい場所で過ごしていただきたい。強い寒波がやってきている。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2024年01月23日  07:07:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【岸田首相の一日】: 1月22... | トップ | 【社説②】:適性評価拡大 人... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】」カテゴリの最新記事