路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説①】:若者と大麻 教育で歯止めかけたい

2018-10-24 06:10:25 | 【麻薬・覚せい剤(合成麻薬・大麻・アヘン・ヘロイン・モルヒネ・向精神薬・違...

【社説①】:若者と大麻 教育で歯止めかけたい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:若者と大麻 教育で歯止めかけたい

 カナダが嗜好(しこう)品としての大麻を合法化した。日本では違法薬物で若者らの事件急増に苦慮している最中のこと。教育現場では、最新動向に目を配ることも忘れず、その有害性を正しく教えたい。

 国として嗜好用大麻を合法化したのは、南米ウルグアイに続いて二カ国目となる。米国は、連邦レベルでは違法だが、西部カリフォルニアなど九つの州が合法にしている。

 ただ多くの国、地域は大麻の所持や使用など禁じている。

 日本も大麻取締法で規制。警察庁によれば、二〇一七年には大麻事件の摘発者数が年間で初めて三千人を超え、過去最多の三千八人に。その半数近くが十~二十代の若年層だ。違法薬物全体の摘発者数(約一万三千五百人)はほぼ横ばいなのに、大麻だけが四年前の約二倍にまで増え続けている。

 さらに、先月までの集計で今年上半期(一~六月)の摘発者数が千七百人になり、最多だった一七年を上回る情勢という。

 背景には、インターネット上で「体への影響がない」「依存性がない」といった有害性を否定するような誤情報が拡散されたり、違法な国内栽培量が増えて入手しやすくなったことなどがある。

 海外での合法化などの動きが、ハードルを低くしている側面も否定はできないだろう。

 もっともカナダでも、大麻が、特に若い世代の健康に悪影響を与えるという考えは共通している。合法化は犯罪組織の資金源になる闇市場を断ち、未成年者の入手を難しくすることが目的という。

 大麻は、ゲートウエードラッグ(入門薬物)と呼ばれ、比較的手を出しやすい薬物とされてきた。だが乱用すれば幻覚や記憶障害など心身に深刻な影響をもたらす。最近は、成分を濃縮し電子たばこに取り付けた「大麻リキッド」などの違法な加工品が出回り、危険性は一段と増している。

 今月から来月まで「麻薬・覚醒剤乱用防止運動」。全国で啓発行事が行われ、薬物問題を考える機運を高める機会でもある。

 大麻のような違法薬物から人々を遠ざけるには、地道でも、早くからの教育で確かな知識を教え、知ってもらうことが有効だ。

 流行や国際的な動向に対応し、薬物の危険性を正しく伝えるためにも、中学・高校での授業回数を増やしたり、専門家による防止教室の臨機応変な活用など現場で見直す工夫をしていってほしい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年10月22日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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