たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

『エリザベートガラコンサート』アニヴァーサリー スペシャルバージョン-ライブ配信(2)

2021年05月05日 17時15分14秒 | 宝塚
『エリザベートガラコンサート』アニヴァーサリー スペシャルバージョン-ライブ配信
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/e27b4b449b10d2c913b8294e9edd2e43

 フランツはものすごく難しい役だと初代フランツの高嶺ふぶきさんが語っている記事を目にしたことがあるのを思い出しました。ライブ配信の画面をみながら、Pちゃん(鳳真由さん)フランツがんばれと応援しました。『仮面のロマネスク』の地方公演で観劇かぶっていたことがありましたが、Pちゃんの現役時代をリアルタイムでは知らず、2012年花組『VictorianJazz』をしばらく前に視聴していたので、こうしてだいもんトートと最終答弁で同じ舞台に立つ姿はガラコンならではと思いました。ご本人たちもこんな機会があるとは思っていなかったのではないでしょうか。フルコスチュームバージョンではないので、鬘と髭の力を借りず、表情と声色、手と指先で1幕の青年期と2幕の壮年期から老齢期までを演じわけるの、現役時代に演じていないし、退団後舞台に立ってもいないPちゃんにはかなりのハードルだったと思います。1幕は若くてイケメンな皇帝フランツ、髪型と横顔のバランスがものすごく美しかったです。軍服をイメージした衣装は変わらず、2幕はルドルフとすれ違い、大帝国を背負いながら旅から旅へとあけくれるシシィを待ち続ける辛抱の人フランツ。トートに対してシシィを幸せにできるのはお前ではないという強さをみせた最終答弁。それまで場面の途中から登場したり、途中で退場していたりしたフランツが最後にようやくシシィへの思いを存分に発揮できる場面で、もっとも役者の力量が問われるところでもあるのでしょう。Pちゃん大健闘、優しいフランツ、心に刻まれました。よくオファーをひきうけてくれました。次のガラコンにも出てほしいです。

 としさん(宇月颯さん)ルキーニ、こちらも現役時代には演じていない役、フルコスチュームバージョンの時よりも観客を導くストーリーテラーでありシシィを暗殺した物語の首謀者でもあるという感じがよく出ていて、進化していると思いました。髭つけてボーダーシャツ着ているかのようなこなれ感、歌もほんとにうまい。2幕のキッチュアドリブはマスクをしてカメラ持ちながら登場。黒と白の二重マスクでした。ハプスブルク家の紋章が施されたエリザベートマスク、オンラインで購入できます、在庫ありますからチェックしてくださいと宣伝。今日はお茶の間でマスクしていないからそのままできれいですね、みんな写りますよと。言葉がだいぶ違う気がしますがこんな内容で、カメラを大きく映してくれたので画面のこちら側で本当に写真を撮られたような気分になりました。

(写真は梅田芸術劇場公式ツィッターより)





 お祭り感たっぷりのスペシャルなキャスト、ねねちゃんシシィもみりおちゃんシシィも上背があるから、細身のシルエットに真っ白なドレスがよく映えてものすごく綺麗でした。みりおちゃんシシィも一幕から通してみたいという思いが残りました。孤高の人として気高くあろうとするシシィだったでしょうか。ライブ配信で出会った中で、私的にはトートはシシィの内なる存在なのだと感じさせる、自分の中で格闘している蘭ちゃんシシィの表情がいちばん好きかな。だいもんトート、天井知らずの声量と歌声、ずんこさん(姿月あさとさん)味もありますね、わたしなんかの言葉では表現できない、このまま無観客ライブ配信だけで終わってしまうのは本当にもったいないとだけ。

 こんな時だからこそ、一人でも多くの若い人にライブ配信を入口として、舞台に出会ってほしいと思います。





(20周年ガラコンコンサート公演プログラムより)

「高嶺ふぶきさん;〈最終答弁〉でせめて爆発させてあげたいフランツの感情

 今までに歌ったことのないような曲調の壮大な作品であること。そして自分が演じるフランツ・ヨーゼフとは、ウィーンでもっとも人気の高い、国民のために尽くした皇帝であること。そんなイメージをもって『エリザベート』雪組初演に臨みました。演じる以上は、ご本人にもウィーンの方にも失礼があってはらなない、手前勝手な解釈でやってはいけないと、出ている本はすべて読み、さまざまな解釈で書かれている中でもこれは外せないというところを押さえていきました。(略)20代から70代まで、3時間の中で変化していくことは精神的には大変なんですが。
<嵐も怖くない>と<夜のボート>は同じ旋律で歌詞が違いますが、年齢がいってからだと筋力も衰え、歯も抜けたりして滑舌も変わってくるだろうなと、違う声質で歌うことを心がけました。

さまざまな書物を読んでも決して変わらなかったのは、フランツはとてつもなくエリザベートを愛していたということ。旅先から来る手紙を軍服にいつも忍ばせ、立ち寄る部屋には必ず肖像画が置いてあり、自分はほとんど着たきりすずめで、公費はみんなエリザベートに送ってしまう。どれだけ好きやねんと思いますし、そう考えるとこのお話はちょっと切ないですが。ルドルフを亡くし、エリザベートを亡くし、それでも高齢で亡くなる少し前まで、朝早く起きて仕事をして・・・。

フランツの歌は、弦楽器が鳴っていて、勢いでは歌えない、ごまかしの利かないものばかりなんですが、トートと対決する<最終答弁>だけは、せめて感情を爆発させてほしい、爆発させてあげたいという願望をもって歌っていましたね。より心に深く届けられるものを表現できるよう、今回も頑張りたいと思っています。」





ミュージカルという産業

2021年05月05日 13時12分33秒 | ミュージカル・舞台・映画
「大原 薫 Kaoru Ohara
@theresonlyhere
· 2019年5月1日
令和初日の観劇はパンフレット担当させていただいたキンキーブーツでした! ゲネプロ以来ですが、本番はもっと熱かった。詳しくは媒体にてレポ書きますね。春馬ローラの挨拶「新元号でもミュージカル産業をよろしくお願いします」(笑)。よしっ、よろしくしましょう(^^)」

https://twitter.com/theresonlyhere/status/1388461229832773632


 演劇ライター、大原薫さんのツィッターより引用させていただきました。2年前の令和元年5月1日、三浦春馬さんが『キンキーブーツ』の初日挨拶で「ミュージカル産業をよろしくお願いします」と語っていたとのこと。こんなことになってみると、この事態を予感していたかのようにも思えます。昨日のエリザガラコンライブ配信、だいもんが「みなさん心の栄養補給もお忘れなく」と言っていたような気がします。ミュージカルは不要不急ではない、”オカミ”の言葉を借りるなら社会生活の維持に必要な産業です。分母が示されない感染者の数だけで、これだけ社会生活の維持に必要な活動を中止させて、誰もが生活あるのに、社会保険料わたしらが天引きされるだけの収入なくなったら年金生活者だって困るだろうに、中止にしてどれだけの効果があったのかもわからないのに中止させて、オリンピックはやるとか意味わからん。知り合いの通信社の記者さんによればオリンピックによる地下高騰をあてこんで中古ビルから退去させられ人生狂わされた方がたくさんいるそうです。そんな利権まみれのオリンピックなんか不要不急。

 三浦春馬さん、宝塚も愛してくれていました。だいもんエリック表紙の『TCA PRESS』2019年1月号にインタビューが掲載されています。

『TCA PRESS』2019年1月号より
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/f1bd03cdcc62ccc978d8ced1e19ba97d