増税とフクシマの汚染水問題に関係するマスコミの安倍首相応援団の正体暴露と検証記事、第三弾です。
強調しておかなければならないのは、増税決定に至る安倍自公政権内部の「葛藤」を描いたNHKスペシャル(2013年10月5日放送 21:00 - 21:50 NHK総合)でした。以下をご覧ください。
NHKスペシャル 【ドキュメント消費増税 安倍政権 2か月の攻防 ...
[NHKスペシャル 【ドキュメント消費増税 安倍政権 2か月の攻防】 ]の番組 ...
オープニング
社会保障の財源確保と財政再建を目的として去年成立した消費税引き上げの法律。経済状況を判断し引き上げを見合わせることができる景気弾力条項が盛り込まれていた。安倍首相は本田内閣官房参与などとギリギリまで景気に与えるリスクを見極めるようとしていた。さらに経済対策の焦点となった法人税減税をめぐって閣僚たちがせめぎ合っている。今回は安倍政権の2か月の攻防に迫る。
ドキュメント消費増税 安倍政権 2か月の攻防
今年7月の衆議院選挙で圧勝し安倍首相が第一の関門として決断を迫られたのが消費増税への対応だった。消費増税を判断する材料としたのが経済指標で4月から6月のGDP伸び率を重視していた。8月経済状況を見極めるようとする安倍首相に本田悦朗などから様々な働きかけが始まっていた。
麻生副総理と甘利大臣の主張
消費増税に慎重な浜田氏と本田氏に対して法律通りの引き上げを主張したのは甘利経済再生大臣と麻生副総理だった。麻生副総理は国際公約になっていためこのタイミングを逃すべきではないと考えていた。
8月12日
8月12日、安倍総理が判断材料として重視していたGDPの速報値が発表された。速報値は2.6%と3期連続でプラスとなったが民間予測を下回った。安倍総理は慎重に判断する姿勢を崩さなかった。橋本内閣が平成9年に消費増税を行い国内の金融不安やアジア通貨危機も重なり景気が失速した。菅官房長官は世論の流れも見極めながら安倍総理が的確な判断ができるよう気を配っていた。
8月下旬 集中点検会合
8月下旬、安倍総理の支持を受けて有識者から意見を聞く会合が開かれ7割が法律通りの引き上げに賛成の考えを示した。東京オリンピックの決定など消費税率引き上げを加速させる動きが相次いだ。そして4月から6月のGDP改定値が3.8%と上方修正された。
経済対策めぐる攻防
安倍総理が重視していた経済指標が好転し増税に向けた環境が整い消費税を引き上げた場合の経済対策に焦点が移った。9月10日に安倍総理は閣僚たちと消費税引き上げに備えた経済対策の検討に入り5兆円という経済対策の規模では意見が一致した。安倍総理は閣僚たちと消費税引き上げに備えた経済対策の検討に入った。麻生副総理の案に甘利大臣が財政出動だけでなく法人税減税をやるべきなどと提案をした。9月3日の会議では法人税減税を経済対策に盛り込む戦略が練られていた。
法人税引き下げによる効果
法人税減税を強く主張した甘利大臣は法人税減税で企業を後押しすることが結果的に財政再建に繋がると考えていた。また安倍総理は積極的に外国を訪問し企業の負担を軽くすることで国際競争力を高め海外の投資を呼び込むことも重視してきた。
法人税減税に反対した麻生副総理は国の財政状況を考えると税収減に繋がる法人税減税は受け入れがたいという思いがあった。麻生副総理と甘利大臣の調製が難攻する中、安倍総理は復興特別法人税の1年前倒し廃止ならば財務省も受け入れやすくアベノミクスで増えた税収を復興財源に充てれば国民の理解も得られると考えていた。
9月18日
9月18日、安倍総理は麻生副総理から法人税減税を検討した結果を直接聞くことにした。麻生副総理は安倍総理の強い意向を受けて財務省内で対応を検討し1年限りの復興特別法人税の廃止をやむをえないと受けいれを決めた。
10月1日 消費増税表明
10月1日、消費増税表明の会見で安倍総理は経済再生と財政再建は両立しうると述べた。5兆円規模の経済対策には一定の所得以下の人に現金を給付する低所得者対策などが盛り込まれた。こうして17年ぶりの消費税の引き上げが決定した。(引用ここまで)
この映像に対して、以下のような評価もあるんですね。この時点で、NHKとこの「増税経過」を公表した安倍首相の側の勝利ですね。恐らく、世耕氏や今井氏らのメディア戦略の勝利と言えます。これについては、別項で記事にしたいと思います。
「NHKスペシャル ドキュメント消費増税」を見て~案外民主的だった増税決定?2013年10月07日(月) 10時30分00秒
しかし、愛国者の邪論は、そもそも増税中止論を排除したクーデター的・ファッショ的暴挙だと思います。国民の思考を「増税やむなし」「いつ増税するのが良いのか」という増税推進派の土俵に追い込む、云わば、牧場の放牧的思想だからです。マスコミは、柵の中に追い込む牧童犬と同じです。国民は牛か羊か、ということです。だからこそ、「なめんなよ!」ということになります。
この放送は、国民の世論と実体経済を、煙に撒く戦術であり、同時に、これらを無視はできないと考える彼らの苦悩を示したものです。事実、世耕氏も、このことを語っていました。そういう意味で、この手法を「民主的」と言ってしまったら、独裁者は大喜びすることでしょう。彼も「民意」は一応気にはするのですから。
そもそも、「民主的」というのであれば、有識者の意見を聴く会の参加者・人選が考慮されるべきですし、それを報道するマスコミの報道のあり方も検証されなければなりません。しかし、全く逆の報道がなされました。「法律どおり」という言葉を垂れ流すことで、思考を停止させようとしているのです。
「与党の意見も聴取を」 消費増税で自民幹部の不満相次ぐ - MSN産経 .2013年8月27日
消費増税「集中点検会合」備忘リストと舞台裏 - シェイブテイル日記 2013年8月31日
もう一つ、このスペシャルでやっぱりな!と思ったことがあります。それは、安倍首相の夏休み中の映像が流されたことです。本田悦朗氏のレクチャーを受ける場面と、野外で呑み会をしている映像でした。ゴルフ三昧だけではなかったということです。間、夏休み中ですから、当然です。しかし、しかし、一般人の夏休みではないのです。日本国と東アジアの動向に責任を負っている人間なのです。安倍首相は。このことを忘れてもらっては困ります。ましてやフクシマの県民や被災者がいるのです。
しかし、この場面について、問題にするマスコミ・政党が、愛国者の邪論の知る限りでは、ほとんどいないことは、極めて問題だと思います。
それは、この時期フクシマがどんな事態に陥っていたか、です。ゴルフ三昧の映像と、今回の映像から見ると、安倍首相も側近たちも、マスコミ関係者たちも、フクシマのことは、ハナカラ頭にはなかったのではないでしょうか。安倍応援団の団員たちには、フクシマで苦しむ国民のことなど、知ったことか!だったのではないでしょうか。全くオカシナ国になってしまいました。
以下ご覧ください。
中国北朝鮮脅威以上の国家的危機に陥ったのに平然とゴルフをしていた安倍首相を追及しないのは何故か!(2013-08-21 15:14:40)
フクシマで国家的危急事態が発生したのに、ゴルフで気分転換していた安倍首相の責任を追及せず!大喝!(2013-08-21 23:51:56)
安倍首相のレッドカードを突きつける!当然ではないでしょうか。