国民民主党の前原・元外務大臣は憲法改正をめぐって「安倍総理大臣が本当に憲法改正に熱心なのか疑っている。どんどん言っていることが変わっていて、政治生命を賭けるというよりは憲法改正という外形的なものをやりたいということなのか。何がやりたいのか」と追及しました。
これに対し安倍総理大臣は「政治の場では政治的な状況を判断して何が可能かを考えなければならず、ある程度臨機応変にやっていきたい。私の考え方の基本が9条の改正にあることはご承知のとおりだが、意向どおりになるわけでもない。私が意欲を示すことはかえってマイナスだという党の人たちもいて、若干不愉快だがそれも一理あると思わざるをえない」と述べました。
共産党の宮本徹氏は消費税率の引き上げについて「消費不況から抜け出すためには消費税の連続増税を元に戻すしかない。税率を5%に引き下げるべきだ」と求めました。
これに対し安倍総理大臣は「消費税は国民が広く受益する社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点で社会保障の財源と位置づけており、今回実施した幼児教育・保育の無償化など社会保障や子育てへの支援には消費税がふさわしいという点は理解してもらいたい」と述べました。
日本維新の会の馬場幹事長は福島第一原子力発電所にたまり続けている放射性物質のトリチウムなどを含む水の処分について「風評被害の払拭(ふっしょく)に力を入れ、処理水の問題の早期決着を図ってもらいたい」と求めました。
これに対し菅原経済産業大臣は「浄化後は他の原発から放出されている処理水と科学的に同じだとしても、事故を起こした福島の原子力発電所で発生した処理水だということで不安を感じる方もいる。地元の皆さんや各地の声を真摯(しんし)に受け止め、向き合いながら、丁寧に扱いを議論して結果を得たい」と述べました。
一方、韓国側が破棄を決定した日韓の軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」について安倍総理大臣は「政府としては日韓、日米韓の適切な連携の観点から韓国側に賢明な対応を強く求めていて、アメリカもそういう意向だ。日韓の間ではさまざまな出来事が起こるが安全保障については利害が一致している」と述べました。
国会では来週15日と16日に参議院予算委員会が開かれ、安倍総理大臣らが出席して質疑が行われます。
NHK 改正憲法 来年施行は「あくまでも希望」安倍首相 2019年10月10日 17時40分 憲法
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191010/k10012121521000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001
安倍総理大臣は衆議院予算委員会で、来年、改正憲法の施行を目標とする考えを示していたことについて、「あくまでも希望で、そのとおりになるとは思っていない」と述べました。
衆議院予算委員会で国民民主党の玉木代表は、安倍総理大臣が来年、改正憲法を施行する目標を掲げていたことについて、今も変わりはないかとただしました。
これに対し、安倍総理大臣は、「憲法論議が進まない中、一石を投じる思いで希望を申し上げたが、あくまでも希望であり、発議するのは国会なのでスケジュール通りになるとは毛頭思っていない」と述べました。
また、玉木氏は国会での憲法論議を促進するために、9条に関する自民党の改正案を取り下げるよう求めました。
安倍総理大臣は「自民党総裁としては、9条に自衛隊を明記することは大切なことだと思っている。ただ、改正の発議には国会の3分の2の賛成という高いハードルがあり、中身は憲法審査会で議論してもらいたい」と述べました。
NHK 国会 きょうから代表質問 憲法改正や関電問題などで論戦へ 2019年10月7日 4時16分 憲法
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191007/k10012115521000.html?utm_int=word_contents_list-items_005&word_result=憲法
国会では7日から、安倍総理大臣の所信表明演説に対する各党の代表質問が行われます。自民党は憲法改正の議論を進めるべきだなどと訴えるのに対し、立憲民主党は関西電力の問題などをただす考えで、与野党の論戦が始まります。
国会では先週安倍総理大臣の所信表明演説が行われたのを受けて、7日から3日間、衆参両院で各党の代表質問が行われ、初日の7日は衆議院本会議で自民党の林幹事長代理と立憲民主党の枝野代表が質問に立ちます。
この中で林幹事長代理は安倍総理大臣らに対し、台風15号による被害からの復旧・復興や消費税率引き上げへの対策などについて説明を求めることにしています。
また日米の新たな貿易協定について聞くほか、継続審議となっている国民投票法改正案や憲法改正の議論を進めるべきだと訴えることにしています。
一方、枝野代表は台風15号への政府の対応や消費税率引き上げによる影響などについて問うことにしています。
また関西電力の経営幹部らが多額の金品を受け取っていた問題や、文化庁が愛知県の国際芸術祭に補助金を交付しないと決定したことについてただす考えで、与野党の論戦が始まります。
NHK 安倍首相「憲法改正は約束」 臨時国会で論議進めたいと強調 2019年10月1日 13時07分
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憲法改正について、安倍総理大臣は、自民党の役員会で、「参議院選挙での約束の1つだ」と述べ、今週4日に召集される臨時国会で議論を進めたいという考えを強調しました。
この中で安倍総理大臣は、「今週4日から臨時国会が始まるが、参議院選挙での約束を一つ一つ実現したい。憲法改正も約束の1つだ。何よりも国民的議論が重要だ」と述べ、臨時国会で憲法改正論議を進めたいという考えを強調しました。
このあと、自民党の二階幹事長は、記者会見で、「憲法改正は、国民一人ひとりに理解してもらいながら取り組んでいかなければいけない課題であり、まず理解を深めることがいちばん大事だ。国民の声に耳を傾けながら丁寧に進め、慎重の上にも慎重に対応していきたい」と述べました。(引用ここまで)
NHK みんなの憲法 憲法をめぐる議論の「今」が分かります。憲法のこと考えてみませんか?
https://www3.nhk.or.jp/news/special/kenpou70/?utm_int=detail_contents_news-link_001
▽安倍首相 臨時国会の所信表明演説で憲法改正の議論を呼びかける
▽与党側 継続審議の国民投票法改正案を成立させ具体的な憲法改正論議進めたい考え
▽立憲民主党などは政策課題が山積する中、優先順位は高くないという姿勢
▽7月の参院選 憲法改正に前向きな勢力 参議院全体の3分の2を維持できず